✔︎ IFAはどのような働き方があるのか?
✔︎ 副業でIFAはできるのか?
IFA(独立系ファイナンシャルプランナー)は、独立した立場で中立的に顧客の資産運用のアドバイスを行う。IFAは多くの場合は個人事業主として業務委託を受けた上で活動をするため副業から始めることもできる。
実際に「副業でIFAをしたい」というお問い合わせも非常に多い。
「どのような人が副業でIFAができますか?」との質問が多いが、結論としては過去に金融機関(特に証券会社)で資産運用アドバイス業務をしていた方であれば副業で働くことが可能である。
副業でIFAはできるのか?
証券会社リテールで顧客との接点がある人以外は非常にハードルが高いと言える。副業でIFA登録はできるものの、成功している人はほとんどいないというのが業界の実情である。
証券会社リテール出身の人でも、顧客との接点がなければ副業でIFAを成功する人はほとんどいない。
その理由は、ひとえに顧客開拓の難しさにある。
IFAの場合、顧客から収受した手数料の一部が報酬となる仕組みになっている。
つまり、手数料が無料のつみたてNISA等は報酬とならない。副業の場合、顧客フォローに割ける時間も限られていることから顧客の資産規模はより大きくなければ業として成り立ちづらい。
副業でIFAでもやってみよう、と検討している人は多いが現状は厳しく稼ぎになるどころか副業を開始するよりもマイナスになるケースもあり、且つコンプラアンス研修等の労力も発生するので慎重に考える必要がある。
IFAの実態
本章では、副業として見た場合のIFAの実態を解説していく。
副業としてのIFAの課題
副業としてのIFAの課題は、富裕層の顧客開拓が困難である、という点に集約される。
よくあるケースでいうと、
「自分は金融で働いたことはないが運用はしている。資産形成層の支援がしたいから副業でIFAをやりたい」
という要望の人である。この場合の課題及び論点は2点で、
一つは、資産形成層を開拓できるのかということである。知人に口座開設をしてもらい、紹介で広がるケースや本業で繋がる方に口座開設してもらうケース等を想定している人が多い。
もう一つは、資産形成層を開拓できるとして、そこからの報酬がプラスになるかである。こちらは最も重要な論点であり課題である。
例えば、月に3万円の投資信託を買っていただいたとする。手数料無料のものであれば当然IFAに入る報酬はない。
手数料3%のものを買っていただいたとすると、900円程度が手数料となり、その半分程度が報酬となる。本来始める際は手数料高いものを勧めたいわけはない人が多いが、その900円のために3%のものを勧めるとなってしまう人もいる。
交通費や喫茶店代等は自己負担なので結局マイナスとなり、活動をしない方が良いという判断もありうる。
では、インフレが進む中で資産形成層には誰が正しい情報を発信しサポートするのか、というのは確かに大きな社会課題であり解決すべきものの一つであると言える。
生活を豊かにするためにはキャリアアップが最も良いかもしれないし、ネット証券の努力により良い運用が広まっていくかもしれない。IFA以外にも様々なアプローチがあると考えられる。
副業としてIFAの成功例
数少ないが、副業としてのIFAにも成功事例はある。
ポイントは顧客と提案商品に制限を設けることであると考えられる。
事例で言うと、大手証券の超富裕層部署からベンチャー企業への転職が決まった。と同時にリレーションのある顧客5名程度から引き続き担当をしてほしいと依頼があり、「今までのようにはいかないが保守的な運用部分で債券だけなら担当可能。あとは他証券からの提案内容に関するアドバイスに徹する」旨を事前に顧客と共通認識をとり副業可能なIFA法人に業務委託で所属した。
その事例で言うと報酬は年間1000万円以上となり顧客との関係も引き続き良好であり、本業であるベンチャー企業にも副業申請はしているし債券のみのためそこまで労力もかからずに対応している。
このように本来専業のIFAの場合、できることや対応顧客が増えることを目指すことが多いが副業IFAの場合逆に担当顧客と提案商品等に制限を設けることで成功の近道となる。
証券経験者が副業としてIFAを選択する際のポイント
上記のように、副業としてIFAを始めるには証券会社での勤務経験が必要な実態がある。
では該当する証券リテール出身者がIFA法人を選択する際のポイントはどのようなものになるのだろうか。
リモートワークの体制
まずは、リモートワークの体制が重要となる。IFA法人や活用する証券会社によって出社がある程度義務づけられているケースや、注文の受発注がオフィスでないとできないケースがある。
副業の場合は定期的な出社は困難であると想定されるため、出社が不要であったり注文が自宅PCからできる環境は重要である。
業務サポート
副業で合間時間にIFA活動をおこなうとすると業務サポート体制も重要となる。
例えば、本業の勤務時間中の相場フォローや注文の受注等をIFA法人のスタッフが対応してくれるか、郵送書類などの代理郵送を請け負ってくれるかなどが挙げられる。
業務委託の場合、業務サポートのための本社スタッフが常駐していないケースもあり、副業の場合はこういったところが不適切となるだろう。
インセンティブ率
インセンティブ率は言わずもがな最優先事項の一つと考える人は多い。業務委託でのIFA活動においては主に所属するための代金を毎月所属IFA法人に支払う必要があるところも多い。
それを上回った収益が継続的に稼げる場合は問題にならないが、それが重荷となり無理な売買につながるケースもある。
ここはよく業界研究と自己分析をして保守的な計画の元、最も経済条件の良いIFA法人を選定する必要がある。
副業としてのIFAの始め方
副業としてIFAを始める場合は、働く場所や時間を選べる業務委託契約が最適と言える。業務委託契約でのIFAの始め方を3つのポイントにまとめた。
IFAの取り扱いサービスを把握する
まずは、IFAがどのような商品、サービスを取り扱っているかを知る必要がある。金融商品、生命保険の販売が中心となるので、副業として相応しいかどうかを見極める必要があるだろう。
所属するIFA法人を決める
IFA(金融商品仲介)の業務を行うには証券外務員登録が必要であり、証券業協会の協会員、つまりIFA法人経由で登録を申請してもらう必要がある。
IFAを募集しているIFA法人に問い合わせた上で、業務委託契約を締結し、証券外務員登録の手続きを完了させることでようやく業務が可能となる。
自身に合ったIFA法人を選ぼう
様々な背景から、IFAは副業に向いている職業のひとつと言われており、現在は求人が活発な状況だ。
とはいえ、副業として成功を納められるかどうかはそれぞれのIFA次第と言える。副業として継続的に収入を確保するためにも、IFA業界を深く知り、自身にあった所属IFA法人を選ぶことが大切だ。
だがIFAになる際に、基本的にはどこかの法人に所属する形を取ることになる。しかし、全国には約650社ものIFA法人があり、情報を取ることや比較することが難しい。実際には
「どのぐらい収益があれば生活が安定するのか?」
「皆どのようなビジネスをしているのか?」
等、IFAになること自体に対する不安の声も多い。
IFAへの転職に悩んでいる方は、ぜひIFA特化型の転職エージェント「アドバイザーナビ」に相談してみて欲しい。
外資系プライベートバンカー、大手・中堅証券会社のリテール、銀行の資産運用担当者(FA・FP)の方まで多数の支援実績があり、業界のことを非常に熟知している。
また、弊社のメンバーは大手証券出身者であるため実務に関しても非常に詳しい。まずは情報収集をしたいといったカジュアルな形からでも無料で面談ができるので、お気軽に相談してみてほしい。
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