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20代におすすめの転職エージェントは?選び方と2〜3社併用のコツ

検索画面に並ぶ「20代向け転職エージェントおすすめ20選」を見て、かえって迷っていないだろうか。

ランキングサイトの1位が、あなたにとっても最適とは限らない。職種、経験年数、希望勤務地、年収、転職理由によって、合うエージェントは変わるからだ。

結論から言えば、20代の転職エージェント選びは「2〜3社の併用」が基本になる。

総合型で求人の幅を広げ、特化型で自分の職種・属性に合う求人を深掘りする。余裕があればスカウト型を加え、市場価値や高年収案件の反応も確認する。この組み合わせが、20代では使いやすい。

1社だけに任せると、担当者の相性や求人の偏りに気づきにくい。担当者から「この求人がおすすめです」と言われたとき、比較材料がなければ、本当に自分に合う求人か判断しづらくなる。

この記事では、20代が転職エージェントを選ぶときの登録先の決め方、面談での見極め方、合わない担当者への断り方・変更依頼まで、実際に使う流れに沿って整理する。

20代は「総合型」で網を広げ、「特化型」で狙いを絞る。まずは2社から始め、必要に応じて3社目を追加するのが現実的だ。

結論
  1. 20代の転職エージェントは2〜3社併用が基本
  2. 最初は「総合型1社+特化型1社」で、求人の広さと専門性を両方押さえる
  3. 初回面談で求人の質・担当者の対応・サポート範囲を比較し、合わなければ入れ替える
目次

20代の転職エージェントは2〜3社併用が基本

転職エージェントを1社だけに絞ると、その会社が持っている求人と担当者の提案に判断が偏りやすい。

特に20代は、まだ職種や業界の選択肢が固まりきっていない人も多い。自分では候補に入れていなかった業界や職種が、実は経験を活かせる転職先になることもある。

そのため、最初から1社に決め打ちするより、2〜3社を使って求人や担当者を比較した方が、納得感のある判断をしやすい。

ただし、登録数を増やしすぎると連絡対応や応募管理が大変になる。20代の転職活動では、まず2社で始め、余裕があれば3社目を追加するくらいが扱いやすい。

非公開求人よりも「自分に合う求人」に出会えるかが重要

転職エージェントには、転職サイト上に公開されていない求人がある。企業が採用ポジションを広く公開したくない場合や、特定のエージェントにだけ依頼している場合があるためだ。

ただし、「非公開求人が多い=自分に合う求人が多い」とは限らない。

大切なのは、非公開かどうかではなく、あなたの職種、勤務地、年収、働き方、経験に合う求人をどれだけ出してもらえるかである。

また、企業やヘッドハンターから直接連絡が届くスカウト型サービスを併用すると、自分では検索しなかった業界や職種から声がかかることもある。

20代はキャリアの選択肢を広げやすい時期だからこそ、求人検索だけでなく、エージェントの紹介やスカウトも含めて情報を集める価値がある。

2〜3社に絞る目安|連絡負荷と比較の限界

転職エージェントは、多く登録すればよいわけではない。

登録数が増えるほど、面談日程、求人紹介、応募確認、面接調整、担当者からの連絡が増える。管理しきれなくなると、重複応募や返信漏れが起きやすくなる。

在職中に転職活動をする場合は、連絡の多さが現職に気づかれるリスクにもつながる。登録時に連絡手段と頻度を決めておくことが重要だ。

登録数の目安は以下の通りだ。

  • 2社:最低限の比較ができる。まずはここから始めやすい
  • 3社:総合型・特化型・スカウト型を分けて使える
  • 4社以上:求人や連絡の管理が難しくなりやすい。時間に余裕がある人向け

おすすめは、2社で始めて、足りないと感じたら3社目を追加する方法だ。

合わないと感じたエージェントは早めに利用を停止し、常に2〜3社を比較できる状態にしておくと、負担を抑えながら進めやすい。

最初に登録する内訳は「総合型1社+特化型1社」

どこに登録するか迷ったら、最初は以下の組み合わせで考えるとよい。

タイプ役割主な候補例
総合型求人の母数を広げる。業界・職種を横断して比較しやすいリクルートエージェント
doda
マイナビ転職AGENT など
特化型職種・属性に合う求人や選考対策を深める第二新卒向け
IT向け
営業向け
未経験向け など
スカウト型企業やヘッドハンターからの反応を確認するビズリーチ
AMBI
doda X など

このうち、最初に押さえたいのは総合型と特化型だ。総合型で広く比較し、特化型で自分に合う職種や属性に絞ることで、求人の「広さ」と「深さ」を両方確保できる。

手順は以下の4ステップで進めるとよい。

  1. 総合型から1社を選んで登録する
  2. 自分の属性や希望職種に合う特化型を1社追加する
  3. 両方の初回面談を受け、求人の質と担当者の対応を比較する
  4. 合わなければ担当変更やサービスの入れ替えを検討する

国の統計からも複数利用は珍しくないとわかる

厚生労働省の令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果では、民営職業紹介事業所における新規求職申込件数は約5,545万件とされている。

同資料では、求人者・求職者が複数の職業紹介事業者を利用する場合があるため、新規求職申込件数や求人数には重複計上があると注記されている。

つまり、求職者が複数のエージェントを使うことは珍しい動きではない。

一方で、有料職業紹介事業で事業報告を提出した30,561事業所のうち、就職実績があったのは13,946事業所にとどまる。割合にすると約45.6%だ。

知名度の低いエージェントや、初めて聞く会社を使う場合は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で許可・届出の有無を確認しておくと安心だ。

比較するときに見るべき3つの条件

トップページに書かれた「求人数が多い」という広告だけで判断しないことが大切だ。

全体の求人数が多くても、自分の希望職種・勤務地・年収に合う求人が少なければ意味がない。

登録前後に見るべきなのは、総求人数ではなく「自分の条件で何件出てくるか」と「担当者がなぜその求人をすすめるのか」だ。

比較するときに見るべき条件は、次の3つに集約される。

  1. 求人の中身:総数ではなく、自分の条件に合う件数
  2. 担当者の対応力:面談でのヒアリング、説明の根拠、返信の速さ
  3. 20代での支援実績:第二新卒、未経験、若手中途への支援経験があるか

求人数は「職種×勤務地×年収」で見る

「公開求人10万件」といった数字は、全職種・全地域・全年収帯の合計であることが多い。

たとえば東京のIT求人が多いエージェントでも、地方で営業職を探している人にとっては、使いやすいとは限らない。

登録前に、求人検索画面で自分の条件に絞り込んでみよう。

職種、勤務地、年収、未経験可、リモート可、残業時間などで検索し、現実的に応募したい求人があるかを確認する。

検索条件が細かく設定できない、絞り込んでも関係の薄い求人ばかり出てくる場合は、登録後の求人紹介でもミスマッチが起きやすい。

担当の質は面談で判定|ヒアリングと根拠がカギ

ネット上の口コミは参考になるが、担当者との相性までは分からない。

同じエージェントでも、担当者によって得意職種、対応スピード、提案の深さは変わる。そのため、最終的には初回面談で直接確かめる必要がある。

外部評価を参考にするなら、総合ランキングだけでなく項目別の評価を見るとよい。

オリコン顧客満足度の2026年転職エージェントランキングでは、評価項目別に「利用のしやすさ」「担当者の対応」「紹介求人の豊富さ」「紹介求人の質」「交渉力」などが公開されている。

たとえば2026年版では、「利用のしやすさ」の1位は73.8点、「担当者の対応」の1位は72.9点だった。上位でも満点ではないため、どのサービスにも合う・合わないがあると考えた方がよい。

総合点だけで決めるより、自分が重視する項目で比較し、面談での印象と合わせて判断するのが現実的だ。

20代の実績は年代別満足度で確認する

30〜40代の管理職転職に強いエージェントが、20代の転職にも強いとは限らない。

外部調査を参考にするなら、「20代」「第二新卒」など、自分に近い属性で評価を見ることが大切だ。

オリコン顧客満足度の2026年「20代が選ぶ転職エージェント」では、調査企業18社・実際の利用者3,432人の調査結果として、年代別ランキングが公開されている。

ただし、ランキングの差が0.1〜0.5点程度なら、過度に気にしすぎる必要はない。年代別の評価は、あくまで候補を絞るための補助材料として使うのがよい。

ランキングを見るときは、「1位かどうか」よりも、20代の利用実績があるか、極端に低い評価項目がないか、自分が重視する項目に強いかを確認しよう。

満足度ランキングは「総合」ではなく「項目別」で読む

2026年のオリコン顧客満足度「転職エージェント」総合ランキングでは、1位が70.8点、2位が70.7点で、その差は0.1点だった。

この僅差だけで「1位だから必ず自分に合う」と決めるのは早い。

あなたが重視するのは、求人の量なのか、担当者の対応なのか、紹介求人の質なのか、交渉力なのか。見るべき項目は目的によって変わる。

満足度ランキングは、総合順位よりも「利用のしやすさ」「担当者の対応」「紹介求人の質」「交渉力」などの項目別に読むことが重要だ。

なお、通常の転職エージェント調査と、ハイクラス・ミドルクラス転職の調査では対象者が異なる。年収600万円以上を目指す人は、ハイクラス向けの調査やサービスも分けて確認しよう。

総合型エージェントは転職活動の「インフラ」

特化型を使う場合でも、総合型を1社持っておくと比較がしやすい。

総合型は求人の母数が多く、業界や職種を横断して見られるため、特化型から提案された条件が妥当かを判断する材料になる。

たとえば、営業職からマーケティング、事務職から人事、IT未経験から社内SE補助など、想定外の横移動を探すときにも総合型は使いやすい。

まず登録したい総合型|リクルート・doda・マイナビ

総合型の代表的な候補には、リクルートエージェント、doda、マイナビ転職AGENTなどがある。

リクルートエージェントは非公開求人を含む多数の求人紹介を打ち出しており、dodaはエージェントサービスで転職相談、求人紹介、面接対策、応募書類作成の支援を案内している。マイナビ転職AGENTも20代向けの転職支援を訴求している。

大手だから必ず相性のよい担当者がつくとは限らない。登録後は、求人の質と担当者の説明を見て、継続利用するか判断しよう。

登録したからといって、そのエージェントだけに絞る必要はない。

面談で提案の質を確かめ、合わなければ担当変更や他社への切り替えを前提にしておくとよい。

【属性別】20代向け特化型エージェントの選び方

特化型エージェントは、総合型より求人数が少ない一方で、職種や属性に合った提案を受けやすい。

20代の場合は、「職種」「社会人経験」「年収帯」「未経験かどうか」で選ぶと迷いにくい。

職種で選ぶ|IT・営業・女性の転職など

特化型は、いわば専門店のような存在だ。

求人数の総量は総合型に劣ることがあるが、職種理解のある担当者から、より具体的なアドバイスを受けられる可能性がある。

たとえば、IT・Web系ならレバテックキャリアやワークポート、営業職ならhape Agent、女性の転職ならtype女性の転職エージェントなどが候補になる。

選ぶ基準はシンプルで、自分の希望職種や属性を明確に打ち出しているエージェントがあるかを見ることだ。

職種特化型が見つかるなら1社追加する。見つからない場合は、総合型をもう1社増やすか、第二新卒向け・未経験向け・ハイクラス向けを検討するとよい。

第二新卒・社会人経験が浅い20代の選び方

「石の上にも三年」という言葉を気にして、転職に踏み出せない20代もいるだろう。

しかし、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」によると、令和4年3月卒の新規大卒就職者の3年以内離職率は33.8%、新規高卒就職者は37.9%だった。

3年以内の離職は珍しいことではない。大切なのは、早期離職を必要以上に引け目に感じることではなく、次の職場をどう選ぶかだ。

第二新卒は「社会人3年未満」かで進め方が変わる

「第二新卒」に法律上の明確な定義はないが、一般的には新卒入社後おおむね3年以内の人を指すことが多い。

この3年を超えているかどうかで、エージェント側の扱いが変わる場合がある。

  • 3年未満:第二新卒特化型を利用しやすい。職歴が浅くても書類・面接サポートを受けやすい
  • 3年以上:若手中途として総合型でも応募先を広げやすい。経験年数を実績として見せることが重要

2年11ヶ月と3年1ヶ月で市場価値が急に変わるわけではない。あくまでエージェントや企業が求人を分類する際の目安として捉えよう。

未経験でも相談しやすい特化型|ハタラクティブ・UZUZ・就職カレッジなど

経験が浅い、あるいは未経験の職種に挑戦したい場合は、未経験・既卒・フリーター向けの就職支援サービスも候補になる。

代表的なサービスには、ハタラクティブ、UZUZ、ジェイックの就職カレッジなどがある。求人紹介だけでなく、書類作成や面接対策を含めて支援しているサービスも多い。

ただし、未経験歓迎の求人は、仕事内容や労働環境に幅がある。受かりやすさだけで選ぶと、入社後にミスマッチが起きる可能性がある。

紹介された求人については、仕事内容、研修制度、配属後のフォロー、残業時間、離職傾向、評価制度まで担当者に確認しよう。

厚生労働省の資料では、高卒就職者の3年以内離職率は産業によって差があり、宿泊業・飲食サービス業は64.7%、生活関連サービス業・娯楽業は61.5%と高い。求人を選ぶ際は、業界ごとの定着しやすさも確認しておきたい。

フリーター・既卒の20代は就職支援も検討

正社員経験がない場合、一般的な転職エージェントでは求人紹介が難しいこともある。

断られたとしても、あなたに価値がないという意味ではない。サービスの対象が合っていなかっただけだ。

代わりに検討できるルートは以下の通りだ。

  1. 就職支援特化型
    • ハタラクティブ、UZUZ、就職カレッジなど。正社員経験が少ない人向けの支援を受けやすい
  2. わかものハローワークなどの公的窓口
    • おおむね35歳未満の正社員就職を目指す若者を対象に、無料で相談できる
  3. 職業訓練・資格取得
    • ITスキル、簿記、MOSなど、希望職種に合う基礎スキルを補うと応募先が広がることがある

就職支援でまず正社員経験を作り、数年後に転職エージェントを使ってキャリアアップを目指す方法も現実的だ。

迷ったら第二新卒特化|マイナビジョブ20’s・Re就活エージェントなど

どこに相談するか決められない場合は、20代・第二新卒向けのサービスから始めるとよい。

マイナビジョブ20’sは、20代若手社会人向けの無料転職支援サービスとして、カウンセリング、書類添削、面接対策、求人紹介などを案内している。

Re就活エージェントも、第二新卒・20代後半層に特化したエージェントサービスとして、求人紹介や書類添削、選考対策、年収交渉のサポートを掲げている。

こうした第二新卒特化型に、総合型を1社加えると、求人の幅とサポートの手厚さを両立しやすい。

「辞めるのは自分だけ?」という不安はデータで整理する

厚生労働省の資料では、令和4年3月卒の新規大卒就職者の3年以内離職率は33.8%だった。年次別に見ると、1年目12.1%、2年目11.9%、3年目9.9%である。

高卒では3年以内離職率37.9%で、1年目17.9%、2年目11.5%、3年目8.5%だった。

さらに、事業所規模別では高卒就職者の場合、従業員5人未満の3年以内離職率は63.2%、1,000人以上では26.3%と差がある。

早期離職には、個人の問題だけでなく、職場環境や業界特性も影響する。次の転職では、仕事内容だけでなく、企業規模、教育体制、労働時間、評価制度まで確認したい。

ハイクラス志向の20代向けエージェントの選び方

ハイクラス転職を考える場合は、通常の総合型や第二新卒向けとは別に、スカウト型やハイクラス特化型も候補になる。

ただし、「ハイクラス」の基準はサービスによって異なる。年収500万円以上の案件を多く扱うサービスもあれば、年収600万円以上を目安にした調査や求人カテゴリもある。

オリコン顧客満足度の「ハイクラス・ミドルクラス転職」調査では、過去7年以内に人材紹介会社を利用して転職し、決定時年収600万円以上だった20〜69歳の男女が対象とされている。

そのため、ここでは年収600万円を一つの目安として扱う。ただし、現年収が届いていなくても、専門スキルや実績があればスカウト型で反応を確認する価値はある。

スカウト型で伸びる20代|ビズリーチ・AMBIなど

ハイクラス領域では、自分で求人を探すだけでなく、企業やヘッドハンターからのスカウトを受ける方法もある。

ビズリーチは、企業やヘッドハンターが保有する求人に応募したり、スカウトに返信して直接コンタクトを取ったりできる転職プラットフォームである。

AMBIは、若手ハイキャリア向けのスカウト転職サービスとして、年収500万円以上の案件が多数あることを打ち出している。

スカウト型は、登録しただけで良いスカウトが届くとは限らない。職務経歴、実績、スキル、希望条件を具体的に書くことが重要だ。

20代でスカウトの質を上げたいなら、「何を担当したか」だけでなく、「どんな成果を出したか」「その成果を次の職場で再現できる理由」まで書く必要がある。

ハイクラス転職エージェント|JAC・doda Xを使う条件

JAC Recruitmentやdoda Xのようなハイクラス向けサービスは、管理職、専門職、リーダー候補、グローバル人材などの求人に強みを持つ。

doda Xは、ヘッドハンターや企業の採用担当者からスカウトを受けられるだけでなく、自らハイクラス求人に応募依頼することも可能と案内している。

20代でこの領域を使うなら、以下のどちらかを整理しておきたい。

  • 現年収や実績が、希望する求人の年収帯に近い
  • エンジニアリング、コンサル、データ分析、ファイナンス、営業実績など、市場価値を示せるスキルがある

条件がまだ整っていない場合は、まず総合型や第二新卒特化型で経験を積み、年収帯が上がってからハイクラス向けに移行する流れも有効だ。

年収帯の目安を決めてから登録する

「年収を上げたい」とだけ伝えても、担当者は求人を絞りにくい。

登録前に、以下の3つの数字を整理しておこう。

  1. 現在の年収:源泉徴収票の「支払金額」欄で確認する
  2. 希望年収:実績や市場相場を踏まえて設定する
  3. 許容できる最低年収:転職するかどうかの下限を決める

厚生労働省の令和7年上半期雇用動向調査では、25〜29歳の転職入職者の賃金変動は、増加45.9%、変わらない25.1%、減少27.2%だった。

「増加」または「変わらない」を合わせると71.0%だが、減少する人も一定数いる。

20〜24歳では増加割合が55.5%と高いが、これは前職の賃金水準や職種によっても変わる。期待しすぎず、根拠のある希望年収を言語化してから面談に臨もう。

この統計は「賃金」の変動であり、賞与や手当を含む「年収」とは定義が異なる。年収交渉の参考値として扱うことが大切だ。

若手ハイキャリアで評価される材料|実績と伸びしろ

企業が20代のハイクラス候補に見るのは、今の実績だけではない。

今後どれだけ成長できるか、成果を別の環境でも再現できるかも重視される。

面談前に整理しておきたい材料は以下の4つだ。

  • 担当プロジェクトや業務の規模
  • 数字で示せる成果(売上増、改善率、コスト削減など)
  • その成果を出せた理由や再現性
  • 次の職場で貢献したい領域の仮説

たとえば、法人営業で「年間売上3,000万円」と書くだけでは差がつきにくい。

「新規開拓のトークスクリプトを改善し、商談化率を上げた」「自分だけでなくチームの成果にもつながった」まで説明できれば、実績と再現性を同時に伝えやすい。

こうした材料を言語化してくれる担当者かどうかも、エージェントを比較するうえで重要だ。

転職エージェント面談で相性と提案力を見抜く

初回面談は、求人を紹介してもらうだけの場ではない。担当者が自分に合うかを見極める場でもある。

エージェントに登録すると、キャリア面談の案内が届く。ここで受け身にならず、こちらからも質問することが大切だ。

面談前に準備するものは多くない。最低限、以下の3つがあれば十分だ。

面談前に準備する3点|職務要約・希望条件・質問

① 職務要約(3〜5行のメモでOK)

完璧な職務経歴書は不要だ。

「営業職3年目、法人向け新規開拓、年間売上○万円」「事務職2年、受発注管理と請求書処理を担当」など、口頭で説明できる程度に整理しておこう。

② 希望条件の優先順位

職種、勤務地、年収、働き方、残業時間、リモート可否などのうち、譲れない条件と調整できる条件を分けておく。

すべてを譲れない条件にすると、紹介される求人が大きく減る。優先順位をつけることが重要だ。

③ 担当者に聞く質問

担当者の提案力を見るために、質問を3つ以上用意しておく。

職務経歴書が未完成でも、面談は受けられる。冒頭で「経歴書は作成中なので、まず口頭で説明します」と伝えれば問題ない。

面談で聞くべき質問テンプレ|求人の選定基準を見る

担当者の実力は、質問への答えに根拠があるかどうかで見えてくる。

以下の質問から3〜5個を選んで聞いてみよう。

  • 「私に紹介する求人は、どんな基準で選んでいますか?」
  • 「この求人をすすめる理由を、私の経歴と結びつけて説明してもらえますか?」
  • 「この会社の離職傾向や定着率について、分かる範囲で教えてください」
  • 「年収交渉は、どのタイミングでどのように進めますか?」
  • 「私と似た経歴の人を支援した経験はありますか?」
  • 「他社と比べて、御社が強い領域はどこですか?」

よい担当者は、質問に対して具体例を交えて答えてくれる。

「同じような営業経験の方は、職務経歴書で新規開拓の再現性を強調すると通過しやすかったです」のように、支援実績に基づく回答があれば信頼しやすい。

反対に、「とりあえず応募してみましょう」「まずは数を打ちましょう」だけで根拠がない場合は、提案力に不安が残る。

提案が弱い担当の特徴|押し付け・丸投げ

注意したい担当者の傾向は、大きく2つある。

1つ目は、押し付け型。こちらの希望を十分に聞かず、特定の求人を急かしてくるタイプだ。

2つ目は、丸投げ型。求人リストを大量に送るだけで、比較や優先順位づけをしてくれないタイプである。

どちらにも共通するのは、「なぜその求人なのか」の説明が弱いことだ。

希望と合わない提案が続く場合は、担当変更や別エージェントへの切り替えを検討しよう。感情的に伝える必要はなく、「提案の方向性が希望と合っていない」と具体的に伝えればよい。

転職エージェントが無料の理由とミスマッチのサイン

転職エージェントを無料で利用できるのは、多くの場合、求人企業がエージェントに紹介手数料を支払う仕組みだからだ。

求職者が企業に入社したタイミングで、企業側からエージェントへ手数料が支払われる。求職者は無料で相談、求人紹介、書類添削、面接対策、条件交渉などの支援を受けられる。

厚生労働省の令和6年度職業紹介事業報告書では、有料職業紹介事業の手数料収入は約9,835億円、常用就職1件あたりの手数料は約103万円とされている。

これは業界全体の平均であり、個別の求人、年収帯、職種、契約形態によって手数料は異なる。

求職者にとっては無料でプロの支援を受けられるメリットがある。一方で、エージェントも企業から報酬を得るビジネスであることは理解しておきたい。

その前提を知っておくと、希望と合わない求人をすすめられたときに、冷静に判断しやすくなる。

ミスマッチのサイン|求人が偏る・圧が強い

担当者が希望と合わない求人ばかりすすめてくるなら、ミスマッチのサインかもしれない。

以下のような兆候が2つ以上あれば注意しよう。

  • 希望職種と違う求人が続く
  • 根拠なく「急ぎましょう」と焦らせてくる
  • 伝えた年収・勤務地・働き方の条件が反映されていない
  • 質問しても「とりあえず面接を受けましょう」で済まされる
  • 他社との比較を嫌がる

こうしたサインに気づいたら、担当変更か他社への切り替えを考えよう。

一方で、耳の痛い指摘をしてくれる担当者は、必ずしも悪い担当者ではない。書類の弱点や希望条件の現実性を率直に伝えてくれる担当者は、むしろ信頼できる場合もある。

紹介手数料の平均と開示ルール

2025年4月1日から、職業紹介事業者には、紹介手数料率の実績公開や違約金規約の明示などが求められている。

紹介手数料率の公開対象は、常用就職の実績が多い上位5職種である。ただし、常用就職の実績が10件以下の場合は掲載不要とされている。

そのため、すべての職種や求人の手数料率が公開されるわけではない。

聞き慣れないエージェントから連絡が来た場合は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、職業紹介事業の許可・届出の有無を確認できる。

連絡頻度を決める|週1回か即レスか

面談の最後に必ず決めておきたいのが、連絡頻度と連絡手段だ。

これを決めないと、勤務時間中に電話が続いたり、メールが多すぎて重要な連絡を見落としたりする。

伝え方は、以下のように具体的でよい。

「平日の日中は電話に出にくいため、基本はメールでお願いします。求人紹介は週1回まとめて送っていただき、急ぎの選考連絡だけ電話でお願いします。」

2社併用なら週2回、3社併用なら週3回程度の連絡が来る可能性がある。自分のキャパシティを超えないよう、最初にルールを決めておこう。

「人材サービス総合サイト」でエージェントの認可状況を確認する

厚生労働省の「人材サービス総合サイト」では、労働者派遣事業や職業紹介事業の許可・届出事業所を検索できる。

聞いたことのない会社から突然スカウトや面談案内が届いた場合は、面談前に事業者名や許可番号を確認しておくとよい。

令和6年度の報告では、有料職業紹介事業所のうち就職実績があった事業所は約45.6%だった。知名度が低いエージェントを使う場合は、許可の有無だけでなく、得意領域や支援実績も確認しておこう。

転職エージェントで後悔しない断り方と担当変更術

合わないエージェントや求人は断ってよい。

転職エージェントは、求職者が納得できる転職活動を進めるためのサービスだ。無理に応募する必要はないし、担当者が合わなければ変更を依頼してもよい。

断るときは、電話よりもメールの方が落ち着いて伝えやすい。記録も残るため、やり取りの行き違いを防ぎやすい。

断り方の例文|求人・面談・紹介全体

断るときの基本は、「理由+感謝+次の条件提示」だ。

▼ 個別の求人を断るとき

「ご紹介いただいた○○株式会社の件ですが、勤務地の条件が合わないため、お見送りとさせてください。引き続き、東京23区内で○○職の求人があればご紹介いただけますと幸いです。」

▼ 面談後にサービス継続を断るとき

「先日は面談のお時間をいただきありがとうございました。検討した結果、今回は他のエージェントを中心に進めることにしました。また状況が変わった際にはご相談させてください。」

▼ 紹介全体を止めたいとき

「転職活動の方針を見直し、一旦エージェント利用を休止することにしました。これまでのサポートに感謝しております。」

丁寧に断れば、過度に気を遣う必要はない。重要なのは、無断で返信を止めたり、選考中の企業を放置したりしないことだ。

担当変更をお願いするタイミングと伝え方

担当者が合わないと感じたら、退会する前に担当変更を依頼してみよう。

伝えるときは、「性格が合わない」ではなく、「希望する支援内容と合っていない」という形にすると角が立ちにくい。

▼ メールの例

「いつもありがとうございます。丁寧にご対応いただいておりますが、希望するIT業界の求人がなかなか見つからない状況です。可能であれば、IT業界に詳しい別の担当者にご対応いただくことはできますでしょうか。引き続き御社のサービスは利用したいと考えています。」

担当者個人を責める必要はない。「こういう支援がほしい」という要望として伝えるのがポイントだ。

退会前にやること|応募中の整理と控え

退会する前に、以下の3点を確認しておこう。

  1. 選考中の案件がないか
    • 選考中の企業がある場合は、先に辞退連絡を依頼する
  2. 求人情報の控えを取ったか
    • 退会後はマイページが使えなくなることがあるため、気になる企業名はメモしておく
  3. 個人情報の削除希望を伝えるか
    • 希望する場合は、退会連絡時にあわせて確認する

退会の連絡は簡潔でよい。

「諸事情により退会を希望します。これまでサポートいただきありがとうございました。」

この程度で十分だ。

まとめ

20代の転職エージェント選びでは、最初から1社に絞りすぎないことが大切だ。

まずは総合型1社で求人の幅を広げ、特化型1社で自分の職種や属性に合った支援を受ける。余裕があればスカウト型も加え、市場価値や高年収案件の反応を見る。

登録後は、初回面談で担当者の提案力を見極めよう。求人をすすめる理由が具体的か、希望条件を反映しているか、書類や面接対策まで対応してくれるかが判断材料になる。

合わない求人は断ってよいし、担当者が合わなければ変更を依頼してよい。

転職エージェントは、登録すること自体がゴールではない。比較しながら、自分に合う担当者と求人を見つけることが目的だ。

完璧な準備を待つ必要はない。まずは総合型1社を開き、自分の職種・勤務地・年収で検索してみよう。

面談前に質問リストを見返すだけでも、担当者の良し悪しを判断する精度は上がる。

よくある質問

転職エージェントは20代だと利用を断られることがある?

ある。ハイクラス向けや専門職特化型では、経歴や年収が基準に届かないと紹介を見送られることがある。

ただし、断られた場合でも、第二新卒特化型、未経験向け就職支援、わかものハローワークなど別のルートを使えばよい。入口はひとつではない。

転職エージェントと転職サイトは20代だとどう使い分ける?

エージェントは、担当者が求人提案、書類添削、面接対策、条件交渉を支援してくれるサービス。転職サイトは、自分で求人を検索して応募する仕組みだ。

進め方に不安があるならエージェント中心、自分のペースで探したいなら転職サイト中心が向いている。迷う場合は両方使ってもよい。

転職エージェントに登録しただけで転職しなくても問題ない?

問題ない。情報収集や市場価値の確認を目的に面談を受ける人もいる。

転職する義務は発生しないため、今は転職しないと判断した場合は、そのまま担当者に伝えればよい。

転職エージェントの利用が会社にバレることはある?

エージェントから現職へ情報が伝わることは通常想定しにくい。

ただし、スカウト型サービスで勤務先企業への公開設定をそのままにしていると、自社の採用担当者に見つかる可能性はある。

登録時にブロック企業の設定ができる場合は、必ず現職や関連会社を除外しておこう。

転職エージェントに応募を急かされたらどう対応する?

まず理由を確認しよう。応募締切が近い、企業側の選考日程が決まっているなど合理的な理由がある場合は検討してよい。

一方で、根拠なく「とにかく早く」と言われる場合は、「検討する時間がほしい」と伝える。それでも急かされるなら、担当変更や他社への切り替えを検討しよう。

出典

厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」(公開日:2026年3月31日)
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(公開日:2025年10月24日)
厚生労働省「令和7年上半期雇用動向調査結果の概況」(公開日:2025年12月23日)
厚生労働省「職業紹介事業者の皆さまへ 紹介手数料率の実績の公開と違約金規約の明示が必要になります」
厚生労働省「人材サービス総合サイト」
厚生労働省「わかものハローワーク」
オリコン顧客満足度「2026年 オリコン顧客満足度調査 転職エージェント/ハイクラス・ミドルクラス転職」(公開日:2026年1月5日)
オリコン顧客満足度「転職エージェントランキング」
オリコン顧客満足度「20代が選ぶ転職エージェントランキング」
オリコン顧客満足度「ハイクラス・ミドルクラス転職ランキング」
リクルートエージェント「転職エージェント」
doda「転職ならdoda」
マイナビ転職AGENT「転職エージェント」
レバテックキャリア「公式サイト」
ワークポート「転職エージェント」
hape Agent「営業職の転職エージェント」
type女性の転職エージェント「公式サイト」
ハタラクティブ「公式サイト」
UZUZ「公式サイト」
ジェイック「就職カレッジ」
マイナビジョブ20’s「公式サイト」
Re就活エージェント「公式サイト」
ビズリーチ「転職ならビズリーチ」
AMBI「若手ハイキャリアのスカウト転職」
JAC Recruitment「ハイクラスの転職エージェント」
doda X「ハイクラス転職サービス」

この記事を書いた人

証券会社出身者のための専門エージェント「証券転職」を運営。 創業以来、100名以上の証券マンの転職を支援。SaaS、コンサル、M&A仲介などの「異業種」から、IFAやアセマネなどの「金融専門職」まで、証券経験を活かせるキャリアを幅広く提案。IFAコミュニティ「Club IFA」の運営も手掛け、金融・非金融双方のリアルな市場動向に精通している。

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