「IFAになりたいが、ちゃんと稼げるか少し不安だ」「IFAの年収はどの程度だろうか」
IFAへの転身を現実的に考えているのであれば、収入面は無視できない。
雇用形態によって年収も異なるため、業務委託と正社員のどちらが自分に合っているのかも気になるところだろう。
本稿では、正社員雇用のIFAの年収を調査した。さらに大手IFA法人の公式HPから読み取れるIFA正社員の勤務スタイルを紹介する。
最後まで読むことで、IFA正社員雇用された自分のワーキングスタイルの概要がイメージできるようになるだろう。
IFA正社員雇用 初年度の年収は400万~700万円?
下の表は、転職サイトで公開されている求人案件より年収データを取りまとめたものだ。この調査から正社員雇用IFAの初年度の年収はおおむね400~700万円であることがわかる。
2022年7月18日現在 直近2週間に掲載されたIFA求人案件
職種名 | 地域(勤務地) | 年収 |
---|---|---|
ファイナンシャルアドバイザー | 東京都 | 400万円 ~749万円 |
金融専門職 | 東京都 | 400万円 ~450万円 |
資産運用アドバイザー | 福岡県 | 500 万円~680万円 |
営業 | 東京都 | 240万円 ~ |
金融個人営業・ファイナンシャルプランナー | 静岡県 | 600万円~1,000万円 |
営業/企画営業(個人対象) | 東京都 | 450万円~ |
IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー) 創業メンバー | 東京都 | 300万円 ~480万円 |
会社によって異なるものの、おおむね金融機関に入社して数年の人であれば、「現在とほぼ同様の給与水準」と感じるのではないだろうか。一方、金融機関勤務で40歳を越えてくる人は「現在の給与水準よりだいぶ低い」と感じるだろう。
IFAへの転身で「何を求めるのか」について個々人で整理することが必要なのかもしれない。
業務委託型と正社員型との違い
そもそも、業務委託型と正社員型では何が異なるのだろうか。
成果に見合った報酬と自由なはたらき方が実現できる業務委託型
自分が個人事業主となりIFA法人と業務委託契約を結ぶ方法だ。多くのIFAがこの業務委託型で働いている。魅力は収入面と自由な働き方だ。
原則として報酬はコミッション型。報酬は、お客さまからいただいた取引手数料をIFA法人と按分して受け取る。成果をあげた分は、しっかり報酬に反映される。一方で成果が上がらない場合、報酬は大幅に減る。
働き方は、比較的自由だ。IFA法人によっては出社頻度も勤務時間も決められていない。働き方だけでなく、提案方法や面談スタイルもIFAの裁量に任されるケースが多い。
IFA法人の方針に沿いつつ、一定の年収が得られる正社員
IFA法人の社員として雇用される。
社員ゆえ、月給制や年俸制が主流だ。営業成績は給料ではなく、賞与に反映して社員に還元されていることが多い。業務委託型と比較すると金額面では劣るものの、安定した収入が魅力だ。
営業方法は個人の裁量に任せられる業務委託とは異なり、IFA法人の方針を踏襲することが多い。
IFA正社員による営業活動の事例紹介
では、IFA正社員の働き方や、営業活動はどのように行われているのだろうか。大手IFA法人の事例を紹介する。
充実した入社時研修 ~GAIA株式会社~
GAIAでは、金融機関出身者であっても当初3か月は入社時研修を受ける。目的は、GAIA流の接客や、資産運用の考え方を体得するためだ。講義スタイルはロールプレイングが中心。
同社では「どのアドバイザーにもGAIAスピリットを持って活躍してもらうために、会社としてFPの教育・育成に真剣に取り組む」としている。
高品質で均質な提案を目指す ~株式会社バリューアドバイザーズ~
バリューアドバイザーズの五十嵐代表は、「全IFA正社員型による均一かつ質の高い金融コンサルティングをお客様に提供する」と明言している。
具体的には、同社の提案はゴールベースアプローチがベースだ。内容については、担当アドバイザーのアイデアではなく、お客様が置かれている状況などを元にチームで検討・確認したアイデアを提案している。さらに社内にポートフォリオマネージャーを抱え、長期運用に適した運用戦略を構築しているという。
朝会ではビジョンを復唱し共通認識と浸透をはかるなど、チームワークと組織力を前面に打ち出した営業を展開している。
地方在住でもOK 全国に広がる拠点 ~SBIマネープラザ~
SBIグループ内外のさまざまな金融商品を提案しているのがSBIマネープラザだ。全国41拠点あり、正社員型IFAを展開している事業者としては最大級の店舗網を誇る。地方在住で正社員型IFAを希望する人には有力な選択肢になるだろう。また、地域金融機関との共同店舗に勤務する職種があることも大きな特徴だ。
取扱商品は、有価証券、保険商品に留まらず、オペレーティングリース事業投資やM&A/事業承継(SBI証券への紹介)など多種多様のラインナップである。
IFA法人の特徴を把握することが重要
社員型IFAの初年度の年収は400~700万円である。報酬は月給制や年俸制が多く、成果が報酬にダイレクトに反映されない一方で、安定した収入が魅力だ。
IFA正社員は、業務委託型と比べると与えられる裁量が狭い。とくにお客さまに対する提案方法や内容については、所属するIFA法人の方針に合わせる必要がある。年収は努力によって変えることもできるが、会社方針の変更はそういう訳にはいかない。
従ってIFA正社員への転身をはかる際には、それぞれのIFA法人の方針、社風への共感が大変重要になる。加えて働き方、さらには雇用条件などを細かく精査しなければならない。
おわりに
IFAになる際に、基本的にはどこかの法人に所属する形を取ることになる。
しかし、全国には約650社ものIFA法人があり、情報を取ることや比較することが難しい。
また、
「どのぐらい収益があれば生活が安定するのか?」
「皆どのようなビジネスをしているのか?」
等、IFAになること自体に対する不安の声も多い。
IFAへの転職に悩んでいる方は、ぜひIFA特化型の転職エージェント「アドバイザーナビ」に相談してみて欲しい。
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最近は異動時期や賞与の時期が近いということもあり、毎日多くのご相談をいただいている。
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