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本記事では、IFAのなり方やIFA法人設立に関する手続き、必要な費用から、設立に成功するためのポイントまでを徹底解説する。さらに、マネックス証券のサービスを紹介しながら、IFA法人運営における証券会社との連携の重要性についても触れていく。
IFA法人設立に関する知識を習得し、成功への道を歩み始めよう。
IFAのなり方とIFA法人について
IFAとは
IFAと呼ばれる独立系ファイナンシャルアドバイザーは、金融商品の販売会社に属さず、中立的な立場で顧客に最適な金融商品やサービスを提案する専門家だ。
IFAは、顧客のニーズやリスク許容度に応じた適切なアドバイスを提供し、資産運用や事業承継など、幅広い分野で支援を行う。
また、IFAは、ノルマがないため特定の金融商品やサービスを推奨することによる利益相反のリスクが低いとされている。金融機関特有の転勤もないため、顧客にとっては長くお付き合いができる信頼度の高いアドバイザーと言われている。
また近年、金融業界から転職してくる者も多く、日本証券業協会によると、2022年12月末時点のIFA法人に所属する外務員数は6,148人と増加傾向にある。
IFAになるには
IFAになるには2つの方法がある。
- IFA法人に所属し、証券外務員として登録する
- 自身で金融商品仲介業者(IFA法人)を設立する
一般的にIFAになる際には①の既存のIFA法人に所属する方法を取る場合が多いが、一方、自身でIFA法人を設立し、財務局に申請をし、内閣総理大臣の登録を受けてIFAとして働くことも可能だ。
しかし、設立までに時間を要し、全てを自身で行おうとするとかなり手間がかかるため気をつけてほしい。
IFA法人とは
IFA法人とは、IFAが所属する金融商品仲介業者として登録されている法人である。IFA法人は金融商品取引業者(証券会社)と提携しなければならないが、金融商品仲介業者は複数の金融商品取引業者に所属できるので、所属したいIFA法人があれば提携証券会社を確認するといいだろう。
現在、IFA法人は688社ある。IFA法人それぞれに得意領域やターゲット層、雇用形態などが異なるので選ぶ際にはきちんと確認しよう。
IFA法人設立について
手続きの流れを理解する
IFA法人を設立するには、金融商品仲介業の登録を行う必要がある。その後、外務員登録や研修を行い、業務の開始となる。
具体的な手続きの流れは以下の通りだ。
- 業務委託を受ける証券会社を選び、面談・審査通過のち契約を締結する
- 登録に必要な書類を所在地管轄の財務局長に提出し、内閣総理大臣に登録する
- 金融商品仲介業務従事者を日本証券業協会に登録する
業務委託を受ける証券会社は複数登録することも可能である。また、手続きにかかる期間は申請状況や内容、不備などによっても異なるが、最低でも半年以上はかかる。
必要な書類を揃える
IFA法人設立には、定款や誓約書、住民票など、さまざまな書類が必要だ。
また、必要に応じて業務許可の申請書類も用意する必要がある。今回はマネックス証券を例に挙げて、IFA法人を設立する際に必要な書類などを紹介する。
具体的な書類は以下の通りだ。
提出書類 | 備考 |
---|---|
推薦理由書 | 本申請前にマネックス証券が用意 |
登録申請書(1面から9面) | 本申請時点でマネックス証券が用意 |
誓約書(金商法第66条の4第2号) | 本申請時点でマネックス証券が作成した書面に申請者が押印 |
業務の内容及び方法(業務方法書) | 本申請前に申請者が用意 (マネックス証券よりひな形提供が可能) |
業務分掌の方法 | 本申請前に申請者が用意 (マネックス証券よりひな形提供が可能) |
定款 | 本申請時点で申請者が用意 |
役員の履歴書 | 本申請時点で申請者が用意 |
役員の住民票 | 本申請時点で申請者が用意 |
役員の身分証明書 | 本申請時点で申請者が用意 |
役員の誓約書(金商法29条の4第1項第2項イ又はハからリ) | 本申請時点でマネックス証券が作成した書面に申請者が押印 |
業務委託契約書 | 本申請前に申請者及びマネックス証券で締結 (マネックス証券よりひな形提供) |
登録免許税 | 本申請時点で申請者が納付し、領収書を提出 |
概要書 | 本申請前に申請者が用意 (マネックス証券よりひな形提供が可能) |
レイアウト図 | 本申請前に申請者が用意 (マネックス証券よりひな形提供が可能) |
外務員資格証明書 | マネックス証券が用意 |
法人番号 | マネックス証券が用意 |
委任状 | 本申請前に申請者及びマネックス証券で締結 (マネックス証券よりひな形提供) |
注意すべきポイント
IFA法人設立においては、必要な書類を取得し、きちんと計画を立てることが重要だ。
しかし、設立までには半年以上の期間を要することもあり注意する点も多々ある。
まず、金融商品仲介業の申請・登録を行うために財務局へ届ける必要があるが、財務局の状況によって完了までの期間が異なる。その期間が長いと当初申請時点の届出情報が変わってしまうこともあり、その場合は申請内容の変更が必要なので注意が必要だ。
よくある変更理由は以下が挙げられる。
- 申請者の住所が変わった
- オフィスを移転することになった
- 会社メンバーが変更になった
- 内部管理責任者が変わった
- 新たに参画した人を統括責任者にすることになった
上記のような内容はきちんと事前に変更があった旨を届け出なければならない。また、登録後において届出情報が変更になった場合は、変更日から2週間以内に変更届出書を提出しなければならない。
所属する証券会社と密にコミュニケーションして漏れのないように気をつけよう。
設立費用と維持費について知る
初期費用として必要な費用
財務局への登録申請時に登録免許税9万円が必要となり、納付場所は日本銀行、日本銀行歳入代理店、日本郵便株式会社の各郵便局及び収納を行う税務署となる。
また、登録免許税の他に住民票など各種証明書などの発行費用がかかる。
維持費に関する情報
申請後、契約証券会社によって異なるが、システム利用料が必要となる場合があるため、これらは提携証券会社に確認をしよう。
例えばマネックス証券の場合、システム利用料として1法人につき月額1万円がかかってくるが、IFAを媒介したお客様のお取引が1回以上あった月は無料としている。
IFA法人設立に成功するためのポイント
IFA法人の設立と証券会社の役割
IFA法人の設立において証券会社の役割は大きい。証券会社はIFA法人に対して、金融商品の提供や取引の仲介などを行う。また、マーケット等の情報を提供したり、コンプライアンス研修や営業活動の支援も行っている。
証券会社によって取り扱っている商品や提供しているサービス、手数料なども異なるので、ターゲットとしている層や得意領域などを鑑みて、適切な証券会社を選び、契約を交わすことが大切となる。
ここではマネックス証券に焦点を当てて提供しているサービスや特徴に関して紹介していく。
マネックス証券の特徴
マネックス証券は幅広い商品やサービスを提供しているインターネット証券である。IFAサービスも行っており、取扱商品としては以下の通りだ。
- 日本株式(現物・信用)
- 投資信託
- 債券
- 米国株式(現物)
- 投資一任サービス(ON COMPASS+)
IFAサービスにおいての取扱商品は他社と大きく変わりはないが、大きな特徴として債券取引に強いことが挙げられる。
米国優先株預託証券など他社ではあまり扱っていない商品・サービスを取り扱っていたり、各種債券の取引に関しては幅広い知識をもつ債券チームと直接コミニュケーションを取れる。
多くのIFA法人からの高い評価を受けており、インディケーション※や勧誘書面の発行についてもスピーディーに対応してくれる。
- インディケーション:相場気配や市場の水準を示す参考レートを提示すること
またIFAの仲介報酬対象は以下の通りだ。
- 日本株(現物株式/信用取引)の売買手数料
- 投資信託の申込手数料
- 投資信託の信託報酬
- 国内債券・外国債券の売買収益
- 外国債券の為替手数料
- 米国株(現物)の売買手数料、為替手数料
- ON COMPASS+の年間手数料
マネックス証券のIFAサービスの大きな特徴の1つが、顧客自身でも証券口座にログインして発注を行うことができ、顧客自身で注文された取引についてはインターネット取引手数料が適用となる点だ。
顧客自身が発注した注文についても仲介報酬の対象となる。
マネックス証券の支援サービス
マネックス証券は、契約IFA法人向けに様々なサービスを展開している。契約IFA法人には必ず主担当、副担当が付くなど丁寧なサポート体制があり、迅速な対応が可能だ。もちろん商品の押し付けや販売ノルマなどは一切ない。
また、IFA法人の要望に応じてマネックス証券のお客様を招いた共催セミナーを開催し、同社のお客様をIFA法人に紹介している。
もちろん、IFA法人設立の支援サービスも行っている。設立には金融商品仲介業の登録から必要になるが、マネックス証券ではこれから金融商品仲介業を開始する法人に向けて、申請の手続きや流れなどを全般的にサポートしている。
マネックス証券でのIFA法人設立の支援を受けるための流れを説明する。
- 問い合わせフォームへ問い合わせ
- 担当者よりZOOMにてサービス説明
- 申込書類提出・面談
- マネックス証券社内での契約審査
- 審査通過後にマネックス証券と業務委託契約を締結
- 財務局への金融商品仲介業の申請・登録
- 書類のサンプルや作成書類のサポートあり
- 日本証券業協会への仲介業者登録の報告・届出
- 外務員登録
- 導入研修の受講
- 営業開始
なお、マネックス証券への申請開始から営業開始までの期間目安は半年から9ヶ月程度である。
財務局からの修正書類のやり取りは多く、時間を要してしまいがちだが、マネックス証券はそのサポートも手厚い。また、金融商品仲介業の申請にあたって財務局との面談(昨今はオンライン面談が多い)があるが、マネックス証券と申請者と交えて行うこともできる。
この支援サービスは申請に必要な費用以外のコストがかからないので、IFA法人を設立したいがサポートがほしいという方にはおすすめのサービスだ。
【会社情報】
マネックス証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、
一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 日本暗号資産取引業協会、
一般社団法人 日本投資顧問業協会