IFAとは?

01.IFAとは?

IFAは投資や資産運用に関するアドバイザーです。金融商品について幅広い知識を持っており、顧客目線で一緒に考えてもらえるパートナーとなります。

IFA=Independent Financial Adviso

IFAとは、Independent Financial Advisor(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の略称です。独立系とはどういうことかと言うと、特定の金融機関に所属しないという意味です。
通常、ファイナンシャルアドバイザー、すなわち資産運用に関するアドバイスを行うのは、銀行や証券会社の担当者であることが多くなっています。IFAの場合は、銀行や証券会社とは異なるIFA法人に所属しているか、または個人事業主として独立して活動しています。IFAは中立的な立場で資産運用のアドバイスを行うエキスパートです。

IFAとFAの違い

金融系では、FAという役職・肩書を目にすることもよくあります。FAはファイナンシャルアドバイザーの略です。
FAは金融や財務に関するアドバイザーのことで、必ずしもIFAのように独立しているわけではなく、特定の金融機関に所属していることもあります。
一般には、M&Aを検討している企業に対して財務的な助言を行う立場の人を、FAと呼ぶことが多くなっています。

02.IFAの仕事

IFAは金融商品仲介業者とも呼ばれ、金融商品の提案や売買の仲介を行います。金融機関の営業との違いも知っておきましょう。

特定の金融機関に所属しない

IFAは資産運用を考えている人に対し、金融商品の選定や運用に関する提案や助言を行います。
長期的な資産運用を支援するケースが多く、顧客の資産状況や希望にもとづいた目標を立て、その目標の実現のため顧客に寄り添った継続的なサポートを行います。
特定の金融機関に所属しないIFAには、転勤や異動もありません。
長期間にわたって、顧客のライフプランやニーズに合った中立的なアドバイスが可能です。

金融商品の紹介、仲介

IFAは顧客に具体的な金融商品を紹介したり、金融商品の売買を仲介したりします。
IFAが行う仕事は金融機関の営業担当者と同様ですが、特定の金融機関の利益のために働くわけではない点が特徴です。
IFAは、株式や投資信託の運用方法、ライフプランにもとづいた保険の提案などのほか、税理士・弁護士など外部の専門家と連携し、節税や相続対策のアドバイスも行うことがあります。

IFAの平均年収

IFAの働き方には、IFA法人に雇用されて正社員として働く方法、IFA法人と業務委託契約を結ぶ方法、個人でIFA法人を設立し独立して働く方法があります。
働き方によって収入にも幅がありますが、IFAの平均年収は1000万円を超えると言われています。
特にIFAの場合、報酬やボーナスが歩合制になるケースが多く、成果を上げるほど年収が上がるのが一般的です。

日本と世界のIFA人口比

日本ではまだ知名度がそれほど高くないIFAですが、世界的にはよく知られている存在です。
IFAは、欧米では医師や弁護士と同様、社会的地位の高い職業の1つとなっています。
日本のIFA人口は約4000人ですが、アメリカは約12.7万人、イギリスでは約2.6万人です。また、日本ではIFAを通した個人向け投資の比率は約5%ですが、イギリスでは約80%、アメリカでは約60%です。
欧米では資産運用の際にはIFAのアドバイスを受けるのがむしろ一般的となっています。

03.IFAになるには

IFAとして就職・転職するために、必要な資格や持っておいた方がよい資格を知っておきましょう。

内閣総理大臣の登録が必要

IFAになるためには、金融商品の仲介者を募集している金融機関と契約した上で、金融商品仲介業の登録をする必要があります。
金融商品仲介業の登録は、必要書類を財務局長に提出して行います。

必要資格 証券外務員試験

IFAとして仕事をするには、証券外務員の資格が必要です。
証券外務員は、金融機関において、株式や債券などの有価証券の募集や売買の勧誘を行うときに必要となる資格です。銀行や証券会社で営業を担当していた人であれば、保有していることも多いでしょう。
証券外務員には一種と二種があり、一種の方が上位資格になります。二種の資格を持っていれば、信用取引やデリバティブ取引以外の有価証券の募集・勧誘等ができます。一種の資格があると、すべての有価証券業務に携わることができます。
証券外務員試験はパソコンで受験する形式で、7割以上得点すれば合格です。2020年度の合格率は、一種が74.6%、二種が68.9%となっています。

FP(ファイナンシャルプランナー)など金融系の資格が有利

IFAになりたい場合、保有していると有利な資格もあります。1つはFP(ファイナンシャルプランナー)です。FPは主に個人のライフプランニングやマネープランニングを行う専門家です。FPを名乗るには、国家資格であるFP技能検定(1~3級)に合格するか、民間資格であるAFP・CFPを取得する必要があります。FP技能検定2級とAFP、FP技能検定1級とCFPが同水準の資格です。

もう1つは、生命保険募集人資格です。生命保険の営業をするには、生命保険募集人の資格を持っていなければなりません。生命保険募集人になるには、生命保険協会の実施する試験に合格する必要があります。一般課程試験に合格すれば変額保険を除く保険の募集が可能になります。変額保険の募集を行うには、変額保険販売資格試験に合格しなければなりません。

IFAに必要な能力・スキル

幅広い金融知識

IFAになるためには、言うまでもなく、資産運用に関する幅広い知識が必要です。IFAは資産運用について、顧客に適切なアドバイスを行わなければなりません。金融商品の特徴を理解していることはもちろん、運用すればどのような成果が得られるかも把握しておく必要があります。

顧客開拓 コミュニケーション力

IFAとして安定した収入を得るためには、顧客開拓力も欠かせません。どんなに立派なスキルを持っていても、顧客が離れていくようでは困るでしょう。金融機関の営業担当者と同様、IFAにはコミュニケーション力が求められます。

顧客ニーズの理解 ヒアリング力

IFAには顧客ニーズのヒアリング力も求められます。顧客自らが気付いていない課題や可能性を発見するのもIFAの役割です。顧客の話に耳を傾け、一緒になって考える力が必要になります。

IFAの働き方

IFAとして働くには、IFA法人に所属する、もしくは個人としてIFA法人を設立するという大きく分けて2つの方法があります。一般的な方法は、IFA法人に所属する方法です。なお、IFA法人に所属する場合にも、働き方は2つに分かれます。1つはIFA法人に就職して正社員となる方法、もう1つはIFA法人と業務委託契約を結ぶ方法です。

個人としてIFA法人を設立する方法、すなわち独立してIFAとなる方法は簡単ではありません。IFAとして既に十分な実績があり、証券会社等のバックアップがある場合には、独立も可能です。

04.IFA法人(金融商品仲介業者)の選び方

IFAとして働く際、どのようなIFA法人を選んだらよいのか知っておきましょう。

「顧客本位の業務運営方針(FD宣言)」の公表

金融庁は、金融関連のサービスを提供するすべての企業に対し、「顧客本位の業務運営方針(FD宣言)」の公表を求めています。
FD宣言とは、金融庁が2017年に発表した「顧客本位の業務運営に関する原則」に基づき、各企業が定めた原則です。FD宣言は、顧客本位の業務を行っているかどうかを判断する目安となります。FD宣言の公表は義務ではありませんが、ホームページなどで公表しているIFA法人もありますのでI F A法人を選ぶ際の参考にされると良いでしょう。

提携している証券会社

IFA法人が提携している証券会社もチェックしておくのがおすすめです。証券会社によって販売商品や債券のレートが異なっており、それぞれ特色があります。お預かり顧客の属性やご意向に合う証券会社と提携しているIFA法人を選ぶと良いでしょう。

手数料やバック率

IFAの報酬は、顧客から直接IFAに支払われるわけではありません。顧客が金融機関に払った手数料の一部がI F A法人(金融商品仲介業者)に一旦支払われ、その後、I F A法人から業務委託報酬としてIFAが受け取ることになります。手数料のうちIFAの報酬の割合はバック率と呼ばれ、バック率は50~60%が一般的です。IFA法人によって報酬体系は異なっているので、自分のライフスタイルなどに見合ったIFA法人選びましょう。

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