金融機関オペレーション業務への転職。業務内容や求められるスキルとは？

金融機関には「オペレーション業務」と呼ばれる業務がある。営業職と比べると馴染みのない業務かもしれないが、未経験での転職も可能な業務だ。

そこで本記事では、金融機関のオペレーション業務の内容や、転職で求められるスキルについて解説していく。

金融機関のオペレーション業務の内容とは？

金融機関の業務は「フロントオフィス」、「ミドルオフィス」、「バックオフィス」の3つに分けられるが、オペレーション業務は「ミドルオフィス」や「バックオフィス」に分類される業務である。具体的には、次のような業務を取り扱っている。

・株式や債券、外国為替のトレーディング業務 ・内国為替の送金業務 ・約定取引の管理 ・取引明細の発行 ・顧客情報や口座情報の管理 ・運用報告書等の書類作成業務

オペレーション業務は主に銀行や証券会社で取り扱われる業種で、金融市場でのトレーディング業務や送金事務、その後の管理を手掛けている。営業フローの最後に位置するオペレーションを担うため、ミスが許されない責任の大きい業務でもある。

金融機関オペレーション業務への転職に必要なスキル

金融市場での売買や送金など責任の大きい仕事を担うオペレーション業務であるが、転職にあたっては次のようなスキルが求められる。

・正確に業務を進める力 ・高いコンプライアンス意識 ・システムへの対応能力 ・業務への責任感 ・ビジネスレベルの英語力

それぞれ詳しく解説していこう。

正確に業務を進める力

金融機関のオペレーション業務では、迅速かつ正確に業務を進める力が必要だ。約定する金額や数量を間違えれば、大きな証券事故にもつながりかねない。場合によっては顧客・金融機関に大きな損害を与えてしまうこともあるため、正確に仕事をこなしていく力が欠かせない業務である。

また、オペレーション業務は時間の制限があることも特徴である。金融市場や内国為替では取引の時間が決められていることから、必ず時間内にオペレーション処理を終わらせる必要がある。マーケット動向によっては注文が殺到することがあるが、そういった場合でも「時間内に終わらない分は明日に回そう」といったことができない。

そのため、繁忙日でも焦らず計画的に仕事を捌いていく力が必要となる。

高いコンプライアンス意識

金融機関のオペレーション業務では、高いコンプライアンス意識も求められる。オペレーション業務は全て細かい事務手順が定められており、その手順に則って業務を進めていく必要がある。手順ひとつひとつには全て意味があるため、「この手順は面倒だからスキップしよう」といった勝手な判断は許されない。

中には、細かい確認作業や管理が必要となる業務もあるが、社内規定を順守して業務に取り組むコンプライアンス意識が必要だ。

また、所属部署によっては海外の金融商品も取り扱うため、税制や当局の規制への理解も必要となる。フロントオフィスから流れてきた注文をただ事務的にオペレーションするだけではなく、業務から発生するリスクに対して高い意識を持つことが求められる業務である。

システムへの対応能力

金融機関のオペレーション業務では、専門性の高いシステムを使用するため、最初にシステムの使用方法を覚える必要がある。エラー内容によっては自分で原因を探る必要もあるため、「IT機器関連に疎い」という人にはややハードルが高いといえる。

ただし、システムの使用方法は入社後にきちんと研修が行われることから、過剰に心配する必要はない。研修ではデモを使用した取引も経験できるため、練習もなくいきなり実際の取引を任されることはないだろう。

また、実際の業務においてもしっかりとオペレーションマニュアルが備えられている。自信がないときや煩雑な取引ではマニュアルを確認しながらオペレーションができることから、サポート体制はきちんと整えられているといえる。

業務への責任感

金融機関のオペレーション業務では、業務に責任感を持つことも重要だ。所属する部署によっては、単調なオペレーションの繰り返しとなることもある。

しかし、単調なオペレーションといえど、実際に大きな資金が動く大切な業務である。

ちょっとした気の緩みが大きなオペレーションミスにつながることもあるため、常に緊張感を持って仕事に取り組む姿勢が大切だ。業務に慣れてきたからといって気を抜くのではなく、与えられた業務にしっかりとやりがいを見出し、責任感を持ってやり抜く意識が必要である。

ビジネスレベルの英語力

金融機関のオペレーション業務では、ビジネスレベルの英語力も必要だ。特に外資系金融機関の場合は、社内の会議やメールのやり取りが全て英語で行われることもあるため、英語のスキルは必須ともいえる。

また、英語力に自信がある人でも金融業界のビジネス用語はぜひ勉強しておきたい。

特にオペレーション業務では、普段の英会話では使わないような英単語も多く飛び交うため、転職前に学習に取り組んでおくことがおすすめだ。

金融機関オペレーション業務への転職は未経験でも可能

金融機関のオペレーション業務は専門性の高い業務であるが、中には未経験の人を受け入れている金融機関もある。「興味はあるけど、自分にはハードルが高いだろう」と諦めるのではなく、ぜひ多くの求人情報をチェックしてみよう。

また、転職前には金融関連の資格を取得しておくこともおすすめだ。特に未経験の場合は業務経験をアピールすることが難しいため、資格を保有しておくことで自己アピールにもつながる。

取得する資格については、FP資格がおすすめだ。オペレーション業務は金融市場と深く関わる業務であることから、まずはFP資格で幅広い金融知識を身につけておくと業務にも役立てられる。

外資系金融機関への転職を狙う場合は、英語力のアピールにもなるTOEICを受験しておこう。どちらも受験の機会が限られているため、転職を検討している場合は計画的に受験することが大切だ。

金融業界への転職はエージェントの利用がおすすめ

金融機関のオペレーション業務は、正確な事務処理能力や高いコンプライアンス意識が必要となる仕事だ。高い専門性が求められる仕事であるが、金融機関によっては未経験者でも受け入れている場合がある。「金融業界でキャリアを積みたい」と考えている人は、ぜひ積極的に転職を検討してみよう。

また、金融業界への転職はエージェントを活用することもおすすめだ。金融業界は非公開で求人が募集されることも多いため、エージェントを活用することで多くの求人情報を得られる可能性がある。

特に未経験の場合は、キャリアコンサルタントのアドバイスを受けることで、効率よく転職活動を進められるだろう。

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オペレーション業務への転職をお考えの方は、どうぞお気軽にIFA転職へご相談ください。