愛知県名古屋市に本社を置くCSアセット株式会社は、東海地方最大のIFA法人だ。IFAの独立支援にも積極的であることから、業界にはCSアセット出身のIFA法人代表者も多い。
そこで本記事では、CSアセット株式会社の報酬体系やサポート体制について紹介していく。
CSアセット株式会社の概要
会社名 | CSアセット株式会社 |
本社所在地 | 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-17-29 丸の内iaビル4F |
設立 | 2012年11月 |
資本金 | 10,000,000円 |
代表取締役会長 | 山田 勝己 |
代表取締役社長 | 山田 由佳 |
従業員数 | 175名 ※2023年1月時点 |
CSアセット株式会社は、日本国内でIFAの知名度がまだそれほどなかった2012年当時に設立された。運営実績は10年にもなり、国内IFA法人の中では老舗会社といえるだろう。
CSアセットは、名古屋の本社以外にも全国に18の支店を展開している。
- 名古屋本社
- 札幌支店
- 前橋支店
- 東京支店
- 銀座支店
- 横浜支店
- 静岡支店
- 一宮支店店
- 四日市支店
- 大阪支店
- 大阪第2支店
- 梅田支店
- 神戸支店
- 岡山支店
- 広島支店
- 福岡支店
- 北九州支店
- 熊本支店
- 鹿児島支店
CSアセット株式会社に所属するIFAは175名を超え、全国で5,000人を超える顧客に利用されている。(2023年1月現在)
また、CSアセット株式会社の預り資産残高が1,180億円(2022年7月現在)を超えることからも、多くの顧客から利用されている大手IFA法人であることが分かる。(楽天証券株式会社、株式会社SBI証券、あかつき証券株式会社の3社での預かり資産残高の合計額)
なお、CSアセット株式会社が提携している証券会社・保険会社は以下の通りである。
- 楽天証券株式会社
- あかつき証券株式会社
- 株式会社SBI証券
- オリックス生命保険株式会社
- SOMPOひまわり生命保険株式会社
- メットライフ生命保険株式会社
- アクサ生命保険株式会社
- ジブラルタ生命保険株式会社
- 日本ペット少額短期保険株式会社
CSアセット株式会社のサポート体制
CSアセットでは、本社を中心とした内部管理者にて代理発注を行うサポート体制を設けている。IFAが顧客の自宅などの訪問先で注文を受けた場合でも、スムーズに発注が行える仕組みだ。IFAというと「営業から事務手続きまで全て自分でこなす」というイメージがあるかもしれないが、こうしたバックサポートを受けられるのは心強いポイントだろう。
また、CSアセットでは関連会社の「株式会社CS-1」との連携も活発だ。株式会社CS-1は不動産業務を専門に手掛ける会社で、収益物件から土地活用まで幅広い業務を手掛けている。
そのため、顧客に不動産投資や不動産を活用した相続税対策のニーズがある場合には、CS-1と連携しながら不動産分野でのサービスを提供することも可能だ。
それ以外に、税務、相続、事業承継等の税理士法人、相続税等対策の不動産小口化商品、オペレーティングリース、M&A、企業型401K等、非証券会社との提携を活発にし、証券手数料の低価格時代にIFAの報酬機会の多角化が図られていることは、先々を見据えたIFAにとっては安心だろう。
さらに、CSアセット株式会社では、各支店で積極的に顧客向けセミナーを開催している。講師は各支店に所属するIFAが務めることから、普段の営業活動とはまた違った発信力が身につくだろう。セミナーは提携先ネット証券のネット取引者が参加できることから、効率的な新規顧客獲得に繋がっている。
CSアセット株式会社の報酬体系
IFAへの転職を検討する際、報酬体系は最も気になるポイントだろう。IFAは、主に取引手数料やストックフィーの還元によって報酬を得るが、そのバック率はIFA法人によって異なる。また、IFA法人によってはシステム使用料や在籍料を徴収するところもあるため、その点も事前にチェックしておきたい。
CSアセット株式会社では、設備利用費やオフィス利用料などの維持費が一切かからないことが明言されている。それに加えてパソコンや株価用モニターディスプレイ、電話、デスク、名刺といった備品類も無償で提供される。通常、委託型IFAはこうした営業活動にかかる設備を自分で用意する必要があることから、月々の経費がかさんでしまうことがある。
しかし、CSアセットでは委託型IFAにかかわらず好待遇が用意されているため、IFAは費用を気にせず営業活動に専念することが可能となっている。
また、CSアセットでは手数料のバック率は公開されていない。ただし、公式サイトでは「当社に所属するIFAの報酬率は、業界でもトップクラスであると自負しています。」との記載がある。大手IFA法人のため、法人が受け取る報酬率が業界トップクラスのため、平均以上のバック率が期待される。
さらに、所属しているIFAからは「証券会社に勤務していたころは、売買を繰り返すことでいただく売買手数料(コミッション)が主流でしたが、IFAになってからは主に預かり資産連動型手数料(フィー)中心にしました。」との声も聞かれる。
2019年に楽天証券が取り入れた「管理口座コース」では、顧客の預かり資産残高に応じてIFAに手数料が還元される仕組みとなっている。ストックフィーを中心とした収益が確立できれば、顧客に対して無理に売買取引を勧める必要もない。真に顧客目線に立った営業活動が可能となるだろう。
仮に、このストックフィーの還元率を1%とした場合、どれくらいの収入が確保できるだろうか。CSアセット株式会社の預かり資産残高は2022年7月末現在で1,180億円であるため、在籍するIFA134名で単純平均すると、1人あたり約8.8億円の預り資産残高を抱えている計算となる。これに1%のストックフィーが還元された場合、年間で約880万円の収益となる。
もちろん、1,180億円の預かり資産残高すべてがストックフィーの対象ではない可能性はあるものの、これだけの収益が確保できれば売買手数料による収益にこだわる必要もないといえるだろう。
まとめ
本記事では、CSアセット株式会社のサポート体制や報酬体系について紹介してきた。
IFAへの転職を検討する際、これらの点は非常に重要なポイントとなる。ぜひ複数社を比較して所属先を検討しよう。