証券会社は給与水準が高いことから転職市場で人気が高く、未経験から目指したい人も多いだろう。
転職に重要なポイントをしっかりと押さえ、面接に向けた準備を進めていくことが大切だ。
この記事では、未経験から証券会社に転職するためのポイントや役立つ資格、求められるスキルを解説していく。
本記事を参考にし、証券会社への転職に向けた準備を進めよう。
未経験から証券会社に転職するためのポイント
証券会社への転職は、未経験者でも十分にチャンスがある。
以下のポイントを押さえて転職活動を進めていこう。
- なるべく早めに転職活動を始める
- 営業職の実績を伝える
- 資格を取ってアピールする
未経験から転職を希望している方は、上記のポイントを確認しておこう。
なるべく早めに転職活動を進める
未経験で証券会社に転職を希望する場合、なるべく早めに転職活動を目指すことをおすすめする。
年齢が若ければ、ポテンシャルに期待して採用される可能性があるためだ。
30代以降から転職を目指す場合、証券や銀行、保険会社などの金融業界を経験している即戦力を採用することが多い。
しかし、20代は現状のスキルよりも将来性を重視して評価される可能性が高く、未経験でも十分にチャンスがある。
「もう少し様子を見ておこう」などと考えているうちにチャンスを逃す可能性がある。
証券会社への転職を希望するのであれば、なるべく早く転職活動を始めよう。
営業職の実績を伝える
未経験から証券会社に転職する場合、基本的にはリテール営業に配属されることが多い。
そのため前職で営業実績があれば、面接などを有利に進められるだろう。
証券会社で取り扱う株や投資信託などの金融商品は、他社との差別化が難しい商品だ。
そうした中で厳しいノルマをクリアしていく必要があるため、営業力は必須のスキルと言える。
前職で営業経験がある場合は、積極的に営業スキルをアピールしていこう。
資格を取ってアピールする
未経験で証券会社に転職する場合、資格を取ることも有効なアピール手段となる。
資格を取っておくと、未経験者でも金融関連の知識を身に付けていることを証明できるためだ。
金融系の資格は、通信講座や予備校、市販のテキストなどで学習できる。
転職前に働きながら資格を取得するのは大変かもしれないが、取得すれば強力なアピール材料となる。
金融に関する資格を入社前に取得し、金融に関する基本的な知識を有していることをアピールしよう。
未経験から証券会社への転職で役に立つ資格とは
未経験者が証券会社への転職で金融知識をアピールしたい場合、以下の資格の取得を目指すことをおすすめする。
- 証券外務員資格
- FP資格
- 証券アナリスト
業界未経験者にとっては難易度が高い資格も含まれているが、取得することで転職を有利に進められる可能性が高い。
転職活動を始める前から学習を進め、資格を取得できるように準備していこう。
証券外務員資格
証券外務員資格は、金融商品の販売・仲介を行う際に必要となる資格だ。
取得していなければ金融商品を取り扱えないため、証券会社では必ず取得を求められる。
証券外務員資格には第一種と第二種の2つの試験が存在し、証券会社では第一種の取得が基本となる。
第二種は基本的な金融商品について、第一種ではデリバティブ取引に関する項目も含めたすべての金融商品が学習範囲だ。
新卒で証券会社に入社する学生の多くが、入社前または入社後すぐに取得する資格である。
業界未経験の転職希望者も入社前に取得しておくと良いだろう。
FP資格
FP資格は、年金や保険、税金などのファイナンシャルプランニングに関する知識を学習する資格だ。
国家資格である「FP技能士」と民間資格である「AFP・CFP」が存在する。
FP技能士は1級〜3級の3段階に分かれており、3級が基本的な内容、2級が実務的な内容、1級はより専門的な内容を学習できる。
一方でAFPはFP2級と同程度、CFPはFP1級と同程度の難易度、学習範囲となっている。
証券会社では、最低でもFP2級やAFP以上の資格取得を推奨することが多い。
未経験から有利に転職活動を進めたい人は、FP2級とAFPの取得を目指そう。
証券アナリスト
証券アナリストは、投資対象の企業価値を分析・評価するために必要な知識を学習できる資格だ。
企業財務の知識や金融市場・商品の仕組みなどを専門的かつ体系的に学習できる。
取得には第1次レベル講座の受講と第1次試験の合格、第2次レベル講座の受講と第2次試験の合格が必要となる。
取得するまでが大変だが、高度な金融知識を有していることの証明となり、証券会社への転職で有利に働くためおすすめの資格である。
ただし、資格の取得には実務経験が3年求められる点に注意が必要だ。
金融機関以外でも、事業会社での財務管理・分析などが実務経験として扱われる。
しかし、そうした経験も一切ない場合は証券アナリストを取得できないことを頭に入れておこう。
証券会社で求められるスキル
証券会社への転職を希望する場合、求められるスキルを理解することも重要だ。
主に、以下のようなスキルが必要となる。
- 金融・経済に関する知識
- 情報収集能力
- 計画実行力
それぞれのスキルについて確認していこう。
金融・経済に関する知識
当然のことながら、証券会社では金融・経済に関する知識は必須である。
顧客に金融商品を提案する以上、金融・経済のプロフェッショナルを目指すことが重要だ。
証券会社を目指すのであれば書籍や経済雑誌などを読み、金融・経済に関する知識を身に付けていこう。
情報収集能力
証券会社のリテール営業では、政治・経済のニュースをもとに金融市場の動きを分析し、顧客に適切な情報を伝える必要がある。
さまざまなニュースを素早くキャッチする情報収集能力も、証券会社では欠かせないスキルだ。
株式市場や為替市場は、海外の金融政策の影響も強く受ける。
世界中のあらゆる情報を収集し、今後の金融市場の動きをいち早く分析する能力が重要だ。
計画実行力
証券会社では、毎月のように厳しいノルマを課せられる。
定められたノルマをクリアするための計画実行力も、証券会社では重要なスキルだ。
ノルマを達成できなければ上司から叱責をされたり、同僚が代わりにノルマを負担したりするケースもあり、精神的にも厳しい環境である。
そうした中で計画を立て、実行していく能力がないと、証券会社で活躍するのは厳しいと言えるだろう。
まとめ
未経験から証券会社への転職を希望する場合、なるべく早めに転職活動を始めたり、資格の取得を目指したりすることがポイントとなる。
証券外務員資格やFP資格、証券アナリストなどの資格を目指し、転職を有利に進めよう。
また、証券会社では金融・経済に関する知識や情報収集能力、計画実行力などのスキルが求められる。
未経験から転職を目指すのであれば、求められるスキルを理解した上で面接対策を練っていこう。