保険会社への転職理由。評価されやすい伝え方とは？

2024年3月13日

アドバイザーナビ株式会社

保険会社への転職活動では、「何故この会社を選択したのか」という背景を明瞭に説明する必要がある。特に保険会社はライバル企業も多いことから、「他の保険会社ではなくこの保険会社を選択した理由」をしっかりとアピールしたい。

そこで本記事では、保険会社への転職理由で伝えるべきポイントや構成について解説していく。面接で使える例文も併せて紹介するため、ぜひ転職活動を行う際の参考にしていただきたい。

保険会社へ転職したい理由を説明するときの注意点

転職活動における面接では、「何故この会社へ転職したいのか」といった転職理由を必ず問われる。保険会社を志す理由を効果的に伝えるためには、次の4点が重要となる。

・前職の愚痴を言わない
・結論ファーストで説明する
・感情で話さない
・企業研究をしっかりと行う

それぞれ詳しく解説していこう。

前職の愚痴を言わない

転職活動における面接では、前職の愚痴を言わないことを心がけたい。転職したい理由を問われると、つい「前職は残業が多くて、ワークライフバランスが取れなかった」、「上司との意見が合わずに仕事がやりづらかった」など愚痴をこぼしてしまいがちになる。たとえそれが事実であったとしても、面接ではポジティブな理由に変換して伝えることが大切だ。

【例】

NG：「現職ではリテール営業を担当していますが、雑用係のような役割が大きく、将来に不安を感じました。」

OK：「現職でのリテール営業の経験を活かし、御社の法人営業部門でさらに経験を積んでいきたいと考えています。」

上記例では、どちらも「リテール営業からステップアップしたい」というのが転職を希望する理由である。

しかし、NG例では「雑用係で将来が不安」といったネガティブな理由を全面に出していることから、あまり良い印象は受けない。

一方、OK例では「現職の経験を活かしながらステップアップしたい」という前向きな発言となっており、仕事に対する意欲が感じられる。このように、転職を望む理由について問われたときは、ネガティブなワードをポジティブに変換することを意識しよう。

結論ファーストで説明する

転職活動における面接では、結論ファーストで説明することも意識したい。採用担当者に簡潔に伝えるためには、冒頭に結論を述べることが大切だ。ダラダラと説明を続けてしまうと、「仕事の報連相も的を射ないのではないか」と不安を与えかねない。

【例】

採用担当者：「この会社への転職を志望した理由を教えてください。」
自分：「私が御社を志望した理由は〇〇です。なぜなら～」

上記例のように、最初に結論を伝えてから具体例に入るようにすると、採用担当者も話の要領を得やすい。話の要点を分かりやすく伝えるためにも、ぜひ結論ファーストで話すことを意識しよう。

感情で話さない

保険会社への転職理由を問われたときは、「感情で話さない」ということにも気を付けたい。志望理由は仕事への熱意を伝える場面でもあるが、「伝えたいことを的確に説明する」というスキルも求められる。

特に保険会社では、顧客へ分かりやすく商品を説明するスキルが必要不可欠である。「とにかく熱意が伝わればいい」というわけではないのだ。したがって、志望理由はきちんと論理的に組み立てておく必要がある。志望理由の構成については、「保険会社への転職で伝えたいこと」で詳しく後述しているため、そちらも併せて参考にしていただきたい。

企業研究をしっかりと行っておく

転職活動では、しっかりと企業研究を行うことも大切だ。特に、保険業界のようにライバル企業が多い業界では、「なぜ業界内でうちの保険会社を選択したのか」ということを問われやすい。その際には、ライバル企業との明確な違いや、その保険会社でなければ成し遂げられないことについて、的確に答える必要がある。

志望理由について踏み込んだ質問を受けたときに慌てることのないように、業界・企業研究はしっかりと行っておこう。

保険会社への転職理由で伝えたいこと

保険会社への転職理由を問われたときは、次の構成に沿って簡潔に説明したい。

・保険会社を志した背景
・保険会社への転職を決めたきっかけ
・前職の経験や強み
・仕事に対する意気込み

それぞれ詳しく解説していこう。

保険会社を志した背景

まずは、保険会社を志した背景について簡潔にまとめることが大切だ。前述の通り、くどい説明とならないように、結論ファーストで伝えることを意識したい。

保険会社への転職では、「なぜその保険会社で働きたいのか」、「生保もしくは損保を選択した背景」などをしっかり伝える必要がある。「上手く言葉にまとめられない」、「ライバル企業との差別化が難しい」という場合は、会社のホームページなどをチェックしてみることがおすすめだ。企業理念や手掛けている事業を確認し、共感できる箇所を志望理由に入れると説得力も増すだろう。

保険会社を志す背景として、例として次のような志望理由が挙げられる。

【例】

人生100年時代といわれる現代において、医療保険を通じて、人々の不安を支えていきたい。
保険商品の提案を通じて、金融リテラシーの底上げに貢献したい。
保険商品の開発に携わることで、お客様がより安心して暮らせるようサポートしたい。

保険会社への転職を決めたきっかけ

次に、保険会社への転職を決めたきっかけについて具体的に伝えよう。ここでは、先に述べた志望理由をさらに深堀りする形で話を展開していく。保険会社を目指すことになった出来事や興味を抱いたきっかけなど、分かりやすく伝えよう。その時に感じた気持ちなど、自分の気持ちを交えながら話すと採用担当者の印象にも残りやすい。

【例】

3年前に大病を患った際、御社の保険に加入していたおかげで金銭的・精神的にもサポートを受けられた。今度は、自分と同じように病気に苦しむ人の力になりたい。
現職のつながりで御社の外交員の方とお会いしたときに、保険の必要性を1から教えていただいた。同じ営業職として勉強になる点も多く、自分も金融のプロとしてスキルを学びたいと感じた。
これから少子高齢化が加速していく中で、保険による将来の備えや貯蓄はますます重要になってくる。御社は貯蓄性の高い商品を多く取り揃えており、将来に不安を抱える人々の手助けになれると考えている。

前職の経験や強み

中途採用の場合は、即戦力としての人材を求められている。そのため、前職での経験や強みをアピールすることも大切だ。特に異業種から転職する場合は、これまでの経験を保険業界でどのように活かせるのか、しっかりとアピールしよう。

【例】

現職では、法人向けのITサービスの営業を担当している。顧客のニーズに寄り添いながら必要な商品を提案している営業スタイルには自信がある。保険商品は同じ無形商材であるため、これまで磨いた営業スキルを活かして営業活動に取り組みたい。
現職では、銀行のバックオフィス部署で働いている。正確な事務力や金融商品への知識は、御社でも活かせるところが多いと考えている。
現職では、会計士として企業の監査や財務分析に携わっている。特に財務リスクを洗い出す業務を長年手掛けており、御社の財務部門でもそのスキルを活用できると考えている。