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株式会社IS.PROJECTS 代表取締役 石橋秀俊氏 TOPインタビュー

本シリーズはIFA法人の代表の方に弊社転職希望者からよくご質問をいただく内容をインタビュー形式でお伺いし、まとめました。今回は株式会社IS.PROJECTSの代表取締役の石橋秀俊様です。

新卒では日興コーディアル証券(現:SMBC日興証券)に入社され、その後外資系証券会社のクレディ・スイスへご転職。現在は株式会社IS.PROJECTS(3/16日より商号変更:有限会社IS.projects)を設立し、IFAとM&Aアドバイザリーの両輪モデルでご活動されています。

その代表である石橋社長にIFA転職希望者の方からよく上がる質問などをもとに、IFA業界のビジョンや考え方についてお伺いいたしました。

目次

石橋様のキャリアを教えてください。

私は大学を卒業した後、2009年に新卒で日興コーディアル証券(現:SMBC日興証券)に入社をしました。その後、2016年〜2019年は外資系証券会社であるクレディ・スイス証券に勤務していました。

現在は株式会社IS.PROJECTSを設立し、IFA法人の代表として資産管理のアドバイスとM&Aアドバイザリー事業を中心に行っています。

日興コーディアル証券(現:SMBC日興証券)からクレディ・スイスへ転職した理由、また御社を設立した経緯を教えてください。

私がクレディ・スイスに転職した理由は、金融商品の販売だけではなく、よりお客様側に立ったリレーションシップとソリューションを学び、長期的な視点からお客様にご提案したいと考えたからです。

SMBC日興証券時代でも、超富裕層を担当していました。しかし、リテール店において、例えばM&Aをご提案する場合、本社の専門部署をお客様にご紹介するだけに留まり、実際にはその業務には携われないこと、その部署が対応したお客様情報の共有もほとんど行われません。

それに対して、クレディ・スイス時代は自分がリレーションシップマネージャーとして金融商品販売以外にもM&A仲介業務や事業承継、ファイナンス業務についても専門部署と協働して行うことができました。

弊社を設立した想いは大きく2つあります。

一つ目は、転職の際と同様にIFA事業は法人としてもアドバイザーとしても自由度が高いため、より広く深くお客様のニーズにお応えすることができると思ったからです。証券会社は提案の幅や深度は申し分ないですが、何かお客様のためになることであっても関係会社との提携や協業、金融以外の提案などコンプライアンス面とスピード面で柔軟性がないということに違和感を感じていました。

しかしIFAであれば、機動的に法人の提携を進められることや直接弊社の利益にならないことでもお手伝いができることなど、あらゆるお客様のニーズにお応えできると思いました。

もう一つは、金融アドバイザーとしての社会的意義を考え直した時に超富裕層だけではなく、多くの方々向けに金融アドバイスを行う必要があると考えたからです。

銀行と証券のダブルハットでの営業体制だからこそ取り扱うことができる商品やソリューションはありましたが、一方で担当できるお客様は純金融資産10億円以上のご資産家、かつ、業種制限などの厳しいバックグラウンドチェックが必要でした。また、クレディ・スイス時代に担当していたお客様には金融機関の担当者がしっかりとついており、レベル感は別として一定程度の金融知識や経験があり、金融パーソンが周りにいないために困っている人はあまりいませんでした。

そこで私は、日本でビジネスを行うのであれば、クレディ・スイスで担当していた超富裕層のお客様は当然として、金融の情報を心から求めている多くの資産形成層の方々向けにサービス提供をした方がいいのではと考え起業をしました。

現在、我々はミッションとして「富裕層ファミリーと企業家(起業家)と企業の永続的な繁栄のための伴走者であり続ける」を掲げ、次の日本経済を動かしていく経営者を金融資産の額で区切ることなく、伴走しております。

私のキャリアの分岐点は、転職時も、法人設立時も、常にお客様のお役に立つための環境変化を求め、自分自身の志がどこにあるのかを問い続けた結果でした。

社名の由来はなんですか?

「IS.PROJECTS」の「IS」は私の名前「石橋(IShibashi)」から取っています。「PROJECTS」に関しては、これから私と弊社の優秀な人材たちで様々な案件、チームが立ち上がると思います。

お客様のニーズに対して、金融商品の仲介のみならずあらゆるビジネスソリューションを一つ一つ大切な「PROJECT」として関わり、金融を中心としたあらゆるサービス提供したいという想いを込めて「IS.PROJECTS」と名付けました。

御社の所属メンバーの特徴やバックグラウンドを教えてください。

弊社の従業員は原則として正社員です。外務員としてフロントで働いている方が私含めて4名です。メンバーのバックグラウンドはクレディ・スイス、SMBC日興証券、三井住友銀行出身者です。

その他に、2名システムエンジニアをやってきた方々がおり、IFA業務のみならず、Fintech文脈からの新たな「PROJECT」も起こしていきたいとの考えで新規事業を始めております。

石橋様、または御社がターゲットとしているお客様や新規開拓方法を教えてください。

SMBC日興証券時代とクレディ・スイス時代に担当していたお客様と今でもお付き合いしていただいています。新卒でSMBC日興証券に入社して、数年後の2011年からお付き合いいただいているお客様もいらっしゃるので、古い方だと12年間お付き合いいただいています。

クレディ・スイスは自分達のことを「アントレプレナーズバンク」と呼んでいます。ただ、クレディ・スイスの言うところの「アントレプレナー」とは、起業家の中でも大成功した起業家の方々のみを指していると感じていました。

私は、大成功した方はもちろんのこと、起業家としてこれから大きなことを成し遂げていこうと必死になっている方々に向けてもサービスを提供したいと考えております。

したがって、弊社の顧客層は、金融資産数千億円の方から、数千万円、ひいては数百万円の方々まで、メインターゲットを一言で申し上げるのであれば「経営者」です。

新規開拓については、ご紹介をしていただくことがほとんどです。一方で、クレディ・スイス時代に基本的に顧客として認められていなかった学校法人や宗教法人等の大規模法人に対しては電話アプローチをしていることもあります。

御社の特徴や他社と差別化を図っているところを教えてください。

弊社の特徴は、お客様の本業ビジネスに注力することと、なるべく自社内で完結できるようなノウハウや制度を整えていることです。

例えば、M&Aアドバイザリーに関しては、ニーズのあるお客様がいらっしゃればバリュエーション評価から、相手先候補の選定、クロージングまでの契約書作成等含め一気通貫したサポートが可能です。M&A仲介会社との提携もあり、お互いがお互いの顧客のためのFAとして働くとともに、迅速なマッチングも可能です。

他のIFA法人の場合、M&A仲介会社と提携を増やしているかと思いますが、紹介をしたあとは担当者に丸投げをしてディール終了までサポートをしないことが多いと思います。

ただ、弊社ではM&Aの機能を一部内製しているためお客様が本当に困っていること、相談したいことをキャッチアップすることができお客様からも満足いただいています。

その他、人材不足、マーケティング、資金繰りの立て直しなど運用ではなくお客様の本業について寄り添うようにしています。

本業ビジネスに注力されているとのことですが、具体的なエピソードを教えてください。

お客様の本業ビジネスにおける悩み事は多岐に渡ります。

例えば、上場を検討しているベンチャー企業の社長であれば、ファイナンスについての知識共有から証券会社のご紹介、知り合いの監査法人のご紹介をしています。

直近、本業ビジネスについてご支援させていただいた事例を二つご共有させていただくと、愛知県は製造業が中心で、人材不足が課題です。工場の製造ラインに若い子が就職することは少なく、お客様がどれだけ儲けていても採用することに課題を抱えていらっしゃいます。そこで人材関係の仕事をしている会社を紹介して、人事戦略の立案や採用課題の洗い出しなどを支援しております。

もう一つは、愛知県内の製造業向けで「一般社団法人ものづくりパートナーズ」という社団法人を設立し運営しています。直近は、世界情勢が不安定でサプライチェーンの混乱、インフレなど愛知の企業でも材料が海外から輸入できない、仕入れ価格が高騰して資金繰りが厳しい法人が多くあります。零細企業だと、出荷先の希望で価格転嫁ができないという悩みを多く聞きます。

そこで「ものづくりパートナーズ」を通して、愛知県内の製造業の付加価値向上、最適な事業承継、ビジネスマッチングを体現できるような活動をしています。人手不足と後継者不足、資金繰りが困難な零細企業に対してM&Aのご提案をし、相乗効果が生まれるようなビジネスマッチングをしています。

これらの本業ビジネス支援のほとんどについては、フィーは頂いておりません。これらの支援活動を通じて弊社の認知度が上がり、将来的な運用のご相談、M&Aのご相談をいただくことができればいいと思っています。

まずは、目の前にいる経営者とその会社、さらには在籍する従業員の方のためになることをやっていくこと、それが私の生きがいであり、前職を辞め、会社を設立した意味でもあります。

石橋様がお客様の本業ビジネス支援に力を入れていらっしゃると感じましたが、金融商品のご提案内容についても教えてください。

現状、お客様に保有していただいている商品は外国債券が中心です。お客様のご意向があれば日本株式や米国株式などのエクイティ商品のご提案もしています。

今後、強く推進していきたいことは長期保有の提案なので、投資信託と外国債券中心のポートフォリオ提案にシフトしていくと思います。

手数料形態は売買手数料を頂く形でご提案していますが、理想は投資信託の信託報酬をメインとして、定期的にお買い付けいただく際の買付手数料で運営できればと思っています。

現状、まだ事業を始めて3年程度であり、ほとんど保有商品を売却するということはありませんでした。

今後、御社が目指していることを教えてください。

設立から3年が経過して、業界全般について少しわかるようになってきたので、そろそろ法人としての拡大を検討しています。

これまでは正社員型のIFAのみで採用をしていましたが、今後は業務委託型のIFA採用も検討しています。正直、業務委託型のIFAだと自分のやり方で活動したいという方が多いと思うのでバランスは難しいですが、弊社の方針や今後のビジョンに共感していただける方の採用が理想です。

もちろん、会社の成長一番というよりはお客様への価値提供を最優先で考え、その一環として規模の拡大や採用を検討しています。

今後のIFA業界をどう見ていますか?

IFA業界は規制の強化によって厳しくなってきているように感じますが、IFA法人がお客様目線で資産管理型のビジネスを続けられるかどうかが重要になると考えています。

歴史を辿ると、日本の証券会社は1990年以降、10年ごとにビジネスモデルが転換しています。資産管理型のポートフォリオ運用に舵を切っても、マーケットが悪くなり収益性が下がってしまうと売買手数料型に変わります。この30年間で、手数料体系を含めたお客様への資産管理方法は定期的に変化しています。

これは直近のIFA業界にも言えることで、昨年のようなマーケットだと収益性が下がってしまい売買手数料型へ移行し、無理な商いが増え金融庁の規制が厳しくなっています。一方マーケット環境がよくなると、資産管理型を推進するビジネスモデルへ転換していきます。

現状、証券会社でもIFA法人、もっと言えばIFA個人でも同様の転換が起きています。しかし、IFA法人はどこもオーナー企業で、外部から何か言われることはないですし、環境変化があっても資産管理型を貫くことが可能です。一方、証券会社は多くのステークホルダーのために収益を追い求める必要があり、資産管理型を継続すること自体は構造的に難しいです。

したがって、IFA法人は長期的に日本の金融リテラシーを高めるような運営ができる体制を整え、自分達のスタイルを確立してお客様を振り回すことなく資産管理を行っていくことが必要になると思います。

また、今後IFA事業一本で収益を上げるIFA法人の存続は難しいと考えています。お客様のニーズは多様化し、マーケットも外部環境に影響されます。弊社の場合は、IFA事業に加えM&Aアドバイザリー事業も行っているため2本の事業柱があります。

実際、昨年のマーケット状況ではIFA事業だけではなくM&Aアドバイザリー事業によって収益を上げることができたことも大きかったと感じています。

金融リテールやプライベートバンキングの業界が全体的に変化している今、IFA業界もさらなる変革が求められていると思っています。

最後にIFAへの転職を考えている人向けにメッセージをお願いします。

お客様にとって本当に必要とされる存在になりたいと思っている方はIFAにチャレンジしてほしいです。現状の金融機関では、社内外を通した規制の強化や会社都合のビジネスモデルの転換など、自分の都合でお客様を混乱させていることも多いと感じています。

弊社は、本業ビジネス支援から資産管理まで一貫して「お客様にとっての金融顧問」になることを目指しています。資産運用のご提案のみならず、企業経営者の悩み解決、その先にいる従業員の方の幸せを考えてお客様と生涯伴走できるような関係構築を行っています。

今、金融機関で働いていて同じことができるか、できているか今一度考え直していただき、もしIFAへの転職を考えている場合は、弊社も選択肢に入れて頂くとともに、是非IFAへの門を叩いてほしいと思います。

【会社紹介】
株式会社IS.PROJECTS
名古屋市東区泉1丁目15-14 アルピニストビル3F
代表取締役 石橋 秀俊
金融商品仲介業 東海財務局長(金仲)第189号

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この記事を書いた人

大学卒業後、2019年に野村證券株式会社に新卒入社し、リテール営業店にて富裕層開拓に従事。翌年2020年12月にアドバイザーナビへ入社。
現在は、IFAへの転職支援事業の営業担当として転職希望者のキャリアアップ支援を中心としてIFA法人の採用マーケティングの支援を行なっている。

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