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CFPとは? 資格のメリットや試験概要を解説

CFPは国際的に認められている資格で、「FP資格の頂点」とも呼ばれるものである。金融業界で働く人であれば、ぜひ取得を検討したい資格のひとつだ。しかし、「AFPとどう違うのだろう」「CFPになるまでの道のりがよく分からない」という人もいるかもしれない。そこで今回は、CFPの概要や取得までのステップについて解説していく。

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目次

1.CFPとは

まずはCFPの概要について確認しよう。ここでは、CFPとFP技能士との違いや関連費用について解説していく。

1-1.CFPの概要

CFPとは、北米やアジア、オセアニアなど世界25の国・地域で認められている国際資格である。原則として「1国1組織」によって運営されており、日本では「日本FP協会」が資格認定を行っている。

CFPの資格認定にあたっては、4E(教育=Education、試験=Examination、経験=Experience、倫理=Ethics)と呼ばれる要素が重視されている。このステップのもと認定されたCFP資格保有者は、「世界的に認められた水準のFPサービスを提供できる証明」ともなるのだ。

1-2.FP技能士との違い

CFPの資格は、しばしばFP技能検定1級と混同されることも多い。最も大きな違いは「海外でも通用する資格かどうか」だろう。FP技能検定1級は日本の国家資格であるのに対し、CFPは世界25の国・地域で認められた国際資格である。

そのため、CFPの資格保有者は海外でもFPとして仕事をすることが可能であり、日本国内においても外国人顧客から信頼を受けるきっかけになるだろう。

1-3.CFPの関連費用

CFPの関連費用には、「CFP資格審査試験の受験料」と「CFP会費」が挙げられる。以下にそれぞれの費用の詳細をまとめている。

CFP資格審査試験の受験料

CFP資格審査試験では6科目の合格が必要となるが、1科目の受験につき5,500円(税込)の受験料がかかる。2科目以上の出願については、1科目につき4,400円(税込)の受験料となる。6科目を同時に受験する場合の受験料は2万7,500円 となり、約16%の割引が受けられる。

なお、CFP資格審査試験の詳細については記事内で後述しているため、そちらも併せて確認頂きたい。

CFP会費

CFPの登録要件を満たした認定者は、以下の会費が必要となる。

・CFP新規登録料:5,000円(初年度のみ)

・年会費:1万2,000円(毎年)

・CFP会費:8,000円(毎年)

また、CFPでは2年ごとに資格更新が必要となるが、その際の継続教育にかかる費用も自己負担となっている。

2.CFPを取得するメリット

2022年6月1日現在、日本におけるCFP資格保有者は約2万4,000人となっている。これほど多くの人が取得するCFPには、どのようなメリットがあるのだろうか。

2-1.国際的に信用がある資格を保有できる

CFPを取得するメリットとして、「国際的に認められた資格を保有できること」が挙げられる。CFPは、世界25の国・地域で認められている国際資格である。世界では約20万人がCFPを取得しており、北米やアジア、オセアニアなど幅広い地域で採用されている格式高い資格といえる。

そのため、CFPを取得すれば、日本国内に限らず世界各国でFPとして活動することも可能である。

2-2.「CFP認定者検索システム」への掲載が可能となる

CFPを取得すると、日本FP協会ホームページ内の「CFP認定者検索システム」に自身の情報を掲載できるようになる。「CFP認定者検索システム」とは、CFPへ相談をしたい人が所在地域や相談分野、相談料金などによってCFP認定者を検索できるシステムである。

CFPは得意分野や相談料金などの情報を公開できるようになっていることから、「CFP認定者検索システム」を通じて顧客を獲得することも可能である。

2-3.常に最新の情報をアップデートできる

CFPは、2年ごとに資格更新が必要となる。更新の際には、30単位以上の継続教育単位を取得していることが求められるため、CFP取得後も知識をブラッシュアップできるメリットがある。

また、CFPが所属する日本FP協会では、CFP認定者を中心に「スタディ・グループ(SG)」が開催されている。スタディ・グループとは、全国の各支部の会員が集まり、継続的にFP分野についての知識を深め合う勉強会である。

CFPに認定されると、このスタディ・グループへの参加が可能となるだけでなく、自ら新たなスタディ・グループを立ち上げることも可能となっている。

2-4.仕事の幅が広がる

CFPを取得することによって、仕事の幅が広がるメリットがある。CFP認定にあたって取得する知識は、税金や相続、不動産、年金など人の一生に関わる知識である。これらの知識が役に立つのは、決して金融業界だけではないだろう。

たとえば、不動産業界で勤める人であれば、住宅ローンや相続対策など顧客の生涯に寄り添ったアドバイスが可能となる。国際的にも認められたCFP資格を保有していることで、顧客からの信頼度が上がることもメリットのひとつである。

2-5.独立して開業できる

CFPの取得によって、独立・起業する人も少なくない。「FP資格の頂点」と呼ばれるCFPを取得することは、独立を決断するきっかけにもなるだろう。

また、FPとしての独立だけでなく、「CFP×税理士」「CFP×不動産業」など専門性のある仕事を掛け合わせて独立する人もいる。最近では「独立系アドバイザー」と呼ばれるIFAとして活動する道を選ぶ人も多くみられる。

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3.CFPを取得するためには

CFPを取得する前提として、「AFP認定者」であることが求められる。AFP認定者となった後は、以下の4つのステップでCFPを取得する流れとなる。

①CFP®資格審査試験(6課目)の合格
②CFPエントリー研修の修了
③実務経験の申請
④CFP資格の登録申請

それぞれ詳しく確認していこう。

3-1. CFP資格審査試験(6課目)の合格

CFP認定にあたって、「CFP資格審査試験」に合格する必要がある。試験は、以下の6科目に分かれている。

①金融資産運用設計
②不動産運用設計
③ライフプランニング・リタイアメントプランニング
④リスクと保険
⑤タックスプランニング
⑥相続・事業承継設計
引用:日本FP協会「CFP®認定者になるには」

CFP資格審査試験は、毎年2回(6月・11月)に実施されており、6科目すべて受験することも、1科目ずつ受験することも可能である。各科目の合格歴はAFP資格を保有している限り有効となる。ただし、AFP資格を更新できなかった場合や、FP協会を退会した場合は、科目合格歴も失効となるため注意が必要だ。

なお、各科目の合格率は毎年3~4割程度となっている。

3-2. CFPエントリー研修の修了

CFP資格審査試験6科目に全て合格した後は、CFPエントリー研修の受講・終了が必須となる。CFPエントリー研修は、FP実務のステップについてeラーニング形式で学ぶもので、年2回(7月下旬頃と12月下旬頃)に2週間程度実施される。

CFPエントリー研修に受講期限はないが、年2回のみの開催となっているため、CFP資格審査試験合格後は早めに受講しておくとよいだろう。

3-3. 実務経験の申請

CFP認定では、CFP資格審査の合格日より前10年~CFP資格認定日までに、通算で3年以上の実務経験があることが要件となる。この実務経験の申請にあたって、以下の2点を満たす必要が求められる。

1.「FP実務の6ステップ」のいずれかの経験をしていること
2.「顧客」がいること

引用:日本FP協会「CFP®資格認定における実務経験」

ここでいう「FP実務の6ステップ」とは、以下の通りだ。

STEP1:顧客との関係確立とその明確化
STEP2: 顧客データの収集と目標の明確化
STEP3: 顧客のファイナンス状態の分析と評価
STEP4: ファイナンシャル・プランの検討・作成と提示
STEP5: ファイナンシャル・プランの実行援助
STEP6: ファイナンシャル・プランの定期的見直し
引用:日本FP協会「4つのEと6ステップ」

この6ステップは金融機関での実務経験だけに限らず、医療業界での「患者の社会保障等に係る相談」や、不動産業界での「不動産の売買仲介業務(相談・説明等)」なども実務経験としてみなされる。

また、実務経験の要件のひとつである「顧客」については、「サービスを受ける者」と定義されており、有償・無償を問わない。

もし、上記の実務経験の要件に当てはまらない場合は、日本FP協会が定める研修等を修了することによって「みなし実務経験」として申請可能となる。対象となる経験は以下の通りだ。

実務経験にみなされるその他の経験 (みなし実務経験)経験年数
①認定教育機関が実施する「みなし実務研修」の受講・修了研修1時間につき1カ月  
②協会が実施するプロフェッショナルFP研修の受講・修了
③協会が実施するレジデンシーコースの受講・修了
④ファイナンシャル・プランニング分野に係る大学・大学院での継続的な教育活動教育活動に従事していた期間(上限2年)
⑤CFP®認定基準規程第3条二に定める大学院の修了在籍期間(上限2年)
引用:日本FP協会「CFP®資格認定における実務経験」

3-4. CFP資格の登録申請

ここまで解説したCFPの登録要件をすべて満たしたら、CFPの登録申請手続きを行う。申請手続きは原則として、日本FP協会ホームページ上からオンラインでの申請となる。

もし、書面での手続きを希望する場合は、日本FP協会から申請書類一式を取り寄せての手続きとなる。なお、書類取り寄せについては、会員本人以外からの問い合わせは受け付けていない。


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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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