国際金融において、香港は世界でも最大規模の金融市場として、幅広く認識されている。そのため、香港を拠点にした求人もあり、グローバルに活躍したい人には選択肢として選ばれている。
香港の金融業に転職する場合、どのような求人があり、またどのようなスキルが求められているのだろう。
今回は、香港の金融業で募集している求人や、転職において求められるスキルについて解説する。
香港で金融業の転職求人は

香港の金融業では、さまざまな求人を募集している。その中でも、代表的な職種は以下の通りだ。
香港の代表的な金融職種
- 銀行関連業務
- 法務や経理
- プライベートエクイティ関連業務
それぞれの業務内容について確認していこう。
銀行関連業務
銀行関連業務では、香港に在住している日本人向けに、銀行業務全般を募集している。現地法人や機関投資家へのホールセールや、現地在住の日本人への個人営業など、フロント業務がある。
香港は、世界でもニューヨークやロンドン、日本と並ぶ金融センターである。そのため、銀行業務の求人も、日経や外資と幅広く募集している。必須のスキルとしては、業種に限らず法人営業を経験している場合や、銀行業務を過去に行っていることが求められている。
休暇や福利厚生はしっかりしているので、ワークライフバランスを重視している人は、検討してみるのも良いだろう。
経理や法務
経理や法務などのバックオフィスも金融業では募集している。経理業務に関しては、経理財務を管理しながら経営レポートや決算管理を行う。求人によっては、経理財務メンバーのマネジメントも求められる。
法務やコンプライアンスは、法務の観点から経営サポートを行い、株主対応や訴訟リスクへの対応を行う。海外の財務や法務に携わりたい人にとっては、やりがいのある業務といえるだろう。
経済や財務、法務でグローバルに活躍したい人は、検討してみてほしい。
IFA
IFAの求人も、香港では募集している。IFAは、特定の金融機関に属さない独立系の投資アドバイザーである。銀行や証券会社のリテールと違い、所属している金融機関の営業方針に影響されない。
顧客の資産形成に向けたサポートを仲介して行い、生涯にわたってサポートを行う業務なので、やりがいを感じられる仕事である。
香港で金融業に転職する場合に求められるスキル

香港で金融業に転職をする場合に、求められるスキルは以下の通りである。
香港の金融業界で求められるスキル
- 語学力
- 転職希望の職種に関係する実務経験
- 金融に関する専門知識
それぞれのスキルについて、確認していこう。
語学力
香港の金融業に転職を希望するなら、語学力は必要になる。
実際の求人でも、語学力は日本語以外に英語や中国語をビジネスレベルで求めているケースがある。ビジネス文書や資料においては、基本的に英語が使用される。
金融業は、専門用語も多い業界なので、英語に関しては高いレベルで求められるものとして考えておく必要がある。
転職を検討する前に、語学力を向上させられるように事前に対策をしておくと良いだろう。
転職希望の職種に関係する実務経験
転職を希望している職種で、アピールできる実務経験も必要である。香港で転職を考える場合、職種が未経験だと採用のハードルが高くなる。
求人でも、すでに業務スキルが備わっていることが前提なので、職種の変更となると難しいかもしれない。
転職したい職種に関係する実務経験が行えていたのか、棚卸しをしておく必要がある。
金融に関する専門知識
他業界からの転職となると、金融に関する専門知識も必要となる。金融業界は、規制や専門の法律も頻繁に変わるため、最新の金融知識を備えておくことが望ましい。普段から、経済や金融業界に関わるニュースはチェックして、専門用語も把握しておくと良い。
香港の金融業への転職で有利になる資格

香港で金融業に転職する場合、取得しておくと有利になる資格を解説する。前提として、職種によって求められる資格や優遇される資格も異なる。たとえば、経理や財務の場合、会計士や税理士の資格があると優遇されるケースがある。
ここでは、金融業界に携わるうえで有利になる資格に絞って紹介する。香港で金融業の転職に有利になりやすい資格は以下の通りである。
- SFC発行ライセンス
- CFA
それぞれの資格について、解説していこう。
SFC発行ライセンス
SFC発行ライセンスとは、香港のSecuriities and Futures Commission(SFC)が発行する、金融商品の取り扱いに必要な資格である。
証券業務を行う場合は、SFCライセンスを取得しておかないと業務が行えない。ライセンスの種類は、タイプ1からタイプ10まで分かれている。
タイプ1:Dealing in securities
タイプ2:Dealing in futures contracts
タイプ3:Leveraged foreign exchange trading
タイプ4:Advising on securities
タイプ5:Advising on futures contracts
タイプ6:Advising on corporate finance
タイプ7:Providing automated trading services
タイプ8:Securities margin financing
タイプ9:Asset management
タイプ10:Providing credit rating services
ライセンスは、個人と法人どちらも取得できる。法人でライセンスを取得している場合は、個人でも取得が必須となるので、どのライセンスの取得が必要なのか確認しておくと良い。
入社後に取得を促されるケースもあるが、事前に取得できるのであれば、転職にも有利に働くだろう。
CFA
CFAは資産運用に関する資格としては、高く評価される。投資判断やポートフォリオの管理レベルの水準が高いことを証明してくれる資格のため、取得しておくと有利にはたらく。特に香港の金融市場では、誰もが知っている資格なので、事前に取得しておくと良いだろう。
香港で金融業の転職をするならエージェントに相談しよう
香港で募集されている金融業の求人や、転職で求められるスキルや資格について解説した。香港は、金融市場として成長を続けているため、日本よりハイクラスな求人が多い。しかし、専門的な経験を積んだ即戦力の人材が求められている。
国際的な金融市場で活躍したい人にとっては、魅力的な業務もあるので、香港で金融業に転職を希望するなら、転職エージェントにまずは相談すると良いだろう。
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まずは、香港の金融業でどのような求人が募集されているか相談してみよう。
