IターンやUターン転職で移住を検討する人が多い沖縄。観光業が主な産業だが、銀行への転職もメリットが大きい。
そこで本記事では、沖縄で銀行へ転職するメリットや採用情報について解説していく。未経験者の銀行への転職についても触れているため、沖縄で転職先を探す際の参考にしていただきたい。
沖縄で銀行に転職する3つのメリット
沖縄での転職というと、一般的にはホテル・旅館業や飲食業などサービス業のイメージが強いかもしれない。しかし、銀行などの金融業を検討することもおすすめだ。沖縄で銀行へ転職するメリットとして、次の3つが挙げられる。
・地域平均以上の収入が期待できる
・給与が安定している
・経済の拡大が期待できる
それぞれ詳しく解説していこう。
地域平均以上の収入が期待できる
沖縄県内の所得の状況をみると、他の地域に比べて賃金が低い傾向にある。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、全国の平均賃金が307万円であるのに対し、沖縄は250万円となっており、全国平均を大きく下回っている状況だ。
しかし、銀行などの金融業は一般的にも平均年収が高く、沖縄で転職した場合でも地域の平均以上の収入が期待できる。参考までに、沖縄の地方銀行である琉球銀行の平均給与と比較してみよう。琉球銀行の「有価証券報告書(2022年3月期)」によると、従業員の年間平均給与は606万円となっており、前述の沖縄の平均賃金を大きく上回っていることが分かる。
「沖縄で転職したいけど、収入がネックになっている」という人は、銀行への転職を検討してみることがおすすめだ。
給与が安定している
沖縄で銀行に転職するメリットとして、給与が安定していることも挙げられる。観光業が主な産業の沖縄では、新型コロナウイルス感染拡大によって経済へ大きなダメージを受けた。特にホテル・旅館業や飲食業などへの影響は深刻で、職を失った人や収入が大幅に減少した人も多く見られた。
もちろん銀行業も感染症拡大による影響は受けるものの、従業員の給与がすぐに引き下げられたり、人員削減が行われるリスクは低いといえる。
銀行は社会インフラのひとつでもあるため、従業員が安定して働けることも大きなメリットである。
経済の拡大が期待できる
沖縄は、全国の中で唯一人口が増加している都道府県でもある。下記表は、総務省統計局が発表した都道府県別の人口増減率だ。
2020年は東京や神奈川、埼玉などでも人口が増加しているが、2021年にはどこも減少に転じている。しかし、沖縄は2020年、2021年の両年で人口が増加しており、全国でも珍しい都道府県である。
人口増加の要因は、他の地域からの転入による社会増加もあるが、出産による自然増加も影響している。沖縄は、15歳未満人口の割合が全国で最も多いという特徴もあり、首都圏とは全く違う人口分布となっている。
人口全体が増加しており、その中でも働き手である生産年齢人口の増加が期待できることは、経済拡大への大きな要因だ。銀行は地域経済の成長をサポートする存在でもあり、「沖縄の企業を金融面から手助けしたい」「沖縄経済を活性化する仕事に就きたい」という人には、ぜひ銀行への転職がおすすめである。
未経験でも銀行への転職は可能?
新卒採用で多くの人材を確保する銀行では、未経験者の転職はハードルが高いのが実情である。
ただし、地方銀行などでは未経験者の中途採用を行っていることもあるため、金融機関の勤務経験がない人でも十分転職できる可能性はある。むしろ沖縄では、メガバンクなどの大手銀行よりも地方銀行のシェアの方が大きいため、地方銀行を中心に転職先を探してみるのもよいだろう。
次項では、沖縄を代表する地銀3行の採用情報を紹介していくため、ぜひ併せて参考にしていただきたい。
沖縄の銀行の採用情報
沖縄では「琉球銀行」「沖縄銀行」「沖縄海邦銀行」の3行が大きなシェアを占めている。ここからは、その3行の採用情報を紹介していこう。
琉球銀行
沖縄県内シェアのトップを占める琉球銀行では、正規従業員全体のおよそ3割ほどを中途採用の人材が占めている。三菱UFJ銀行の2021年度の中途採用比率が18.1%であることを踏まえると、琉球銀行は非常に多くの中途採用を受け入れていることが分かる。
2022年11月現在、琉球銀行が募集している中途採用の職種は次の通りだ。
・法人向けファイナンス ・本部監査企画関連 ・キャリア(管理職) |
残念ながらどの職種も金融機関での経験を必須としているが、未経験者はパートや契約社員として入行したあとに正社員の登用を目指すパターンもある。
なお、中途採用の雇用条件は下記の通りだ。
雇用形態 | 正社員 |
勤務地 | 沖縄県那覇市東町2番1号 那覇ポートビル 琉球銀行本店 |
給与 | 年齢・経歴(前職・保有資格)等を考慮のうえ決定 |
勤務時間 | 8:30~17:00(休憩時間60分) |
参考:琉球銀行「採用のご案内」
沖縄銀行
沖縄の第一地銀である沖縄銀行でも積極的に中途採用を行っている。2022年11月現在、募集されている職種は下記の通りだ。
・法人向け業務 ・個人向け業務 ・デジタル業務 ・システム業務 ・融資管理業務 |
中でもシステム業務に関しては、次のような技術者を募集している。
・クラウド技術者(AWS、Azure) ・データベース技術・管理者 ・ネットワーク技術・管理者 ・RPA、AI‐OCR技術・管理者 ・プロジェクトマネージャー経験者 ・サイバーセキュリティ管理者 ・アーキテクチャ設計経験者 ・WEBアプリケーション開発経験者 ・WEBデザイナー経験者 ・スマホアプリ開発経験者(クラウドネイティブ) ・データ分析業務経験者(データアナリスト、データサイエンティスト) ・C#開発経験者・ソフトウェア品質管理経験者 ・レガシーシステム(汎用機系)開発経験者 |
システム業務では金融機関での経験ではなく、即戦力としての技術・経験を重視している。上記のような業務経験を持つ人は、金融機関のシステム関連への転職を検討するのもよいだろう。
参考:沖縄銀行「キャリア採用」
沖縄海邦銀行
沖縄の第二地銀である沖縄海邦銀行でもキャリア採用を行っている。ただし、詳細が公開されていないことと、2022年4月の採用実績(新卒含む)が43人となっていることから、多くの人材を募集している可能性は低いかもしれない。
とはいえ、沖縄県内のシェアの一端を担う金融機関であるため、ぜひ転職先の候補には入れておこう。
沖縄で銀行への転職を検討しよう
本記事では、沖縄で銀行に転職するメリットについて解説してきた。銀行への転職には給与が安定している点や、地域平均以上の収入が期待できる点など多くのメリットがある。
沖縄は全国で唯一人口が増加しているなど、経済基盤の拡大にも期待ができる。沖縄を代表する地銀3行も積極的に中途採用を行っているため、ぜひ沖縄での転職を検討している人は銀行も候補のひとつに入れることがおすすめだ。
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