大学を卒業した新社会人の3人に1人が、3年以内に離職していることをご存じだろうか?
2021年に10月に発表した厚生労働省の調査では新規大卒就職者の31.2%が、新規高卒就職者の36.9%が入社3年以内に離職しているという。
個人にとって大きなイベントである転職も、俯瞰すればありふれた日常の光景だ。
本稿では転職ノウハウを3Stepで紹介する。この記事を読むことで、短期間で採用を勝ち取ることができるだろう。
Step1.通常のタスクを転職に活かす ~四半期自己評価 & 休暇前の引継ぎ~
現職の四半期(半期)の自己評価書と休暇前の引継書作成はしっかり取り組むべきだ。
理由は2つある。1点目はこれらをしっかり整備しておくことで社内評価が高まること。2点目は、転職する場合にも自己評価書と引継書は活用できることだ。
忙しい日々の中、思わず手を抜きがちなタスクであるが、このひと手間が将来に役立つ。自己評価書と休暇前の引継書の作成はしっかり取り組もう。
四半期(半期)毎の自己評価を手元に記録しておく
四半期(または半期)の自己評価書の作成が終わったら手元に控えをとっておこう。
具体的な数値は、将来転職活動する際にとても役立つ。さらにその期にあったエピソードが想起される「単語」も控えておくこともよい。これらが職務経歴書や面接時のネタになる。正確なデータと臨場感溢れるエピソードがあれば、説得力をもって訴求できる。
休暇時の引き継ぎ書を整備・活用する
金融機関に勤めている場合は、年に1回程度、1週間の連続休暇(職場離脱)を取得することが一般的だろう。この際、引継書を作成しておくことをおすすめする。仮に「引継書」の作成が必要でない職場であってもだ。
なぜなら、社内評価が高くなるから。担当するお客さまに迷惑をかけないことに加え、上司や同僚には危機管理がしっかりしていることを印象づけられる。もう一つの理由は退職時の引継にも再利用できるからだ。
時に転職活動では、引き止めにあい退職がスムーズに進まない場合がある。そのような時でも、一定程度の引継書ができていれば短時間で後任にバトンタッチができる。
休暇前は、必ず引継書を整備しておこう。
Step2.ただ書くだけではもったいない! 面接官に好印象を与える書類を作成する
Step1では、転職時にも活用できる社内評価向上に向けた取り組みを紹介した。
Step2は、転職活動の書類作成について記載する。
決まりを守れることを証明する「履歴書」
履歴書については、形式要件を満たすことをまずは目指そう。個性を表現することよりも、定番を押さえることを重視したほうがよい。なぜなら中途採用における履歴書は事務書類に近い位置づけだからだ。
気を付けるべき点の具体例をいくつか挙げると、学歴や職歴の最後には「以上」を忘れずに入れること。証明写真には適切に撮影されたものを使用すること、 文章は使いまわしでなく応募企業向けの記載内容にすること、などだ。
履歴書記載の詳細はこちらの記事「履歴書の書き方|メールで送付する際の注意点も解説」をご覧いただきたい。
自分が何者かを語らせる「職務経歴書」
決まりを守れることを証明する「履歴書」とは異なり、「職務経歴書」は自分を表現する文書を作成したい。あなたに代わり「職務経歴書」に、あなたのことを語らせるように作成するのだ。
採用担当者は暇でない。実際に話しかける場合でもポイントをおさえて端的に話すだろう。職務経歴書においても同様だ。文字中心の書類であるものの、読むのではなく「見てわかる」文書を目指すべきだ。
適宜改行を行いスペースを確保したり、箇条書きや表を入れたりして見やすい文書にしよう。採用担当者がみて、直観的にあなたのことがイメージできる職務経歴書がよい職務経歴書だ。Step1でキープした、四半期(半期)の自己評価書からデータやエピソードを拾い、客観性と具体性の高い書面に仕上げよう。
詳細はこちらの記事「職務経歴書の書き方|採用担当者の目を惹くためのポイント」をご覧いただきたい。
発信してきた情報に自信がある場合は、自分のアカウントに誘導
今は各社挙ってデジタルに強い人材を積極的に求めている。
あなたは今までに、ブログやTwitter、YouTube、インスタグラム、ピンタレストなどで有益で適切な情報を発信し続けてきた実績はないだろうか。もし、それが転職活動にプラスになるのであれば、そのアカウントに誘導して自分の情報発信能力をアピールしよう。
発信内容によっては、大きな武器になることは間違いない。
Step3.アドバイザーを使って内定への確度をあげる
最後はStep3.アドバイザーを使って転職活動を加速させよう。
アドバイザーは書類をブラッシュアップしてくれたり、面接でのアピールポイントをアドバイスしてくれる。また最近の転職市場の動向や、非公開の求人情報を教えてくれることもあり、採用プロセスが進む過程では年収や入社時期の交渉もしてくれる。
アドバイザーを利用した転職活動については、こちらの記事「転職アドバイザーを利用した転職活動のメリットとは」をご覧いただきたい。
これだけさまざまなサービスを展開しているにもかかわらず、求職者は無料で利用できる。だからこそ近時は転職アドバイザーを利用する人は多くいる。
仕事をしながら転職活動を行うのは、なかなか大変だ。一人で頑張るのもよいが、自分に合う会社を見つけ、早期に内定を獲得するにはアドバイザーの力を借りた転職活動をおすすめする。
まとめ
本稿では転職に役立つノウハウを3つのStepにわけて紹介した。紹介した内容はどれも簡単に実行できるものばかりだ。
この記事を読み、志望企業への転職がスムーズに進むことを祈っている。