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なぜ証券会社からIFAに転職する人が多いのか?3つの理由を解説

証券会社の営業マンが選ぶ転職先はM&Aやコンサルティング会社、金融機関など数多くある。営業スキルや成果を出す行動力を活かして転職先を選ぶなかで、近年はIFAに転職する人が多い。

実際にかつて同じ職場で働いていた人が、IFAとして転職している話を聞いたことはないだろうか。今回は、IFAに転職する人に証券会社の営業マンが多い理由を解説していこう。

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目次

IFAに転職する人に証券会社の営業マンが多い理由

IFAに転職する証券会社の営業マンが多い理由は、以下の3点に集約される。

  • 会社の方針や影響を受けず「顧客本位」になる業務をしたいから
  • 会社ではなく自ら収益目標や営業活動を計画したいから
  • 成長出来る環境を求めているから

いずれも会社に属して営業をしていると、1度は経験する感覚やジレンマだろう。それぞれの理由について、より詳しく確認していこう。

会社の方針や影響を受けず「顧客本位」になる業務をしたいから

証券会社出身の人がIFAに転職する理由は「顧客本位」となる業務を求めるからである。「顧客本位」とは、顧客の視点に立った金融サービスを提供する指針で、金融庁も「顧客本位の業務運営」を確立するよう求めている。

証券会社に所属している以上は、企業利益を優先した金融商品を販売する必要性がどうしても生じる。実際に投資信託協会が行ったアンケートでは、投資家の76%は自社利益に繋がる商品の提案を受けている。

金融商品に精通した知見を活かせず、自社利益につながる商品を提案することに良心の呵責を感じる人も少なくない。実際に転職している人の中にも、企業が定めた商品提案に疑問を感じている人もいる。

証券会社の方針や影響を受けず、顧客のためになる活動をしたいと感じている営業マンが転職をしている。

自ら収益目標や営業活動を計画したいから

自分自身で収益目標や営業活動を計画したいと感じている証券マンも多い。証券会社では収益目標や営業ノルマは会社から課されるので、顧客が望まないタイミングで営業を行わないといけない。

アメリカでは顧客本位に繋がらない過剰な干渉の影響から、IFAに転職をしている証券会社出身者が増えている。みずほ総合研究所株式会社が行った調査では、転職を決めた理由に「職場からの過剰な干渉」「職場の方向性に同意できない」といった回答があると発表している。

会社から課された収益目標やノルマではなく、自らの裁量で活動したい人がいる。こうした背景により、証券会社からIFAに転職する人が多くなっているといえる。

成長出来る環境を求めているから

顧客から生涯のパートナーとして信頼されるために、成長できる環境を求めている点も理由に挙げられる。特に証券会社での業務は、会社がすすめている金融商品やサービスを販売する。

このような業務が続くと知識に偏りが生まれ、顧客の金融資産をトータルでサポートしているとはいえない。金融業界に身を置く人間として、より顧客のサポートをトータルで行いたいと感じてIFAに転職する。

現状維持を求めずに、常に成長し続けたい思いが強く、IFAに転職を決意した証券業界出身者が多いといえる。IFAとして成長するために必要なスキルについては、下記に詳細を掲載している。

>IFAの資格の他に必要なスキルとは

証券業界の業務内容がIFAの業務と親和性が高い点もポイント

証券業界の業務内容がIFAの業務内容に似ている点も転職者が多いとされる理由である。IFA事業者の収益構造では証券の仲介手数料が36%と、最も多くの収益を占めていることが分かった。

証券の販売手数料が収益源になっているので、証券会社で行っている業務と同じ流れになる。転職しても求められる知識や業務内容に違和感を感じるケースは少ないといえるだろう。

証券会社で培った投資家の資産を増やすための方法や知見は、IFAとしても活かしやすい。これまで行ってきた業務内容がIFAで活かしやすい点が、転職者に証券会社の営業マンが多い理由である。

日米で増えている証券会社からIFAへの転職

証券会社からIFAへ転職している動きは、日米ともに目立っている。証券会社からIFAへ転職している傾向は、アメリカでも顕著に表れている。日米で証券会社からIFAへどれだけ流れているのか、状況を解説していこう。

アメリカの転職事情

アメリカの個人向けアドバイザーは過去6年間で、32万人から31万人に推移している。この間、大手証券会社のワイヤハウスも5.1万人から4.7万人に減少した。減少傾向だった金融業界の中でIFA事業はRIA(Registered Investment Adviser)で2.9万人から3.6万人に増加している。

以上より、アメリカではIFAへの転職をしている傾向が顕著である。

日本の転職事情

日本もアメリカ同様、証券会社からIFAに転職している傾向が生まれている。直近3年間で証券会社の従業員数と金融商品仲介業者の登録外務員数を比較した。

証券会社の従業員数金融商品仲介業者の登録外務員数
2019年12月91,260 3,833 
2020年12月89,9584,264
2021年12月89,0285,141
出典:日本証券業協会 協会員の従業員数等 金融商品仲介業者の登録外務員数

傾向としては証券会社の従業員数が減少に転じている中で、金融商品仲介業者の登録外務員数は増加している。以上より、アメリカと同じく日本でも証券会社からIFAへ転職している流れができているといえるだろう。

アメリカと日本に限らず、世界でIFAが注目されている。詳細は以下の記事に記載しているので、こちらも併せて参考にしてほしい。

>世界で増え行くIFA法人

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証券マンがIFAに転職する流れは今後も加速する

IFAに転職する証券マンが多い理由を「転職理由」「証券会社の業務内容」「実際の数値データ」から解説した。IFAは独立して顧客本位の業務が行えるため、自律した活動ができる。また証券会社で培った業務スキルはIFAでも発揮しやすい。

上記が理由でIFAへの転職が近年増えていると考えられる。今後も証券業界からIFAへの転職は加速すると考えられるが「顧客が IFAに価値を感じる」点も重要になってくる。

参考文献

一般社団法人 投資信託協会 資産運用に係る投資家及び IFA アンケート調査結果(1)―信頼関係の観点から―「金融機関担当者への意識との比較 」

みずほ総合研究所株式会社 独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究  令和元年 7月 「FAが独立系FAへの移籍を決める理由」

日本資産運用基盤グループ 日本におけるIFAビジネス~アドバイザーとプラットフォーマーにとって儲かるビジネスなのか~ 2020年12月9日

三菱UFJ国際投信株式会社 米国IFAから考える日本版IFAの道 

日本証券業協会 協会員の従業員数等 金融商品仲介業者の登録外務員数

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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