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金融機関のミドルオフィスはどんな業務?転職に必要なスキルとは

金融機関からの転職では、これまでの業務経験や専門性を活かすことでキャリアアップを狙えるケースがある。その選択肢のひとつが「ミドルオフィス」への転職だ。より高い専門性が必要とされるミドルオフィスの業務では、金融機関出身者に限定した求人を募集していることがある。

そこで本記事では、金融機関のミドルオフィスの業務の概要や、転職に必要なスキルについて解説していく。

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目次

そもそも金融機関のミドルオフィスはどんな仕事?

金融機関には様々な部署が設けられているが、仕事内容によって「フロントオフィス」「ミドルオフィス」「バックオフィス」の3つの種類に分けられる。それぞれの違いは下記の表の通りだ。

フロントオフィス実際に顧客と面談して収益を稼ぐ営業部門
ミドルオフィス営業活動のサポートやリスク管理を行う部門
バックオフィス営業部門が受け付けた書類の処理や資産の管理を担う事務部門

ミドルオフィスは営業部門のように収益を稼ぐ部門ではなく、営業活動のサポートやリスク管理を行う部署である。さらにミドルオフィスの中でも複数の部署に分かれており、どのような業務を担っているかは部署によって様々だ。次項では、金融機関のミドルオフィスの部署別の業務内容について解説していこう。

金融機関のミドルオフィス業務の種類

金融機関のミドルオフィスには様々な部署があり、部署によって担当する仕事が異なる。各金融機関で部署の名称や業務区分は異なるものの、ここでは主な部署とその業務内容について解説していく。

リスク管理に関する業務

金融機関のミドルオフィスでは、営業活動で生じるリスクに対するマネジメント業務が行われている。具体的には次のような仕事が挙げられる。

・営業活動に関する内部管理
・コンプライアンスに対する社内教育
・不正防止のための施策立案
・企業の収益管理

顧客との信頼関係で成り立っている金融業界では、リスクマネジメントの業務が必要不可欠だ。営業推進を行う上で生じるリスクをいち早く見抜き、適切な処置を施すことで顧客とのトラブル回避にもつながる。

また、社内の不正防止も重要な業務だ。金融業界では、残念ながら未だに従業員による横領が発生することがある。ひとたび社内での横領が発生すれば、顧客からの信頼が失墜するのはもちろんのこと、当局への報告や社内での調査作業など事務負担も大きなものがある。

リスク管理を担うミドルオフィスでは、そうした不正行為を未然に防ぐための施策を立案したり、既存のルールを見直す業務も手掛けている。

営業推進のサポートに関する業務

営業推進に関するサポートもミドルオフィスが担う重要な業務だ。具体的な仕事内容は次の通りである。

・新商品の導入
・募集資料の作成・確認
・社内研修の実施
・営業担当者からの問い合わせ対応
・営業担当者との帯同訪問
・目標・実績の管理

営業推進をサポートする部署では、新商品の導入や資料の作成、社内教育などを手掛け、より営業担当者がスムーズに営業活動を進められるための手助けが行われている。

また、M&Aや事業再生支援など1つの分野に特化した専門部署では、営業店の担当者と帯同訪問し、顧客のサポートに取り組むこともある。これまで金融機関や専業会社における業務経験で特化した専門知識を持っている場合は、その専門性を活かすことでキャリアアップを狙うことも可能だ。

資産運用のサポートに関する業務

資産運用のサポートもミドルオフィスの業務のひとつである。具体的な仕事内容は下記の通りだ。

・トレード業務のサポート
・運用商品のパフォーマンスの評価
・運用状況に関する資料作成
・運用資産やマーケットに関する情報収集

顧客の注文がきちんと約定しているかのフォローから、運用商品の分析、情報収集まで幅広い業務を手掛けている。証券アナリスト(CMA)の資格保有者に限定した求人が募集されることもあるため、すでに資格を保有している人は強みをアピールしやすい部署となるだろう。

経営企画に関する業務

金融機関の中枢ともなる経営企画に関する業務もミドルオフィスの業務のひとつだ。

・経営企画
・経営戦略の策定
・社内体制
・業務内容の見直し
・営業目標
・予算の取り決め
・競合他社の動向分析

経営企画や戦略を取り決める部署は、金融機関の舵取りを行う重要な業務を担っている。所属する金融機関が向かう方向を長期で見定め、そのための戦略を策定する企画力が求められる部署である。

中途採用では、経営学修士(MBA)や中小企業診断士の資格保有が求められることもあるため、既に資格を保有している人は転職活動で強みとなるだろう。

ミドルオフィスへの転職に必要なスキルとは?

ここまで、金融機関のミドルオフィスが担う業務内容について解説してきた。キャリアアップを目指してミドルオフィスへ転職するためには、どのようなスキルが必要となるのだろうか。ここからは、金融機関のミドルオフィスへの転職で重宝されるスキルについて解説していく。

金融機関での勤務経験

金融機関のミドルオフィスの求人情報は、「金融機関での勤務経験必須」としていることもある。より専門的な知識が必要となるミドルオフィスでは、未経験者を採用して教育していくよりも、すでに業界の知識を持っている人材を採用した方が効率が良い。

特に、金融機関で本部経験がある人は、ノウハウが分かっていることから重宝されるだろう。

ただし、M&Aや事業再生支援などに特化した部署での求人募集では、専業会社の経験者を優先して採用することもある。専門知識を有している場合は金融機関での勤務経験を求められないこともあるため、よく募集要項を読んで判断しよう。

コンプライアンスに対する意識

ミドルオフィスに限ったことではないが、金融機関で働くためにはコンプライアンスに対する高い意識が必要だ。顧客との信頼の上で成り立つ金融業界は、法令違反や業務事故が起こってしまうと、たちまち顧客離れにつながるリスクを抱えている。

特にリスクを管理する立場のミドルオフィスでは、一層のコンプライアンス意識が求められる。とはいえ、転職活動でコンプライアンスに対する意識をアピールするのは難しいだろう。「私は法令順守に対して高い意識を持っています」と伝えても、抽象的で相手には伝わりにくい。

そこでおすすめなのが、「金融コンプライアンス・オフィサー」などのコンプライアンスに関わる資格の取得だ。資格を保有していればコンプライアンスに関する知識の裏付けにもなるため、転職活動でもアピールしやすいだろう。「AMLオフィサー」や「金融個人情報保護オフィサー」などの関連資格もあるため、ぜひ積極的に受験することがおすすめだ。

業務に対する高い専門知識

ミドルオフィスには様々な部署があるが、資産運用部門や営業活動をサポートする部門では業務に関する専門知識が求められる。

例えば、運用部門の求人では同様の業務経験を持つ人や、証券アナリスト(CMA)の資格を持つ人に限定されることもあり、高い専門性が求められていることが分かる。

現職で既に特化した業務を担っている人は、その専門性を活かしてキャリアアップを目指すことも可能だ。

ミドルオフィスへの転職は金融機関の経験が活きる

本記事では、金融機関のミドルオフィスの業務内容、転職に必要なスキルについて解説してきた。ミドルオフィスの業務は幅広いが、どれも高い専門知識やコンプライアンスへの意識が求められる仕事である。

金融機関の経験者に限定した求人が募集されることも多いため、専門性を活かしてステップアップを狙うことも可能だ。

「業務経験を活かした転職をしたい」「専門知識をさらに高めていきたい」という人は、ぜひ金融機関のミドルオフィスへの転職を検討してみよう。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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