証券会社勤務者は、顧客との信頼関係をより深めるためにも営業力や金融知識を吸収し続ける必要がある。読書はスキルアップや情報収集という観点で、大きな役割を果たす。
とはいえ、情報がありふれていると自分にとって最適な本をキャッチアップできないのではないだろうか。そこで今回は、証券会社勤務者が読むべきおすすめの本を紹介する。
証券会社勤務者は金融知識と営業力を磨く本がおすすめ
証券会社に勤務している人におすすめしたい本は「金融知識」と「営業力」を磨く本である。証券会社は顧客へ適切な情報を提供を行い、投資家が成功に導くためのアドバイスを行う。そのためにも、金融知識は幅広く押さえておかないといけない。投資家からするとアドバイザーの無知は信用失墜に値するからだ。証券会社に勤務している以上は、常に金融知識を収集する必要がある。
一方、いくら金融知識があったとしても適切に顧客へ提供できる力が必要だ。加えて、証券会社は営業力を常に磨き、周囲との競争も激しい。顧客の信頼をいち早く掴み、結果にコミットできる人材になるためには、営業力を磨く必要もある。
以上から証券会社に勤務している人には、金融知識と営業力を磨く本がおすすめである。
金融知識を高めるためにおすすめする本5選
証券会社に勤務している人が金融知識を磨くためにおすすめする本を紹介する。金融市場や相場に関する本として、おすすめしたい本は以下の5冊である。
金融の世界史―バブルと戦争と株式市場―
ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす
ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質 【上・下】
アフター・ビットコイン:仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者
それぞれ解説していこう。
金融の世界史―バブルと戦争と株式市場―
金融史に関する本でおすすめなのが「金融の世界史―バブルと戦争と株式市場―」だ。金融システムを古代からリーマンショックまで金融を切り口とした視点で俯瞰した形で説明されている。
金融は、あらゆる生活に根付いて生まれたシステムであることを分からせてくれる一冊だ。金融の歴史や仕組みを歴史の観点から理解できるので、金融を時系列で知りたい初学者にはおすすめできる本である。
ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
続いては「ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理」だ。投資の名著としてロングセラーになっているので、基本の1冊といってよい。基本の主張である「インデックスファンドへの投資」を推奨していて、その他の投資方法のリスクを反証している。
また、暗号資産の話題を追加しているので近年の市場も解説している。インデックスファンドでの投資方法について学びたい人や近年の市場を学びたい人にはおすすめだ。
株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす
次におすすめする本が「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」だ。成長株投資や割安株投資の誤り、バリュー投資手法の正しさを過去100年以上の膨大な市場データをもとに立証している点は説得力がある。
また成長率がリターンとイコールではない「成長の罠」とよばれる概念を理解できる、投資家からも好評の良本だ。長期的な資産形成を達成するための戦略を具体性を持たせて紹介している。
ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質 【上・下】
ブラックスワンも証券会社に勤務している人にはおすすめしたい本だ。不確実でインパクトのあるできごとに説明がつくかどうかを人間の思考心理を踏まえて説明している。不確実で大きなインパクトのある事象からどのように自分自身を守っていくかも書かれている。
サブプライムローン問題で大きな反響を呼んだ本で、市場の不確実性を冷静に見つめられる人になるためにも、読んでおきたい本だ。
アフター・ビットコイン:仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者
暗号資産における本として読んでおきたい本である。「ビットコイン」や「ブロックチェーン」など暗号資産の仕組みや動向を知りたい場合は基本のバイブルにしたい。ブロックチェーン技術を活用したデジタル通貨の実現が、日本で実現可能性が高いとも指摘している。
暗号資産の仕組みや動向を知りたい場合のおすすめとして押さえておくとよい。
→アフター・ビットコイン:仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者
営業力を高めるためにおすすめする本5選
証券会社に勤務している人が営業力を高めるためにおすすめする本を5冊紹介する。証券会社の厳しい競争を勝ち抜くために読んでおくべき本を選んだ。
営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて
1億稼ぐ営業の教科書
元野村證券のトップセールスが教える伝説の営業術
伝説のカリスマ証券マンが初めて明かす 偏差値42でトップ営業マンに変身できる魔法のテクニック
本音だけで売れる:野村證券で3年連続トップになった営業法
それぞれ解説していこう。
営業 野村証券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて
証券会社に勤務している人をはじめ営業をしている人にとって有益な本書を始めにおすすめした。顧客心理をどう捉えるか仮説検証を繰り返すことで結果に結びつく営業ができるようになるとしている。
自分の営業力が行き詰っていると感じている人や、本気で営業力を変えていきたいと感じる人には、しっかりと読み込んでほしい一冊だ。
→営業 野村証券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて
1億稼ぐ営業の教科
「1億稼ぐ営業の教科書」もおすすめしたい本だ。具体的な営業手法を学びたい人にも好評で、営業の基本でもある商談時の対応やデータに基づいた営業の重要性について触れられている。
商談の履歴や対応履歴を残すこと、顧客に仮説提案を行うなど具体的に書かれているので、読む価値は非常に高い。
元野村證券のトップセールスが教える伝説の営業術
「元野村證券のトップセールスが教える伝説の営業術」は、営業に奇策はいらないと感じさせる一冊だ。とにかく書かれている内容は着実に積み上げる営業手法で評価を高めている。メールや顧客対応の心構えや準備を徹底して行うことの大切さに触れられている。
まずは足元の自分の営業が凡事徹底できているか、確認したい人にはおすすめの本だ。
伝説のカリスマ証券マンが初めて明かす 偏差値42でトップ営業マンに変身できる魔法のテクニック
こちらも営業の実践的な手法が記載されている良本だ。売上に結びつく「テレアポ術」「必殺訪問術」「プレゼン術」「クロージングの極意」が記されているので、営業マンとしてのスキルを高める方法が散りばめられている。
綿密な論理的思考力を巡らせる方法や、人の力をうまく借りる「ボロウイング・パワー」について解説されている。
→伝説のカリスマ証券マンが初めて明かす 偏差値42でトップ営業マンに変身できる魔法のテクニック
本音だけで売れる:野村證券で3年連続トップになった営業法
「本音だけで売れる」もおすすめの本として紹介したい。事前のリサーチを徹底して、自分が顧客に本当に納得できる商品を提案する、いわゆる本音営業だ。
営業マンとしては究極の理想営業なので再現性が高いかわからないが、事前リサーチを徹底する姿勢や顧客視点で行われる営業は見習うべきだろう。
現状に満足せず金融知識と営業力を磨くことが証券マンの鑑である
証券会社に勤務している人におすすめしたい本を金融知識と営業の面から紹介した。冒頭でも述べたが、顧客との信頼関係をより深めるためにも営業力や金融知識を吸収し続ける必要がある。
今回紹介した本は一度は手にとって読んでおくべき良本なので、インプットして実際の仕事やビジネスに活かしてもらいたい。