転職活動は想像していたよりもつらいもの。現状をより良くするためにはじめた転職活動に躓いてしまうと、誰もが不安になるものだ。漠然とした不安から解決策が見いだせず悩みの沼にはまってしまう場合もある。
「不採用ばかりで心が折れる」
「年収アップできるか不安」
「転職のゴールが見えない」
こうした悩みを解決するべく、転職活動がつらいと感じる理由を具体的に明記した。理由が分かることで、解決策を見いだし転職成功を成し遂げる参考になればと思う。
転職活動がつらいと感じる3つの理由
現職の仕事に嫌気がさし、新天地を求めてはじめた転職活動だが、思いのほか苦戦する人は多い。一般的に次の就職先が内定するまでには3ヶ月~半年の期間を要する。期間に目安はあるものの、半年を過ぎても転職できず苦しむ人もいるというのだ。
つらいと感じる理由を3つに分類して紐解いてみよう。
精神的につらい
転職活動がつらいと感じる理由の多くは精神的なつらさが原因だという。特につらく感じてしまう理由は以下の通り。
- 不採用が続く
- 先が見えない不安
- 今の仕事を早く辞めたい
- 周囲に転職活動がバレるかもしれない不安
中には、不採用が続くことで社会や世間から「必要のない人間だ」と言われているような気分に陥り、鬱状態になってしまう人もいる。「いつまでもこのままの状態が続いてしまうんじゃないか」という不安や葛藤との戦いとなるのだ。
最終的には「なぜ転職しようと思ったのか?」と理由すら分からなくなってしまい、雇ってくれるのであればどこでもいいと感じる人まで現れてくる。転職活動において、精神的なつらさがあることは事前に理解しておくほうがよさそうだ。
身体的につらい
精神的に追い込まれる中で、追い打ちをかけるように身体的なつらさも生じる。
特に、働きながらの転職活動は時間と体力との戦いだ。
- 在職中なので忙しい
- 休日ゆっくり休めない
- 求人情報のリサーチと面接で時間がない
転職活動をしていなければ、休日に遊びに行くことも、仕事終わりに飲みに出かけることも可能だろう。また、寝る時間を削ったり、くつろぐ時間が短くなることで、身体の疲れも溜まりやすく身体的につらいと感じてしまう。
特に睡眠を削るのはおすすめしない。日中寝不足になることで、効率も悪くなってしまうからだ。このようなときは、休息と稼働のメリハリをつけたり、ちょっとしたスキマ時間を活用したりすることで時間と体力のやりくりをする必要がある。
金銭的につらい
転職活動には意外に出費がかかる。
- 面接に行く交通費
- スーツ代
- 証明写真代
中でも交通費の負担は大きい。1度や2度ならさほど気にならなくても、数十社受けるとなると金額も跳ね上がる。
近年はオンラインでの面接も増えてきたが、まだまだオフラインの面接の需要も高い。
もし退職後に転職活動を行う場合は、余裕をもって貯金を用意しておくことをすすめる。減っていく貯金額と受からない焦りは、より転職活動のつらさを倍増させるからである。
転職活動がつらいときの4つの解決方法
出口の見えない転職活動に迷い込んだとき、その状況を打開する解決策が必須だ。事前に知っておくことで、心の余裕が生まれ満足のいく転職活動ができる。
ここでは4つの解決方法を紹介する。どれも簡単に取り入れることができるものばかりなので、ぜひ参考にしてほしい。
転職活動の中止
期待いっぱいではじめた転職活動だが、想像していたより苦戦を強いられるときがある。そんな時は、一度転職活動をやめてみよう。
慣れない作業への負担と採用されない焦りから、自分でも知らないうちにストレスは溜まっているもの。希望に合う転職をするためにも、1日何もしない日を作ってみてはいかがだろうか。
たとえば、休日の日に思いっきり寝坊してみたり、近所の銭湯に入ってボーっとしてみたり…自然の多い公園を散歩するのもストレス発散にはとても効果的だ。
張り詰めた心を解きほぐすことで、新たな気づきや改善策がひらめくもの。そうすることで、心も身体もリセットし新たに転職活動を始めてみるのもよいだろう。
話を聞いてもらう
あなたは転職を相談できる人は身近にいるだろうか?転職するのは自分自身だが、話を聞いてくれる人がそばにいることは重要。話すことで、頭の中が整理されるだけでなく、ストレス発散にもつながる。
家族や友人に話してもいいし、話せる人が身近に居ないなら、専門の窓口に相談してみてもよい。厚生労働省では総合労働相談コーナーが予約不要かつ無料で対応してくれる。行き詰まった時は利用してしてみてはいかがだろうか。
スキルを身につける
不採用が続く場合、現状に「+α」のスキルを身につけることで転職がうまくいくケースがある。希望の職種が決まっているならば、専門に特化した資格を勉強してみよう。合否に関わらず、勉強していることもアピールポイントの一つになり得るからだ。
また、職種に関わらず万能なスキルはヒアリング力やマーケティング力。潜在的なニーズを聞き出すヒアリング力は、営業や販売に特化したスキルだ。
IT社会の現在は以前にも増して、マーケティング力は引っ張りだこともいえる。専門書を読み込む・講義やセミナーを受けるなど、転職に有利になるスキルを身につけるべく行動しよう。
転職を成功させるために最も重要なこと
転職がうまくいかず落ち込んでいる人にこそ聞いてもらいたいことがある。それは「転職の軸」をしっかり持つことだ。現状の何が不満で、何を改善したいのか。未来像はどうなりたいのかを深く理解することで、自分らしい好きな働き方ができる。
そのためには、自身と企業の相性が重要である。
自己分析
自己分析するときの下記ポイントを中心に棚卸してみよう。
- 過去のキャリアやスキル
- 強みと弱み
- 叶えたい未来像
- 性格や思考
- 興味関心のあること
頭で考えるだけでなく、紙に書き出して理由を深掘りすることをすすめる。可能であれば、身近な人に見てもらい意見を貰えるとさらによい。自分でも気づかなかった一面を発見できるからである。
自己分析することで、転職に軸を持つことができ、一貫した活動が行えるようになるのだ。
企業分析
自己分析と同じくらい重要なのが企業分析である。
- 業種の動向
- 企業規模
- 市場ニーズ
- 事業内容
- 福利厚生
- 求人の頻度
転職した後に「入社前のイメージと違う…」などといった転職の失敗を防ぐ効果もある。企業分析は、企業のHPの情報をもとに行う方法が主流だが、可能であれば会社を直接訪問するのが一番理解しやすい。
訪問することで、実際に企業で働く人や空間を体感できるからだ。また体感することで、志望動機の記載も書きやすくなるだろう。
転職がつらいときは専門家に相談しよう
一口に転職活動といっても、乗り越えなければならないハードルは多い。だが、そのハードルを乗り越えた先には希望した生き方・働き方が待っている。
とはいえ、これらを一人でクリアするのは至難の業だ。だからこそ、相談できる専門家の存在は重要だといえる。
転職における専門家といえば「転職アドバイザー」がその筆頭に挙げられよう。専門家の見地から、希望に沿った企業紹介や面談や書類のアドバイスがもらえる。転職活動がつらいと感じた時は「転職アドバイザー」を利用してみるのも解決策の一つである。