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銀行のリスク管理部門への転職。業務内容や成功のコツとは?

銀行を取り巻く環境は年々変化していることから、健全な業務体制を維持するためにはリスク管理の強化が欠かせない。顧客からの信頼で成り立つ銀行業務は、リスク管理部門が中枢であるといってもいいほどだ。

しかし、どの銀行もリスク管理部門での人材不足が深刻化しており、多くの銀行が専門知識を持つ人材を求めている。

そこで本記事では、銀行のリスク管理部門の業務内容や、転職活動を円滑に進めるためのコツについて解説していく。ぜひ銀行への転職を検討するうえでの参考にしていただきたい。

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目次

銀行のリスク管理部門の業務内容とは?

「預金」「融資」「為替」の3つの業務を柱としている銀行では、業務の中に様々なリスクを抱えている。リスク別によってカテゴライズすると、主に次の4つの種類に分けられる。

・信用リスク
・市場リスク
・流動性リスク
・オペレーショナルリスク

これらのリスクを適切にコントロールするために、銀行ではリスク毎の管理部署が設けられており、リスクの特性に応じた管理手法が取られている。ここからは、上記4つのリスクの概要と管理業務について解説していこう。

信用リスク管理

信用リスクとは、銀行の融資業務から生じるリスクだ。銀行では、顧客への貸付業務を行っているが、与信先の財務状況が悪化することによって、貸し倒れとなるリスクを抱えている。

貸し倒れリスクを適切にコントロールするためには、貸付を行う当初はもちろんのこと、融資の回収中も与信先に対する管理・モニタリングが欠かせない。

具体的には、次のような手法でリスク管理が行われている。

・与信先の信用格付制度
・与信審査の管理
・債務者への定期的なモニタリング
・リスク限度の分析・設定
・与信ポートフォリオの管理

信用リスクは、銀行の本業である融資業務から派生するリスクであるため、より慎重な管理が求められる。適切なリスクコントロールができていなければ、銀行の存続を揺るがす事態にも発展しかねないため、高い専門知識と慎重さが求められる業務である。

市場リスク管理

市場リスク管理とは、銀行が保有する金融資産の価値の減少によって損失を被るリスクである。銀行も株式や債券によって運用業務を行っているが、市場の変動によって資産価値が減少すれば企業資本の減少に直結する。

市場リスクを適切に管理するために、銀行では次のような管理手法が取られている。

・ポジション限度の設定
・リスク限度の設定
・ポートフォリオ
・損益変動のシミュレーション
・ストレステスト

市場リスクはさらに、「為替変動リスク」、「金利変動リスク」、「株価変動リスク」、「オプションリスク」に分類され、各金融商品に適したリスク管理が求められる。金融市場への深い知見が必要不可欠な業務であるため、キャリア採用では証券アナリストなどの専門資格の保有が条件とされることも珍しくない。

流動性リスク管理

流動性リスクとは、資金調達が困難になり、通常よりも高い金利水準で資金調達を余儀なくされるリスクのことである。流動性リスクを適切に処理することは、銀行が健全に業務を運営する上で重要な点といえる。資金調達における流動性リスク管理では、次のような手法が取られている。

・限度枠の設定
・緊急時の対応体制の構築
・ガイドラインの策定
・流動性の補完手段の確保

例えば、短期での資金調達に依存していると、資金の運用と調達期間にミスマッチが生まれたり、想定外の資金流出によって資金繰りに困難が生じる可能性がある。必要な資金が確保できなければ、銀行の信用そのものの失墜にも関わるため、流動性リスクの管理は長期的な目線でのリスクコントロールも求められる業務である。

オペレーショナルリスク

オペレーショナルリスクは、従業員やシステムが適切に稼働しないことによって生じるリスクだ。具体的には次のようなリスクが挙げられる。

・事務リスク
・システムリスク
・法務・コンプライアンスリスク
・人的リスク
・有形資産リスク

例えば、「システムの不具合によって、送金業務が一時ストップした」という事態などが「システムリスク」に該当する。銀行は「お金」を扱う業務であることから、こうしたシステムリスクや、従業員の横領などの「人的リスク」などは特に厳しく管理する必要がある。

リスク管理手法は上記の各リスクによって異なるが、主に次のような手法が挙げられる。

・リスク指標の分析
・損失データの分析
・内部業務プロセスの見直し、改善
・従業員に対する事務指導
・コンプライアンスチェック

上記以外に、金融犯罪被害へのリスク管理業務もある。金融犯罪は年々多様化しており、銀行側は常に犯罪動向の把握や対策を行う必要がある。金融犯罪に巻き込まれると、銀行側にも大きな損失が発生することもあるため、システムリスクや人的リスクと同様に慎重な対応が求められる業務だ。

銀行のリスク管理部門への転職を成功させるコツ

銀行のリスク管理部門への転職を成功させるためには、次の3点が重要となる。

・業界動向を研究する

・これまでの経験で得た強みを理解する

・転職エージェントを利用する

それぞれ詳しく解説していこう。

業界動向を研究する

転職活動では業界研究が欠かせない。金融業界の最新動向や今後の見通し、転職市場の傾向などはきちんと把握しておく必要がある。

特に金融業界以外から転職する場合は、金融業界でリスク管理の必要性が高まっている背景や、銀行で求められるリスク管理スキルなどをしっかりと把握しておこう。

これまでの経験で得た強みを理解する

転職活動では、これまでの業務経験で得た強みを自ら理解しておくことが大切だ。自分が持っているスキルや強みがきちんと把握できていれば、転職活動でも上手く銀行側へアピールすることができる。「銀行の業務で活用できるスキル」や「他人に負けない強み」などについて、しっかりと自己分析を行っておこう。

転職エージェントを利用する

転職活動では、転職エージェントを活用することもおすすめだ。特に、銀行での中途採用の情報は、非公開の求人情報として募集されることもある。転職エージェントではそうした非公開の求人情報も保有しているため、よりハイクラスでの転職を希望する場合は、転職エージェントを活用するとよいだろう。

また、転職エージェントには業界に特化したサービスもある。業界特化型の転職エージェントでは、業界動向に詳しいキャリアコンサルタントからアドバイスをもらえるメリットがある。業界に適した転職活動の対策も教えてもらえるため、ぜひ積極的に利用を検討しよう。

銀行への転職はエージェントを活用しよう

本記事では、銀行のリスク管理部門の業務や、転職活動を円滑に進めるコツについて解説してきた。銀行でのリスク管理の必要性は年々高まっており、どの銀行も専門人材を求めている。条件によってはハイクラスでの転職も実現できるため、ぜひ銀行への転職を検討してみよう。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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