MENU

地方銀行からメガバンクへの転職は可能?業務の違いや成功のポイントを解説

地方銀行からの転職先の候補には様々あるが、金融業界内でのキャリアチェンジもそのひとつだ。特にメガバンクへの転職は、同じ銀行業務でありながら年収アップが狙えるため、候補に挙げている人も多いだろう。

そこで本記事では、地方銀行からメガバンクへの転職を志す背景や成功のポイントについて解説していく。ぜひ転職活動を行う上での参考にして頂きたい。

目次

地方銀行からメガバンクへの転職を志す背景とは

そもそも地方銀行からメガバンクへの転職を志すには、どのような背景があるのだろうか。地方銀行が置かれている環境から紐解いていこう。

地銀再編による業界の変化

近年、地方銀行業界では経営統合による再編の波が起きている。「横浜銀行と東日本銀行」や「肥後銀行と鹿児島銀行」、「足利銀行と常陽銀行」など例を挙げればキリがないほどだ。

地方銀行では人口減少による預金量の減少や地域経済の成長鈍化、長引く低金利政策によって、収益源の確保が非常に厳しい状況にある。2020年からの菅義偉政権では地銀再編を目玉政策に掲げていたこともあり、関連法案の整備が次々と進められ、地銀の経営統合のスピードも加速した。

そのような環境下で、「このまま地方銀行にいても大丈夫なのだろうか」と疑問を抱くのは無理もないことだろう。特に、自分が所属する銀行が吸収合併されてしまう立場であれば、将来的なキャリア形成にも不安が生じる。

メガバンクも経営統合を繰り返してきた銀行ではあるが、地方銀行と比較すると将来への不安はいささか和らぐといえる。「再編の波を受けない銀行へと転職したい」と考えると、自ずとメガバンクはひとつの候補となってくるだろう。

人口減少によるマーケット縮小

地銀再編の要因のひとつになっている人口減少は、営業エリアのマーケット縮小にもつながる。実際に東京への人口・資産の一極集中化は進んでおり、日本経済新聞の記事によると2020年末時点での全国個人預金約517兆円の内、東京が24.4%を占めている。10年前の2010年末と比較すると3.8%上昇しており、個人預金が地方から東京へ流れていることが分かる。

それに加えて、ネットバンクの台頭もマーケット縮小を引き起こす要因だ。若者を中心に金融サービスに利便性を求めるニーズが高まっており、これまでのように「メインバンクは地銀」という優位性が大きく後退しているといえる。ネットバンクの普及は今後も広がっていく見込みであることから、より大きなマーケットを求めて地方銀行からの転職を決める人も多い。

キャリアアップ・年収アップを目指したい

金融業界内でのキャリアアップ・年収アップを目指して、地方銀行からメガバンクへの転職を検討する人もいる。メガバンクは、地方銀行と比較して事業規模や営業エリアが大きいことから、同業界内でありながらキャリアアップを実現することも可能だ。

部署によっては海外での勤務を経験することもあるため、「専門性を磨きたい」「より大きな事業規模で仕事をしたい」という人にとってはおすすめの転職先である。

地方銀行とメガバンクの主な違い

地方銀行とメガバンクは同じ銀行業であるが、営業エリアや顧客層にはいくつか異なる点がある。

地方銀行メガバンク
営業エリア地場を中心に日本全国日本全国、海外
本店所在地地場の主要都市東京
支店展開エリア・地場エリア内
・全国主要都市
全国主要都市
顧客層・個人
・地元企業
・個人
・大手企業

地方銀行でもおよそ3年周期で転勤はあるものの、地場エリア内での転勤が中心である。一方、メガバンクでは全国規模での転勤となるため、働き方にも大きな違いがある。

また、預金残高や貸出金残高の規模についても比較しておこう。下記表は、2022年10月末の預金・貸出金等速報をまとめたものである。

地方銀行(62行)都市銀行(5行)
総預金3,182,0194,444,379
譲渡性預金89,064210,137
貸出金2,432,6202,167,202
参考:一般社団法人 全国銀行協会「全国銀行預金・貸出金等速報(2022年10月末)」(単位:億円)

地方銀行は62行、都市銀行は5行の合計であることを考慮すると、いかにメガバンクの事業規模が大きいかが窺えるだろう。もちろん事業規模の大小がそのまま優劣につながるわけではないが、転職を考える上では「より大手で働きたい」という意向もひとつの軸となるといえる。

地方銀行からメガバンクへの転職を成功させるポイント

地方銀行からメガバンクへの転職では、「金融業界の出身者である」という優位性はあるものの、それだけで転職が成功するわけではない。ここからは、地方銀行からメガバンクへの転職で気を付けるべきポイントを解説していこう。

自分の強みを理解する

地方銀行からメガバンクへの転職では、まずは自分の強みを理解しておくことが大切だ。厳しい経営環境の中、人員削減を行っているのはメガバンクも同様である。「ただ大手で働きたいから」「より年収が高いところで働きたいから」といった気持ちでは、選考に進むことも難しいだろう。

「地方銀行での経験を通じて、どのような知識・スキルを得たのか」「メガバンクでの業務で具体的にどのように活かせるのか」といったことを上手くアピールできるよう、自己分析をしっかりと行うことが重要である。

長期のキャリアプランを描く

地方銀行からメガバンクへの転職は、長期のキャリアプランを描くことも大切なポイントだ。「なぜわざわざ同じ業界内で転職するのか」ということがクリアにできていなければ、転職後のキャリアの道筋も立てにくい。

転職を通じてキャリアアップを実現するためには、「メガバンクでどのようなキャリアを形成したいのか」「10年後に目指すビジネスパーソン像とは」といったことを明確にしておくことが重要だ。

転職エージェントを利用する

地方銀行からメガバンクへの転職には、転職エージェントを利用することもおすすめである。転職活動は現職の仕事と並行して行う必要があるが、日々の忙しい銀行業務と転職活動を両立するのは簡単なことではない。

効率よく情報収集や対策を行うためには、転職エージェントを活用して第三者のサポートを得るとよいだろう。特に金融業界に特化したエージェントであれば、業界出身のアドバイザーが担当してくれることもあり、気兼ねなく相談できるメリットがある。非公開の求人情報を保有していることもあるため、ぜひ積極的に活用しよう。

転職エージェントを活用して効率よく転職活動を行おう

本記事では、地方銀行からメガバンクへの転職を志す背景や成功のポイントを解説してきた。同じ銀行業界内の転職ではあるものの、「ただ大手で働きたいから」といった理由ではキャリアアップを実現しにくい。

希望するポジションや部署への転職を目指すためには、長期的なキャリアプランを描き、自分の強みを理解したうえで転職活動に取り組もう。

本サイト「IFA転職」では金融業界での転職をサポートしております。メガバンクへの転職を検討されている方は、ぜひ下記フォームよりお気軽にご相談ください。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

目次