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顧客無しでもIFAに転職することは可能?

「顧客無しでもIFAへ転職できるのだろうか」、「IFAへ転職するためには顧客を引き抜く必要があるのだろうか」

IFAへ転職する際に気になるのが、顧客の引き抜きについてだ。

「現在働いている会社とトラブルになりたくない」と考えている人も多いかもしれない。

IFAは現職での顧客を引き抜いていくイメージがあるが、実際はどうなのだろうか。

本記事では、顧客無しでIFAへ転職する際のポイントや、IFA法人の選び方について解説していく。

目次

現役IFAが担当している顧客とは?

アドバイザーナビ株式会社では、現役IFA218名に活動内容についてのアンケート調査を行っている。

まずは、その結果をもとに担当顧客の世帯数や金融資産条件などについて見ていこう。

担当世帯数

まずは、現役IFAが担当する世帯数についてである。アンケートの調査結果は下記の通りだ。

出典:アドバイザーナビ株式会社「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査報告書2023」

最も多いのは「〜20世帯」のゾーンで、全体の23%を占める結果となった。

30世帯以下の割合は全体の59%で、半分以上となっていることから、丁寧にフォローできる範囲内の世帯数を担当しているIFAが多いようだ。

しかし、その一方で90世帯以上を担当するIFAも21%おり、多くの担当顧客を抱えるIFAも一定数存在することが分かる。

つまり、どれくらいの顧客を抱えて活動するかはIFAによってさまざまであるといえる。

担当顧客層

続いて、現役IFAの担当顧客層について見てみよう。アンケートの調査結果は下記の通りである。

出典:アドバイザーナビ株式会社「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査報告書2023」

最も多いのは富裕層で、全体の26%を占めている。

準富裕層以上との合計は59%になり、IFAのメインの顧客層であることが分かる。

IFAは金融商品の提案・販売だけでなく、相続税対策や不動産投資の仲介なども手掛けていることから、一定の資産を持つ層からのニーズが高いということなのだろう。

しかし、その一方でマス層とアッパーマス層の合計も43%となり、約4割を占めている。

IFAビジネスは富裕層だけに特化していると思われがちだが、資産形成層へのアプローチも有効であるといえる。

新規顧客の金融資産条件

IFAというと、「顧客の資産水準に条件がある」というイメージがあるかもしれない。

アドバイザーナビの同調査では、新規顧客を受け入れる際の金融資産条件についてもアンケートが行われている。

調査結果は下記の通りだ。

出典:アドバイザーナビ株式会社「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査報告書2023」

新規顧客の金融資産条件については「500万円未満」と答えた人が49%で、半分を占める結果となった。

IFAは新規顧客の獲得に条件を定めているイメージがあるものの、実際はほとんど資産水準の条件を定めていないIFAが多いことが分かる。

「IFAになったら富裕層の顧客獲得に苦労しそうだ」と不安を感じている人も多いかもしれないが、実際は幅広い層の顧客が対象となっているといえる。

年間手数料収入

IFAへの転職を検討する際に、不安材料のひとつとなるのが年間手数料収入についてだ。

「IFAはどれくらいの手数料収入を獲得すればよいのだろう」と、漠然と不安を感じている人も多いかもしれない。

アドバイザーナビの同調査では、年間手数料の水準についてもアンケートが行われている。

調査結果は下記のとおりだ。

出典:アドバイザーナビ株式会社「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査報告書2023」

最も多いのは「〜500万円」と答えた層で、全体の35%を占める結果となった。

現役IFAの3人に1人が500万円未満の手数料水準ということだ。「〜1,000万円」と答えた人と合わせると合計56%となり、半分超を占めている。

年間で1,000万円未満と考えると、現在証券会社で営業を行っている人であればそれほど獲得が難しい水準ではないだろう。

顧客無しでIFAへ転職することは可能なのか

ここまで、現役IFAの担当顧客に関する調査結果を見てきた。

中には、90世帯以上の担当顧客を持つIFAがいることを見ると、「顧客無しでの転職は難しそうだ」と感じる人もいるかもしれない。

たしかに、業務委託型のIFAの場合は手数料収入と自身の報酬が直結することから、ある程度顧客を抱えている方が安心であるのは間違いないだろう。

しかし、正社員型IFAとして働く場合や、IFA法人の方針によっては顧客無しで転職することが可能なケースもある。

そのため、「現職の勤務先とトラブルになりたくないので顧客の引き抜きはしたくない」という人でも、IFAへの転職を諦める必要はない。

では、どのようなIFA法人を選べば顧客無しでも転職が可能なのだろうか。

次項でくわしく解説していこう。

顧客無しでIFAへ転職できるIFA法人の特徴

IFAへ転職する際は、IFA法人選びが大切となってくる。

顧客無しで転職する場合は、次のような特徴があるIFA法人を選ぶことが重要だ。

顧客無しでIFAへ転職できるIFA法人の特徴
  • 集客力がある
  • 提携先が多い
  • 社内の研修制度が整っている

それぞれくわしく解説していこう。

集客力がある

顧客無しでIFAへ転職した場合、定期的に新規顧客を獲得する機会を持つ必要がある。

たとえば、IFA法人の中には自社で顧客向けの資産運用セミナーを主催するところがある。

初心者をターゲットとしたセミナーを積極的に開催しているところは、「セミナー参加→相談→顧客獲得」の流れを作りやすい。

IFA法人の場合、証券会社のように蓄積された顧客データなどがあるわけではないため、セミナー開催など新規顧客へつながるような集客力があるところを選ぶことが大切だ。

提携先が多い

IFA法人は、セミナー開催の他に提携先の企業から顧客を紹介されるケースもある。

たとえば、税理士や会計士、不動産会社などと提携しているIFA法人は、相談業務の流れからIFAへの紹介へとつながりやすい。

「課題解決→IFA紹介」という流れができているため、士業と双方に協力し合えることがメリットだ。

どのようなところと提携しているかはIFA法人によって異なるため、事前に複数のIFA法人を比較してみることがおすすめである。

社内の研修制度が整っている

顧客無しで転職する場合は、社内の研修制度が整っているかどうかも重要なポイントだ。

証券会社や銀行などで長く営業経験がある場合でも、IFAでの活動となると勝手が違う部分も多い。

顧客無しで転職して上手く営業のコツをつかめなかった場合、収入の減少につながってしまう心配もある。

しかし、社内の研修制度が整っていれば営業のノウハウや新規顧客の見つけ方などを学べるため、安心して営業活動に取り組むことができる。

「IFA同士の横のつながりがほしい」、「IFAとしてやっていけるか不安」という人は、社内の育成体制や研修制度についてチェックするようにしよう。

顧客無しでIFAとして採用される人の特徴

顧客無しの場合、「転職活動が上手くいくだろうか」と不安を感じる人も多いだろう。

顧客無しでもIFAとして採用される人には、主に次のような特徴がある。

顧客無しでIFAとして採用される人の特徴
  • 証券会社や銀行での勤務経験がある
  • 本業とのシナジー効果がある
  • 年齢が若い

それぞれくわしく解説していこう。

証券会社や銀行での勤務経験がある

証券会社や銀行などの金融機関での勤務経験がある場合、採用面接でも優遇に働く可能性が高い。

IFAの業務内容と親和性が高いためだ。

アドバイザーナビの調査でも、IFAの前職は証券会社や銀行、保険会社などの金融機関が多く見られた。

出典:アドバイザーナビ株式会社「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査報告書2023」

これまでに金融商品の営業経験がある人は、顧客無しでIFAに転職しても営業活動の中で新規顧客を開拓していける期待がある。

そのため、現職での顧客を引き抜かなくても転職が実現できるといえる。

本業とのシナジー効果がある

IFAの業務は税理士や会計士、不動産業界と関わりが深い。

そのため、金融業界の経験がなくても、税理士資格などを活かしてIFAとして活躍する人も多い。

先ほど紹介した現役IFAの前職についても、不動産会社や税理士と答えた人が少数ながら見られた。

本業とIFAの間に一定のシナジー効果が得られる場合については、新規顧客が流入する可能性が高いため、顧客無しでの転職も十分可能といえる。

年齢が若い

年齢が若い場合は、現時点で顧客を抱えていなくてもIFAへ転職できるケースがある。

今後の成長性が見込まれるためだ。

若いうちにIFAへ転職するとなると、「外務員としての経験も多くないのにIFAに転職できるだろうか」など不安を感じることも多いかもしれない。

しかし、「これから何十年と働く時間がある」という点は若年層の大きな強みである。

向上心やIFAとしての目標などが先方に伝われば、顧客無しでもIFAへ転職することは難しくないだろう。

顧客無しでIFAに転職するための準備

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顧客無しでIFAへ転職するためには、しっかりと事前準備に取り組んでおくことが重要である。

特に、次のような準備を中心に取り組みたい。

  • 所属先の選定
  • 履歴書・職務経歴書の整備
  • 転職エージェントへの相談

それぞれくわしく解説していこう。

所属先の選定

IFA法人には多くの種類があり、働き方や報酬体系が大きく異なる。

転職活動の際は、複数のIFA法人をよく比較して、自らの所属先を選ぶことが大切だ。

特に顧客無しで転職する際は、次のようなポイントを中心に比較してみよう。

  • 雇用形態にはどのような種類があるか
  • 自社で顧客向けセミナーを開催しているか
  • 士業との提携があるか
  • 社内の研修制度が整っているか
  • IFA同士の横のつながりがあるか

顧客無しで転職する場合は、コンスタントに新規顧客を獲得していく必要があるため、そのために十分な制度や体制が整っているIFA法人を選ぶことがポイントだ。

履歴書・職務経歴書の整備

顧客無しでIFAへ転職する際は、履歴書・職務経歴書の作り方にも注意したい。

通常であれば、顧客無しという点はマイナスに働く可能性があるため、履歴書などの書類でアピールポイントを作っておく必要がある。

前職の経験から活かせることや保有資格など、担当顧客がいないことをカバーできるようなポイントをしっかりと盛り込むようにしよう。

転職エージェントへの相談

顧客無しでIFAへ転職する場合、業界特化型の転職エージェントへ相談することを検討したい。

業界特化型の転職エージェントは幅広い業界情報を有しているため、1人で転職活動を進めるよりも効率よく採用まで進めるメリットがある。

また、IFA法人とのつながりも多いため、複数のIFA法人を比較しながら自分に合った所属先を選定できることも魅力だ。

キャリアアドバイザーによってヒアリングを受けながら転職活動を進めることから、自己分析もしっかりと行えるだろう。

加えて、転職エージェントでは非公開の求人情報を保有していることもある。

特に好条件の求人情報は非公開とされることが多いため、そうした情報を取得できるのは大きなメリットだ。

「業界に精通した人に相談したい」、「非公開の求人情報を知りたい」という人は、ぜひ業界特化型の転職エージェントを活用してみよう。

顧客無しでもIFAへの転職は可能

IFAへの転職は顧客の引き抜きが必須であるように思われがちだが、実際は顧客無しでも転職することが可能だ。

しかし、その際は顧客を獲得していけるような体制や制度が整えられているIFA法人を選ぶことが欠かせない。

自分に合ったIFA法人を見つけるためには、ぜひ転職エージェントを活用して業界情報を多く取り入れるようにしよう。

当サイト「IFA転職」では、IFAへの転職をご検討されている方のサポートを行っております。

豊富な経験を持つキャリアアドバイザーが担当させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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