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IFAでプライベートバンクビジネスは実現できるのか? 元外資系プライベートバンカーが語るウェルスマネジメント戦略



開催日時:2021年4月27日(火)20:00 開催

登壇:ASSETBANK株式会社
代表取締役 杉浦一馬氏

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目次

開始のご挨拶

平:本日は、ASSETBANK株式会社の代表取締役、杉浦様をお招きいたしまして、ASSETBANK様の魅力に関してお話を頂きたいと思います。杉浦様は日興証券、クレディ・スイスでご活躍された後にASSETBANKを設立されました。本日は杉浦様に、プライベートバンカーの時、ならびに現在IFAとして活動されている時の違いや、ASSETBANK様のお取り組みついてお伝えしていただくセミナーを、開催させていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

では最初に、まず私のほうから、弊社のご紹介ならびに、IFAマーケット全体に関しての、ご説明をさせていただきまして、その後、杉浦様の会社のご説明ならびに、全体を通して、会社の魅力をお伝えするような、Q&A形式で、進行させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

アドバイザーナビの説明

弊社は一昨年の5月に会社を設立いたしまして、IFA業界全体のコンサルティングの仕事を行なっております。当社は役職員ならびに業務委託、顧問を含め、13名体制で運営をしております。こちらは、弊社のメンバーの一覧でございます。弊社の事業といたしまたしては、人材のご支援と投資家のIFAのマッチングならびにIFAの営業支援の3つを事業として展開させていただいております。


IFAマーケット全体に関して

ここからはIFAマーケット全体に関してのお話をさせていただきます。IFAは、Independent Financial Adviser(独立系ファイナンシャルアドバイザー)という言葉で、こういった図式のものが、よく出ているのですが、実際にこれを見ても、なかなか分かりにくいというお声が多いので、具体的に、現証券会社との対比を含めまして、どういったものかというのを、図解させていただきます。



まず前提として、なぜ今、IFAが急激に拡大していっているのかというところになります。
背景として、投資家のニーズに適しているという理由が考えられます。



金融庁が発表しております、投資家にアンケートを取った、金融機関に対する満足度調査になるのですが、この結果を紐解いていきますと、投資家の回答として6割の方々が「現担当者ならびに窓口の方々を含め、知人友人に紹介したくない」という意見が出てきております。一方で「紹介したい、積極的に勧めたい」という方が6%しかいないというのが、現状でございまして、大半の方が満足していないという現状になっております。
具体的に多い意見としては、大きく2つで、1点は顧客本位ではなくて、金融機関の業績重視の提案に、偏っているといったところと、もう1点が、販売担当者の知識が不足している。この2点が、まさに投資家の不満足の原因となっております。

我々は、IFAであると全て解決できるという訳ではないですが、投資家にとって良い解決方法の一つとしてなり得るのではないかと考えております。
その理由としまして、1点目が、こちらです。左側が総合証券、大手証券を含めた総証券の体制、右がIFAの体制となっております。



前提として、IFAというのが、独立系アドバイザー、この独立系というのが、金融機関から独立しているというのを、指しております。よく自営業としての独立や、完全歩合制なので独立系だと思われる方が、いらっしゃるのですが、実際は、「金融機関に所属しない。金融機関の指揮命令下にない」ことを指して、独立と言われております。

こちらのメリットは、この左の図のところで、特に大手金融機関になってくると、これは良い悪いは別にして、お客様というものが、一つの金融機関に複数存在します。例えば発行体(投資銀行のお客様)も、金融機関にとってのお客様ですし、リテールのお客様もお客様になります。一方で、どこかの会社がPOをしたいとか、IPOをしたいという時に、バリエーションが付くときに、発行体サイドの投資銀行や、発行側のお客様は、高い条件で出したい、一方投資家のお客様は、安い条件で買いたいというところで、完全に利益構造が対立する形になってしまいます。この結果、どちらのほうにつくかとかというところで、発行体サイドが強くなってしまっておりまして、トップダウンで商品を売らざるを得ない構造になってしまっているので、それが冒頭の、顧客満足につながっているというところになっております。



もう1点は、専門性の違いというところがあります。私自身もともと大手証券で営業をしていたのですけれども、まさに大手証券の構造は、この左側の図になっております。最近は各社セグメント等が進んでおりますが、いまだやはり、明確な線引きが難しい点もあります。
私も2年前まで現場におりましたが、上場企業創業者の方や純資産100億円を超えるような法人を担当させて頂いておりましたし、昔から証券会社と、お付き合いいただいているご近所の方も、お客様としてご担当させて頂いておりました。
一方で大変申し訳ないのですが、やはり手数料をたくさん頂戴しているお客様やお預かりが多いお客様は、手厚くサポートしていくという体制にならざるを得なくて、なかなか均一なサービスをお届けしにくいというのが、問題点として挙げられておりました。

一方でIFAの場合は、この図の通りで、資産形成層ならびに富裕層、超富裕層という様に「このセグメントが強い、このセグメントをターゲットとする」という様に営業されている会社が非常に多いです。
例えば資産形成層の会社様でしたら、セミナー等で資産形成層(サラリーマン層等)の方を誘致して、そこに対して中長期的な目線でライフプランニングをベースにして、「ファンドラップを低コスト」でや、「積み立て投資」を中心に提案していくというビジネスモデルになっています。転勤がなく、その層に特化したことに強みを持っているため非常に満足度は高いです。

また、今回のASSETBANK様の場合でしたら、超富裕層を得意とされていまして、まさに上場企業オーナーですとか、金融資産を数十億円持っているような方を対象として、そこに適したサービスを届けるというのを、非常に強みとして持たれております。こういった構造でございますので投資家自体の満足度が高まりやすいという形がこのIFAの特徴であると考えております。



今全体としては、IFAのマーケットは約3兆円、有価証券マーケットが約300兆と言われている中、約1%のシェアです。また人数IFAのべースで言うと、78,000人の内の4,000人がこのIFAが占めておりますので、まだシェアで言うと、5〜6%しかいないという現状です。一方で、グローバルベースで見ると、アメリカ、イギリス共に、過半はIFAが占めておりますので、日本は対比感で言うと、かなり劣後しているのかなと思います。



しかし、ここ数年で預かり残高や外務員の人数がしてきております。
各社プラットフォームとして提供しております、楽天証券、あかつき証券の決算から、数字を取っているのですが、プラットフォーマーの数字を見ると預かり資産が激増しているのがわかります。また、今後これが益々加速していくのではないかというのを私たちは見立てております。



この様な状況下の中、ASSETBANK様の戦略や目指されている将来像、富裕層の新規開拓の方法などを、お話いただければと思います。

では、杉浦さん、御社のご説明をお願いできますでしょうか。


ASSETBANKの説明

杉浦:はい。まず皆さん平日のお忙しい中、貴重なお時間を賜りまして、ありがとうございます。できるだけ有意義な時間を、皆さんと過ごしたいと思いますので、また、質疑応答もあるみたいですので、お問い合わせいただければなと思います。まず、ASSETBANKという会社を2019年の12月に、クレディ・スイスを私は退職し立ち上げました。こちらが主要メンバーですね、これ以外にもいるのですけれども、ちょっと見ていただければなと思います。



杉浦:こちら、ASSETBANKのメンバーで、私が代表取締役です。隣にいる藤井という者が、クレディ・スイスの私の同期で年齢は5つ上なのですが、一緒に起業しようということで、同じ志を持って起業いたしました。
主にIFAは私がメインでやっていますので、前面に立たせていただいて、こういったセミナーでお話させていただいているような形です。
私は、日興証券を、リテールを退職いたしまして、クレディ・スイスに約3年半おりまして、その後独立しました。一方で藤井のほうですけれども、藤井は三和銀行を皮切りに、みずほ証券のIB(インベストメントバンク)を経験して、クレディ・スイスのプライベートバンクに移ってきまして、私と一緒に起業した形です。

河原ですけれども、異色の経歴でして、もともと外大を卒業して、在ブルガリア日本国大使館で勤務しておりまして、その後、上智の地球環境の大学院に入り直して、その時に、いろんなエクイティの研究とかも行っていた関係で、日興証券に卒業後入りました。そこで私は、河原と出会いました。その後、日興証券では商品企画であるとか、データ分析、金融庁の当局対応とか、いろんなグループの横断プロジェクトを、担当していたものですから、商品全般、非常にマルチに精通しているものですから「独立するとしたら、彼が絶対に必要だな」ということで「必ず来てくれ」ということで、独立して半年後に日興証券を退職して、ASSETBANKにジョインしてもらいました。

隣にいきまして、シニアフェローとさせていただいています、東ですけれども、彼は、私のクレディ・スイス時代の上司です。主に今は、もちろん金融もしているのですけれども、社会貢献活動に力を入れてやりたいということで、いろんなアドバイスをもらっている方です。彼は、りそな銀行を皮切りに、シティバンク、途中で不動産研究所に入りまして、その後、UBS、クレディ・スイスとかということで、プライベートバンク畑をずっと歩いてきた、私の業界の大先輩です。彼にジョインしてもらって、今は、主要メンバーとしてはこの4人、あと、東洋経済にも取り上げてもらいました白井、あとは、野村證券から2名のバンカー、管理部としてアシスタントが2名入ってくれているというようなメンバー構成です。

開拓等に関して

平:杉浦さん、ありがとうございます。早速なのですけれども、杉浦さんの過去の証券会社時代の話や、御社の今後働かれるところのビジョンについてお伺いさせてください。最初に、新卒で日興証券にご入社されて、クレディ・スイスに移られたと思うのですけれども、国内系の証券会社と外資で営業の方法は違いましたか。

杉浦:違うのは、クレディ・スイスの時は、できなければクビですし、日系だと、そういうドラスティックな人事はない点です。明確に3年で100億集めないとクビというような規定があった上で、そのお約束の上で入社したものですから、そこはやはり大きな違いかなと思います。

平:3年で100億なのですね。ご入社されて、実際に最初、クレディに行かれた時に、新規開拓は、けっこうされたのですか。

杉浦:そうですね。日興証券はリテールで入りましたから、飛び込み営業からポスティング、もちろん電話営業、あらゆる手を使ってやって、ずっと電話していました。電話したり、飛び込みをしたり、クレディ・スイスに入っても、しばらくは従来型の、自分の、ドブ板営業というのですかね、やっていました。

平:どの方法が一番新規開拓できましたか。

杉浦:今になってみれば、結局は紹介していただいた一件が契機となって、お金が入って、転機になったというのが結論なのです。とにかく回り倒しました。ただ、やはり、紹介が一番効率は良かったですかね。ただ、効率が良いといってもなかなか紹介なんか、してくれるものではないのですけど。いまだに答えは出ていなくて、今でもやはり自分の中でのドリーム案件「ここはお客様になってほしいな」という先に関しては、飛び込みに近いような形で、電話したり、DMを送ったりしたりしています。

平:クレディ・スイスは、合計3年半いらっしゃったんですよね。新規開拓はどのくらい、されたのですか。

杉浦:8件くらいです。

平:お預かりはおいくらぐらいですか?

杉浦:お預かりは、終わる時には、だいたい400億ちょいくらいありました。

平:では3年半で400億円、すごいですね。そこから、クレディ・スイスで働かれていて、IFAになろうと思ったきっかけというのは何でしたか。

杉浦:「プライベートバンカーに、なるんだ」と思って、クレディ・スイスに入りました。でもやはりいろいろできないことが多かったのと、非常に制約が多かった点です。不動産とかの話は富裕層のお客様とお話をしていたら必ずあると思うのですけど、不動産が扱えないですし、やはりクレディ・スイスでプライベートバンクといえども、やはりそのクレディ・スイスのインフラを使ってやらないといけない制約があるなと。やはりIFAというのは「なければ作ればいいや」と、「なければ契約すればいいや」というような、よりクリエイティブな動きができるというふうに、自分は思って、クレディ・スイスを飛び出しました。

平:制約というのは、どういうところで、感じられますか。

杉浦:例えばM&Aなんかもそうですよね。付き合っていたお客様が5億、10億の会社の売りのサイズだとしたら、相談に乗りたいそこに携わりたいと思います。もちろんクレディ・スイスもM&Aの部隊があって携われるわけですからやりたいのとですけれども、クレディ・スイスのM&Aが動いてくれるのは、やはり20億以上の案件でないと動いてくれなかったり、グローバルチームが動くのであれば、それこそ100億200億の案件しか、動いてくれなかったのです。
また、お口座の開設も2億以上のイニシャルの預かりがないと、口座開設ができなかったり、途中で預かり5億がなければ、口座管理料50万円かかるというような、規定ができたりしましたから、本当に苦しい時に助けていただいたお客様を、言葉はあれですけれども、切らないといけないような状況というのに迫られた時に、やはり「すごく制約が強いな」というふうに、実感しました。

平:ありがとうございます。実際に、クレディ・スイスからIFAになられると決めて、活動されるまでに、どのくらい準備期間がかかりましたか。

杉浦:約半年ですね。

平:何か、一番きっかけになったことは、あるのですか。

杉浦:「3年は必ず超えてやろう」という思いがあったものですから、ちょうど3年半です。クレディ・スイスの場合は、半年とか、1年とか、3年のタイミングで、ラップを刻まないといけなくて、そこでやはりなかなか、道半ばで退職というパターンが、多いように見受けられますので「クレディ・スイスで3年を越しました」というのは、なんとしても言おうと。もちろんいつから計画していたかと、計画ベースでは、もちろんそんなにないですけど、やはり2年を超えたあたりから、悶々とし出して、周りがIFAとして独立して「自由な動き方をしているな」とか、元同僚とかを見ていたので、悶々とする思いと共に、沸々と「自分も」というような思いがあったのですけれども、やはり「3年は絶対越えよう」というふうに思っていました。だから、ちょうど3年半。

平:はい。ありがとうございます。実際にIFAとして出られる時に、所属するという選択肢と、独立するという選択肢、2つあったと思うのですが、今回ご自身で会社を起こされてというのは、どういった思いでスタートされたのですか。

杉浦:所属といっても、リーファスという東京の会社があるのですけれども、そこの西崎代表は、私の日興証券のときの同期ですので「独立するにあたって、免許が取れるまでの間、お世話になりたい」というお話をしたら、快く受け入れてくれて「いいよ」と。「独立するまでの間、預かろう」というような話があったので、一応独立は独立ですけれども、一旦リーファスに預かってもらったという形です。やはりブランディングするためには、ASSETBANKという名前を、早く世に出して、ポジションを確立したいという思いがあったものですから、例えばいろいろ、業務委託であるとか、そういった道もあったかもしれないですけど、あえて河原という、管理部専門の非営業の人間を置くことによって、体制をきっちり整えた上で、ASSETBANKという看板を、きっちり世に知らしめようというふうな思いがあったからですね。

平:ありがとうございます。ASSETBANKという名前の、由来を教えていただけますか。

杉浦:完全に響きもあるのですけれども、アセットは資産で、バンクは、自分の中では、インフラというイメージがあるので、銀行という意味ではなく、インフラというイメージがあり、資産に関する全てのインフラになりたいという思いからASSETBANKとつけました。ASSETBANKコーポレーション(Corporation)とCまで入れたら、ABCになるので、語呂も良いかなと思いました。どちらが先かは、ご想像にお任せします。

平:ありがとうございます。IFAとして独立されてから、新規開拓されたお客様や、携わられている案件について、教えていただけますか。

杉浦:ほぼ全て新規開拓でして、どういうルートで新規開拓かというと、今日聞いていただいている方も、ひょっとしたら、IFAを志されている方や、今後チャレンジというか、入職しようかなと思っている方に、少しでも参考になればと思っています。どのように自分が開拓したのかなというのを、思い返すと、やはりポイントは、属人的な関係性、これを本当に重視して、やってきたかなと思います。もちろんギブアンドテイクという言葉がありますけど、人的な思いに報いりたいという気持ちでやってきました。
例えば保険会社の人であったり、税理士の先生であったり、弁護士の先生であったり、はたまた同業の人であったり、借りは作っていることが多いのかもしれないですけど、必ずご恩を返したいという思いから、関係性に関してはすごく属人的なつながりを重視してやってきた結果、いろんな方からご紹介いただけるようになってきたのかなとは思います。

平:ありがとうございます。ご提案されている案件というのは、どんなものが多いのですか。

杉浦:多岐にわたります。日興証券の時だと、お題があったわけです。平さんもおそらく、前職時代に、営業マンとして、おそらくどこの証券会社も、同じだと思いますが、資産導入をしましょう、投資信託を増やしましょう、あとは、収益をもちろん上げましょうとか、不動産の紹介をしましょうとか、通貨オプション等々の飛び道具をしましょう。いろいろお題を点数にして、平均点以上を取って、優秀なセールスであるか否かというのが、けっこう評価されるような世界だったと思います。
しかし、IFAの場合だと誤解を恐れずに言うと、「収益」、お客様から頂く収益、ここさえなんとかすれば、生きていけるという世界です。では、預かったご資産を、仕組債でゴロゴロやっていたり、手数料が一番高いものに持って行くという話ではなくて、「落とし所のないビジネス」が、僕はIFAだなという様に心底思っています。
これは何かというと、お題が無い、お題はお客様の中にあるはずだということですかね。そこを、お客様のニーズを引き出して、そこにバチっとはまる商品を提案して、それに対しての手数料を頂く、それありきなのかなというふうに思っています。だから「どの商品を中心に提案していますか」とか、そういう質問の回答になっているかどうか、分からないのですけれども、いかようにでも、お客様のやりたい運用に沿った提案をするというのが、一番の答えなのかなと思っています。

報酬体系について

平:ありがとうございます。因みに、少し突っ込んだ話を訊いても、大丈夫ですか。

杉浦:あまり突っ込まれると。

平:皆さん、気になると思うので、言える範囲で結構なのですが、年収とかは、どんな感じでしょうか。

 

杉浦:来ましたね。打ち合わせでは、「それは聞かない、聞かないでおこうかな」という話をしましたね。そこは、本当に逆に言えば、「そこ、聞きたい」という方が、多いと思うのですけど、お茶を濁さずに言えば、例えば1ヶ月で、前職の年収を超える手数料は、充分あります。あり得ますというか、もちろん波はあると思うのですけれども。そんなところで、よろしいでしょうか。

平:はい、すみません。

杉浦:報酬体系は、皆さんIFAの報酬体系は、ご存じだと思うのですけど、約、手数料、例えば投資信託を、1億円やれば3%手数料が貰えるとすれば、300万円です。ざっくり言って、半分65%の人もいれば、70%、75%もいるかもしれないですけれども、ざっくり半分の手数料を頂けるとするならば、150万入ってくるわけなのです、ドライな話。10億円だったら、いくらでしょう。1,500万入ってくるわけです。そういう話だと思うのです。なので、どうなのでしょう、前職の年収が例えば1,500万円であれば、投資信託10億円、正規の手数料で頂けるとすれば、その手数料を1ヶ月で、いわゆる1ヶ月というか、1ディールで頂くことができる、ビジネスなのかなというふうに思いますし、現に私もしかり当社のバンカーもそういった例はあります。

平:ありがとうございます。すみません、ちょっと突っ込んでしまって。

杉浦:代弁者ですからね、今日は。皆さんは発言できないので、平さんがドシドシ聞かないといけない役割だと思います。

杉浦:ただ、今、誤解がないように言うと、私がASSETBANKと業務委託契約で、歩合制でやっているわけではないので、例えば河原や事務管理部のアシスタントが2名いますし、この間導入したRefinitivなどの費用もあります。

杉浦:そういうのも、全部私が賄うというのがありますから、このセミナーを聞いて「メッチャ稼いでいる」と思われないようにしていただければと思います。やはり会社にある程度プールしておかないといけません。やはり一発10億であるとか、そういう単位でディールをするので、売り買いを間違えたりするとやはりそこは、補わないといけないので。そのために、やはり貯めておかないといけない資金もありますから、全然稼いでじゃんじゃん使っているわけではないので。それだけ1個、訂正させてください。

ASSETBANKの魅力

平:はい、ありがとうございます。では、ここから、御社の魅力を深堀させて頂きたいと思います。杉浦さんに初めてお会いさせていただいて衝撃を受けたのが、ラグジュアリーサービスが充実されている点です。このラグジュアリーサービスがかなり強みだと思うのですが、具体的にどんなことをされているのかお伺いしていっても、よろしいですか。
杉浦:冒頭でも申しましたように、ブランディングをしていかないといけない。なぜかというと、ブランドがないからなのです。ブランドがないから、ブランディングをしていかないといけないのですけどASSETBANKは、新規開拓の電話してもよくソフトバンクの携帯電話の徴収と間違えられてつながるケースがしたらあるくらい、認知もされていないです。やはりブランディングをしてかないといけないなと思ったときに、属人的なつながりで、ASSETBANKのブランディングの、協力をしてもらえるような人あるとか、お客様であるとか、そういった所を、本当に巻き込んでいかないといけないなと思いました。

クレディ・スイスの時に担当していた、これも飛び込みというか、新規開拓したお客様でしたけれども、ランボルギーニの世界的なコレクターの方がいらっしゃってその方の紹介で、ランボルギーニの世界ナンバーワンのセールスの人とご縁をいただきまして、そこで、属人的なつながりを得たこと。あとは、後ほど紹介しますけれども、ルイ13世というコニャックですね、こんな小さい瓶で40万円くらいするような、100年熟成のコニャックの西日本のエリアマネージャーのフランス人との出会いがありましてこうしたメンバーとビジネスをしています。
ブランディングは、一番分かりやすいのは、イベントだと思っていて、ランボルギーニの世界的なコレクターの方と、ルイ13世のマネージャーを合わせたところ「ランボルギーニのショールームでイベントをやったら、面白いのではないか」ということでそうしたものを企画しました。

杉浦:これは、ランボルギーニの大阪のショールームを借りて、ディナーイベントをした時の画像なのですけれど、左端にフランス人のマチューが写っていますけれども、彼がルイ13世のテイスティングを、ランボルギーニのショールームを使って行いました。
これはアヴェンタドールです。ランボルギーニアヴェンタドールを展示して、お客様にイタリアンを召し上がっていただく。貴重なワインをマチューのワインコレクションの中から飲んでいただきながら、皆さんランボルギーニのオーナーなので、ランボルギーニを見ながらご飯を食べる経験は、たぶんお金を出しても、できないことかなと思ったので、このイベントを企画しました。もちろんランボルギーニとルイ13世の許可を得てやらせていただいております。

あとは、これも、属人的なつながりで参加させていただいたイベントなのですけど、ここに写っているマチューは、ルイ13世のアンバサダー、ルイ13世の西側のマネージャーなのですけども、彼が企画をした清水寺の、普段入れない所を貸し切って、ルイ13世のイベントをして、私もお客様も一緒に、参加させていただいたというイベントが、動画であるので、ちょっと見ていただければと思います。

杉浦:こんな感じで、なかなかお金を出しても得られない経験を、富裕層は好むのかなと思っていまして、ここに来ていただいた方は、本当に、アテンドしたのですけれども、すごく喜んでいただきました。

平:ありがとうございます。すごいですね。杉浦さんも写っていましたね。

杉浦:今より痩せていましたか。

平:今のほうが、格好いいです。

杉浦:ありがとうございます。

平:あと、御社は芸術関係も、積極的に取り組んでいらっしゃる。

杉浦:そうですね。オルタナのラインナップとしては、スーパーカー、ハイパーカー、ワイン、あとはアート、これは三種の神器かなと思っていて、アートに関しても、特に現代アートに強い、アートギャラリーを主宰している人間も、太いパイプでつながっていますので、そこに関しても、お客様の売りたい買いたいニーズというのが、フルラインナップで応えられるかなと思います。

平:ありがとうございます。杉浦さんも、絵を買われていましたものね、1枚。

杉浦:安い絵です。本当に安い絵ですけども、本当に現代アートは、一昨年買って、今もう倍になっている、そんな世界らしいです。あとは、パトロンがつくかどうかで、決まる世界で「あの作家さんは、パトロンがつくよ」とかいうのが、インサイダーではないですけれども、なんとなく噂で聞こえてくるものですから、それはもう、ガッツリ買っておけばいいようなアートというのは、実は内々ではあるのかなと思っています。

今後の展望

平:ありがとうございます。御社、ASSETBANKの今後の展望というものは、ございますか。

杉浦:やはり資産に関する、全てのインフラを作りたいというふうに、思っているのでそれは、簡単な資料ですけれども、作らせていただいた「プライベートバンカーの仕事とは」というふうに書いていまして、お客様のニーズに対してフルラインンナップで応えるためには、もちろんど真ん中に資産運用というのがあり、上から、不動産、税務、M&A、教育、お子さんの教育という意味が、けっこう大きいと思うのです。
あとは、社会貢献、アートとワインと車というのがあります。お客様に、例えば不動産のニーズがあれば、それに対する適切なプロフェッショナルを紹介する。でもこれでは、ちょっと駄目で、究極の姿というのは、ここの不動産の細分化であったり、教育の細分化であったり、アート、資産運用全部細分化なのかなと思っています。
例えば「医者を紹介します」と言って、お腹が痛い人に眼科を紹介しても、駄目という話。「不動産屋を紹介します」といっても、どういうニーズがあるのか。物流の専門家なのか、オフィスなのか、どちらなのか。そこを、餅は餅屋の中でも、その中の餅が何餅なのか、そこまでやはり突き詰めて追求するというのが、大切かなと思っていまして、今は特にもちろん資産運用は、IFAが本業とするところではあるのですけれども、ベンチャーの投資に対してとか、ヘッジファンドのニーズに対して、本当に応えられるのかどうか。車であったとしたら、スーパーカーはもちろん、フェラーリ、ランボルギーニしかり、ハイパーカーであれば、ケーニグセグであったり、ブガッティとか、パガーニであったり、クラシックカーであれば、昔の車、例えばランボルギーニであれば、ミウラであるとかそういったいろんな、車といっても、もっと突き詰めていけば、深い世界があるので、自分1人の人生では辿り着けない所に行く専門家というのは、この分野に必ずいるはずだと思うのです。ワインでも、もちろんフランスに強いワインのソムリエがいたり、新興国であったり日本であるわけなのでやはり、プライベートバンカーの究極の姿は、この各分野において深堀した専門家、プロフェッショナルとの太いパイプでつながっている、これがプライベートバンカーの価値なのかなと思っていまして、私は人生を賭けてここの信頼できるメンバーを、構築していきたいなというふうに、思っています。

平:ありがとうございます。御社のほうで、これは特にまだ出していない強みとかというものは、ありますか。

杉浦:やはり、管理部の河原ですかね。
やはりIFAの方々もだと思いますし、私もクレディ・スイスや日興の時もそうだったのですけど、やはりプレーヤーでありリサーチャーであり管理を自分でしたりと、1人何役もこなしていたと思うのですけれども、かなり大変です。
その点でも、やはりASSETBANKの強みというのは、河原だと思っていまして、日興証券で商品を横断したプロジェクトに参加して、語学も堪能ですし、商品に関しても非常に強いので彼が本当にスーパーマンでいてくれることによってお客様とミーティングしている時に、お客様がふと思った疑問に対してリアルタイムで対応できる。河原は一切お客様を担当しておらず、常にパソコンと向き合ってリサーチ業務、管理業務をしてくれているので、そこはやはり、非常に強みなのかなというふうに思っています。

平:ありがとうございます。私も、河原さんとよくお会いさせていただきますが、非常にすごい方です。語学も何ヶ国語も堪能ですよね。

杉浦:5ヶ国語です。

平:ブルガリアにいらっしゃったのですものね。

杉浦:ブルガリア語ですね。はい。

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Q&A

平:分かりました。ありがとうございます。ここからは、Q&Aを交えながらになるのですが、では、質問から行きます。

まず「銀行でPB業務をしております。貴重なお話、ありがとうございます。IFA業務を行う場合には、投資顧問業の免許は必ず必要でしょうか」というご質問です。

杉浦:これは、必要はないですよね。

平:そうですね。

杉浦:取る方もいらっしゃいますよね。私もできれば、また次のステージにおいては、投資顧問業であるとかそういったのを、考えたいと思いますけど、次のステップとしてはおそらく助言業とか、そういったものになってくると思います。

平:そうですね、投資顧問業は資本金要件も5,000万円でしたかね、けっこう高い資本金要件を求められますね。

杉浦:はい、資本金が5,000万円でしたね、確か。

平:おっしゃる通り助言業を最近取る、ないしは取ろうとしている方が増えていらっしゃいますね。こんな形でよろしいでしょうか。もし追加で質問がありましたら、Q&A続けてチャット下さい。

平:次の方で
「4月から証券会社に入社した者です。質問が2点あります。1新卒1年目で、どのようなことを大切に、営業されていましたか」ではまず、こちら、1点目からでよろしいですか。新卒1年目で、営業で大切にされていたことですね。

杉浦:スイッチが入ったきっかけは、ラッキーパンチとかがあるかと思います。私の時は、個人向け国債でずっと回っていました。いろいろあって、私は他の人よりも年齢がいった入社だったものですから、しかも院卒というのがあって「なんで、こんなにポスティングしなければ、いけないのだろう」とか「なんでこんなずっと個人向け国債の電話かけなければならないのだろう」と思いながら、していたのですけども、最初の1件取れた時から気持ちが変わりましたね。

4月から証券会社に入社したということは、まだ20日、研修が終わって「さあ、営業スタート」という方ですよね。いまだに、一番最初に顧客になっていただいた方の顔は、忘れないですし、あの時の喜びというのは、いまだにありますから、新規開拓ができたというのは、揺るぎない自信になりました。答えになっているかどうか分からないですけれども、私は、そんなに胸を張れるような新卒1年目ではなかったので、平さんにそこはバトンタッチさせていただきたいと思います。

平:僕の新卒1年目ですか。僕も同じくで、1年目は、あまり成績が出たほうではなかったので、私は生え抜き1店目が新宿のド真ん中で、地図を渡されて、マーカーを塗られて「ここからここまでで、名刺100枚集めてこい」と。帰ったら「定番帝バン全部チェックして、金持ちそうな奴がいたら声をかけろ」と言われてひたすらそれを、ほぼ1年間やっていた感じですね。

杉浦:それで、優績者に選ばれて、海外特選抜に行かれたわけですね。

平:でも、1年目はかなり苦労しました。勘所が分かっていなかったですね、1年目は。どういった方が、富裕層の方か分からず、とにかく体力勝負みたいな感じのところがあったので。

杉浦:今だったら何をするかといったら、飛び込み訪問ができないので、毎月1,000通、DMを打ちます。オリジナルの紹介文を作って、コンプラを通して1,000枚コピーさせてもらって、どこの証券会社か分からないですけど、封筒に入れて、夜な夜な三つ折りして、手紙攻撃です。手書きにしなくていいと思うのです。とにかく数を打って、興味がある人は、絶対いるはずなので、毎月1,000通出してみたらどうでしょうか。

平:ありがとうございます。同じ方で、もう1点
「プライベートバンカーを目指されたきっかけは、何ですか。(私自信もプライベートバンクを目指しているため)」ありがとうございます。

杉浦:やはりお客様と、永続的な付き合いをしたいと思いました。転勤したくない。仲良くなってきたら転勤なのですね、だいたい。

平:そうですね。

杉浦:担当を変わりたくない、それが1番です。

平:ありがとうございます。ではPB関係の質問から、次、行かせていただきます。
「シンガポールでPBをしています。リテール営業とは異なり、ブローカレッジに割く時間は、比較的少ないと思いますが、1日週単位などでは、どのようなスケジュールで動いていますでしょうか。また不動産や税務などを、外部と連携して、取り組んでいらっしゃるのでしょうか」というご質問です。スケジュールの話と、外部との連携のご質問です。

杉浦:週単位では、本当におっしゃる通りで、そんなに株を売買したり、債券とか投信を販売したりというのはまずしないです。よりもむしろ、不動産とか、税金の専門家とのリレーションの、深堀というのをしています。「外部と提携して取り組んでいますでしょうか」というのはありますけど、明確に「どこどこ不動産と提携しています」とか、「どこどこ税務会計事務所と提携しています」ということをあえてしていなくて、そこはやはり、他を排除してしまうことにつながるので。
私は属人的なつながりで、税理士、会計士、弁護士であるとか、不動産の業者、ちょっとややこしい案件だったら、小回りが利く不動産で、よく動いてくれて「結果何にもならなかったけど、まあまあまた頼むわ」みたいな、そういうようなリレーションで動いている業者であるとか、仲間が多いです。1週間単位のスケジュールということですと、どんなスケジュールですかね。

杉浦:スケジュールを全部写すわけにはいかないので、ざっと読み上げると、今週で言えば、ちょっとお客様が、どうしようもない土地があって困っていて「これ、なんとか処分してくれ」と言って、処分するお手伝いを、今週月曜日は、その売買契約に立ち会ったり、あとは、午後からはとあるお客様の債券の取り組みをしたり、今日で言えば平さんの紹介で、日経新聞に行かせてもらっていろいろ取材を受けたり、帰ってきてM&Aの専門の税理士と大阪でアポイントメントがあって、その方とM&Aのディスカッションを1時間半したり。先週で言えば、とある証券会社でヘッジファンドの取り組みがあったので、そこのヘッジファンドの口座開設と、ヘッジファンドのオーダーを頂くのに、なんと先週から先々週にかけて、4件の口座開設をして、4件のディールを行ったり、確認書とか、いろいろややこしいものがあるので、受け入れ書類を貰いに、駆け回っていたり。
あとは、不動産に特化した金融機関の担当者と、ローンの可能性についてディスカッションを行なったりということで、多岐にわたるというか、おっしゃる通りブローカレッジに割く業務ももちろん、合間にあるのですけれども、それ以外とのミーティングというのが、改めて見てみると多いですね。

平:ありがとうございます。関連して、たぶん金融資産と書いてあるので「金融関係とか、不動産等の、売り上げの比率というのは、どういったものが多いですか」というご質問です。

杉浦:今、不動産はゼロです。友情出演です。ほとんど、ボランティアです。喜んでもらって、例えば「売れましたよ、また次不動産を買いたいよ」と言われたら、出番がないですけど「売れましたよ。一部金融資産に回そうか」とか、やはり一旦「不動産、高いね、何か良い債券ないか」とか言われたり。なので、不動産は今ゼロです。頂く収益はほぼ大半は、金融資産からです。

平:ありがとうございます。「金融資産運用に関して、証券会社が扱っている一般的な商品のみか、もしくは、ベンチャー投資(直接出資志望を含む)やビジネスマッチング等々、そういったことは、されていますか」というご質問です。

杉浦:ベンチャー投資の紹介というのは、「紹介」というのは、巧みな表現だと思うのですけど提案はできないので、これは一種の免許が確か必要なのですよね。なので、出資の提案はできなくて紹介なのであくまでも、自分が応援するベンチャー起業家の紹介であるとか、例えばランチミーティングであるとか、そういったところのタイミングで紹介したりはします。ビジネスマッチングに関しては、積極的にやっています。これに関しても、もちろん手数料は頂いていなくて、お客様のビジネスが発展することが、回り回って必ず我々のビジネスにも、寄与すると思っているので、お客様から「どういう人を紹介してほしい」と言われたときには、できる限りにおいて自分の人脈でなんとか回答はするようにしています。それが、成約するかどうかは別としてなんとかして、つなぐようにします。プレゼンまで持っていってもらう。「とある商材があって、どこどこのスーパーに置きたいのだけど、どこどこ知らないか」とか、例えば薬局であるとか。なんとかしてつなぐようにはしています。

平:ありがとうございます。ちょっと話題が変わりまして「野村證券のIFA事業進出について、どう思いますか」という質問です。

杉浦:あれは確か3月31日ですかね、出たのは。私もあの時、河原が夜中にメールを送ってきて「野村も、いよいよですね」と様な。良いと思います。必然なのかな。
ただ、形態としてどうなんですかね。我々がやっている楽天やSBIのような形態で今IFAの事業進出が具体的に出ているというのは私はあまりそういう認識はなかったのですけれども。やはり持たざる経営ということなのでしょうかね。営業員を抱えない方向に行くのか、それともFAの改革制度の一環で、IFAビジネスというものを受け皿にしようとしているのかというのは、ちょっと私はよく分からないですけれども。

ただやはり、野村が我々のようなIFAに野村の機能を解放してくれるのであれば、例えば野村信託を使ったスキームでいろいろできることがあると思うので、そこに関してはもし野村がIFA業務でインフラを解放してくれるのであればジョインするのも検討はします。

平:ありがとうございます。「杉浦さん、平さんにとって、忘れられないお客様とのエピソードがあれば、お聞かせください」という。

杉浦:パッと思いついたことを言います。もっと他にいろいろあるのかもしれないですけれども。仕組債がノックインしました。「怒られる!」と思い謝りに行きました。常に怒られていたので、「ノックインしたら絶対怒られるな」と思って行きました。そうしたら「どうやって取り返すのだ」第一声は、それだったのです。「やはりそこなのかな」と思って、証券会社魂ではないですけれども、そこはすごく勇気を貰いました。「ノックインしたから、損したからそこで関係性が、途絶えるものではないな」と。「そこから始まるリレーションがあるな」というふうに思いました。決してノックインすることが良いことではないのですけれども、ノックインして元本を毀損する可能性が出た時に、真っ先に電話して、真っ先にお客様のところに行ったら、私の顔を見て、何を思ったのか分からないですけれども、普段ギャンギャン言うお客様が「どうやって、取り返すのだ」と。「プランを持ってきたんか」というふうに言われたときに「逃げたら駄目だな」という、そういう教訓を得たのが、自分の中で忘れられない、パッと思いついたエピソードです。平さんは、いかがですか。

平:一番最初のお客様が、けっこう印象的でした。
新卒での配属が新宿で「今日から営業に行ってこい」といって、個人向け国債のパンフレットだけを持って飛び込みをしていて、10軒目ぐらいで出てきてくださった方が、かなりの地主さんの息子さんでした。最初は立ち話で30分くらい質問責めされて汗だらけになった後、「まあ、気が向いたら、おいでよ」と言われて帰ってすぐに巻紙を書きました。アポイントが入り上司の方と一緒に行った時に、提案して初回で、ソフトバンク買っていただいて頂きました。結局その方は、転勤するまでずっと、取引していただいたのですけど、転勤する時最後にちょっと品物をいただいて「やっとまともな金融マンになったね」みたいな感じの言葉をかけていただいたのが、自分的には、すごく印象的だったです。

杉浦:そういうお客様は、忘れられないですよね。



平:そうですよね。ありがとうございます。次の質問です。「杉浦さんが考えられる、IFAのリスク、収入面とかを含めた、訴訟とか、注文ミスとかも含めて、どんなリスクがありますか。」

杉浦:やはりコンプライアンスのリスクというのが、一番大きいのかな。
大手にいる時は「煩いな」と思っているのが、ほとんどだと思うのです。「コンタクトの履歴を書きなさい」であるとか、お客様との雑談や、そういった「具体的な文言を書きなさい」とか、「より詳細に証跡を残しなさい」とか、「わかってるわ」「煩いわ」と「お客様との関係は、俺がよく分かっているのだ」という反発心がありました。
しかし、今になって、そういう言葉はすごく貴重だなと思うし、自らを律して、自分で自分に突っ込みを入れて「大丈夫か」というふうなことを常に確認しながら、やらないといけないという意味では、本当にいろんなところに気を配りながら仕事をする必要があります。
私であったら会社全体、他のバンカーさんであったり、いろんな人に気を配りながら、業務を進めないといけないのですけれども、やはり足元のコンプライアンスがおろそかになっては、これは元も子もないので、常にやはりそこの意識というのは、持っていますし、私は一番のリスクはそこかなと思っています。あとは、注文ミスですよね。注文ミスが非常にリスクなので、やはり留めておかないといけないですよね。

平:ありがとうございます。次の質問になるのですが「杉浦さんがIFAとして独立されて、働かれてみて、良かったなと思うエピソードですとか、良かったなと思うタイミングとか、そういったことについ、教えていただけますでしょうか」

杉浦:月曜日が憂鬱ではないです。たぶん、24時間働いているので常にスイッチがオンなので、いつが始まりというのがないのです。常にワクワクしていますし、ないものは作ればいいと思えるので、現に作れるので、本当に良かったなと思うのはそこです。常にワクワクしています。コロナが明けたら、どんなイベントをしようかなということ。

平:今、構想はおありですか。どんなイベントをされるという。

杉浦:構想ですか。構想はありますよ。

平:お聞かせいただけますか。

杉浦:やはりコラボイベントでして、福岡のとあるスーパーカーのディーラーのお客様がいるのですけれどもそのお客様の抱えるクライアントと、リシャールミルという時計があり、販売店のオーナーと仲良くさせていただいているのですけれども「コラボイベントやろうか」と。例えばフェラーリとリシャールミルになるのか、分からないですけれども、ロールスロイスとリシャールミルになるのか、分からないですけれども。
去年コラボイベントが決まっていて、決まった後すぐコロナになったのでこれはちょっとやり切りたいというようなイベントがあります。
あとは、今、ロールスロイスのピクニックセットというのがありまして、私ではないのですけど、さっき出てきたフランス人のマチューというのが、世界で50台限定の車が日本に1台だけ入ってきていましてそれをなんとゲットしました。それを使って、その後ろにピクニックセットを積んで、VIPのというか、日頃お世話になっているお客様を野原に連れていって、ピクニックをやりたいなとか、無限にあります。

平:なるほど。ありがとうございます。

杉浦:大阪も緊急事態宣言が発令されて、どこも食べに行けないので、夜な夜なそういうことを、幻想しながら、家で晩酌をしています。

平:分かりました。ありがとうございます。最後に、採用に関して、非常に質問が多かったので、これを最後の質問とさせてください。「御社が求められている人物像ですとか、『こんな人と働きたい』というところの、求めている人物像について、教えていただけますか。」

杉浦:これは、私も思っていることなのですけど、会社を向いて仕事をしない。お客様に向いて仕事をする人。この一言です。「誰に食わしてもらっているのだ」と言われたら「お客様です」ということなので、そこを本当に辛い時でも通せる人です。
また定量面で具体的に言えば、前職時代からでも、新規開拓でもいいですけれど半年〜1年ぐらいで30億円くらいは、なんとかお金を入れるような人であれば、ある程度ゆとりを持って仕事が運営できるのかなと思います。

平:承知しました。ありがとうございます。杉浦さん、今日は、遅いお時間まで、ありがとうございました。

杉浦:皆さんも、ありがとうございました。

平:杉浦さんの会社に興味がある、もっと具体的なお話を聞きたいという場合は、直接でも結構ですし、弊社のほうにお問い合わせいただいても、結構でございますので、どしどしご応募ください。では、本日は、お忙しい中、ありがとうございました。

杉浦:ありがとうございました。

平:では、これにて、終了させていただきます。

杉浦:ありがとうございます。

FIN


主催
アドバイザーナビ株式会社
代表取締役社長 平 行秀

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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