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証券アナリスト試験(CMA)二次試験の概要と効果的な参考書選び

本記事では、CMA第2次試験の概要を説明した後、おすすめの参考書をいくつか紹介し、それぞれの内容や特徴について述べる。

CMA(Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japan)「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」に認定されるためには、一次試験を突破した後に二次試験を突破し、その後実務経験など一定の要件を満たす必要がある。

そのため試験としては第二次試験がCMA合格のための最終関門となる。

マーク試験である第一次試験とは異なり、第二次試験は論述がメインの試験となるため、第一次試験よりも体系的かつ深いレベルでの理解が必要となる。

CMA協会の定める所定の教育講座の受講終了後、第1次試験を3科目受験して全科目に合格すれば、第2次レベル講座の受講へと進める。

第2次レベル講座の受講後、全学習分野の総合試験である第2次試験を受験し、合格後に実務経験が3年以上と認定された後、当協会に検定会員として入会することで、資格称号として『日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)』を晴れて使用することができるようになる。

本記事ではCMA第二次試験の概要を説明した後、試験合格にあたって推薦する参考書を2つの出版社に絞って紹介する。

目次

証券アナリスト第2次試験の概要と合格基準

以下がCMA第2次試験の内容である。

出題科目試験時間配点
午前・証券分析とポートフォリオ・マネジメント
・財務分析
・コーポレート・ファイナンス
・市場と経済の分析
・数量分析と確率・統計
・職業倫理・行為基準
3時間180点
午後・証券分析とポートフォリオ・マネジメント
・財務分析
・コーポレート・ファイナンス
・市場と経済の分析
・数量分析と確率・統計
3時間180点

第二次試験の合格には、第一次試験と同様、総配点のうち5~6割ほどの点数取得が目安となっていると言われている。

出題分野は一次試験とほとんど変わりないが、一次試験がマーク式の試験であるのに対して二次試験は論述がメインの試験となっている。

また、合格基準としても一次試験と異なって配点360点の3科目(証券分析・企業分析・市場と経済)の合計でそれぞれ合格最低点を取得し、60点の職業倫理・行為基準で一定水準の点数を得点しなければ合格にならない。

前述の通り、CMA二次試験を受けるためにはCMA二次レベル講座の受講が必須であり、講座を受講せずに試験を受けることはできない。

講座を受講すれば日本証券アナリスト協会から公式テキストがもらえる(テキスト代は講座受講代に含まれる)が、本テキストの内容は全ての分野をカバーした網羅的なものであるため、効率よく試験対策を進めるにはあまり適していない。

試験合格の近道には、複数社が出版している参考書を使用するのがおすすめである。

以下では証券アナリスト二次試験を対象とした参考書の紹介を出版社別に行う。

証券アナリスト第二次試験のおすすめ参考書(TAC証券アナリスト講座)

まずはじめに、TAC証券アナリスト講座の出版する参考書シリーズを紹介する。

本テキストは2次試験対策の総まとめとして、過去の出題傾向の徹底分析に基づいた出題可能性の高い厳選した問題が多数収録されている。

本書には資格取得の専門予備校であるTACによる過去問分析に基づいた出題可能性の高い論点が厳選収録されているため、合格に向けた最短ルートを歩むことが可能である。

また、受験者が抑えるべきポイントが簡潔にまとめられた解説がなされているため、論述試験において題意を間違えず、部分点も取りこぼさない解答作成に必要な力が身につく。

併せて、過去の出題一覧と重要論点のチェックリストが付属しているため、一通り学習が終わった後も分野ごとの振り返りを簡易に行うことで記憶定着を促進することができる。

 また、TAC証券アナリスト講座は2次試験の過去問題集を販売している。

証券アナリスト 2次試験過去問題集 2023年試験対策 証券分析 企業分析 市場と経済 職業倫理 [2020年度~2022年度本試験問題収録]

本書は証券アナリスト試験第2次レベルの2020年、2021年、2022年の過去3年度分についてまとめた2023年試験対策の過去問題集である。

2020年、2021年、2022年の出題をすべて網羅し、利用の便宜を測るために全体の各科目ごと、分野別に配置されている。

また、証券アナリスト協会が発表している解答を問題の直後に置くことで、弱点補強・得点論点強化など、直前期のテーマ別演習において利便性高く利用できる書籍になっている。

解説はTAC独自のわかりやすい解説であり、各論点において受験生の学習が必要な点について、重点的に解説がなされている。

本書は、基本的にはテキストや講義などで学習を進める過程にある受験生、及び一通りの学習を終えた受験生を対象にしており、学習内容を基に過去問を解くことでより学習理解を深めることを目的にしている。

ただ、第2次レベルの学習に手付かずであっても、証券アナリスト協会の解答例およびTAC独自の解説を参照にしながら、十分活用することができる。

証券アナリスト第二次試験のおすすめ参考書紹介(ビジネス教育出版社)

2022年版 パーフェクト証券アナリスト第2次レベル

本書のメリットは1冊に二次試験合格に必要な分野が網羅されていることである。

本書には電子書籍版も存在するため、勉強の際に複数の書籍を持ち運びたくなかったり、タブレットやPC内で勉強を完結させたい方には本書をおすすめする。

また、本書の著者はCMA試験を実施する日本証券アナリスト協会において、かつて通信教育講座を担当されていた方である。

そのため、実際に受験生の躓きやすい分野が丁寧に解説されている点も長所の一つである。本書の発行は2022年5月と新試験に対応済みのため内容の正当性が高く、今後数年間の試験においても問題なく使用可能である点も魅力的である。

また、同著者は二次試験の答案作成に絞った参考書も出版している。

証券アナリスト第2次レベル合格最短テキスト 答案作成法

二次試験は試験時間が6時間に及び、膨大な量の論点が筆記で出題されるため、解答を如何に効率よく作成することで、自身が理解している分野は取りこぼしなく点数を取り、苦手な分野でも部分点をこそぎ取ることが必要と言える。

そのため、一度答案作成に絞った練習を行うことが理解度に対しての合格可能性を上げ、他の受験生との差別化に繋がる。

証券アナリストのための数学・統計学入門

また、一次試験と同様、二次試験も高度な数学・統計学の知識を前提とする問題が多く出題される傾向にある。これまで数学・統計学に触れてこなかった受験生は一度本試験に出題可能性の高い数学・統計学に絞って基礎的な理解の土台を作って置くことが、効率よく学習を深めていくことに繋がるといえる。

追記内容として、証券アナリスト試験の過去問題集及びその解答・解説は、日本証券アナリスト協会のマイページから5年分遡ってダウンロードすることができる。

証券アナリスト第二次試験を最短で突破するには

証券アナリスト第二次試験は論述力を試される点、第一次試験よりも掘り下げられた問題が出題される点で難解な試験であり、学習を始める際はゴールから逆算して道筋をしっかりと設定することが必要である。

第一次試験合格後に第二次試験に進む際は、もう一度過去問を振り返って全体像や自分の苦手を把握した上で、自身にあった参考書を選んで学習を深めていくことが肝要である。

今回紹介した参考書はどれも試験合格に向けて強くおすすめできる良著であるため、参考書選びに迷った際は上記の参考書を検討してみてはいかがだろうか。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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