転職体験記

「大和証券からIFAへ 育ててもらった感謝を、自分の成長で返したい」

GBFアドバイザーズ代表取締役 馬場 宏平

大手証券会社の営業を経験した後、IFAとして独立し、現在はIFA法人の経営者として活躍されていらっしゃる馬場さん。新人時代や転職活動のエピソード、今後の課題についてお聞きしました。

今までのキャリアを教えてください。

馬場氏2011年に大和証券に新卒で入社しました。入社研修後に配属された札幌支店では、相当苦労しました。土地勘も社会人としてのマナーも、営業としてのセオリーもなく、私の1年目の成績は、札幌支店に配属された7人の中で一番悪かったのが、非常に辛い思い出です。自分は本当にこのままでいいのか悩み、孤独感と共に1年間を過ごしました。

1年目の終盤では上司が非常に厳しい方で、「いつかできる」ではなく、「今できなければ、いつまでもできるようにならない」と、割り切るようになりました。何が正解か不正解かも分からないのに、勧める商品を考えてもしょうがないから、まずはシンプルにお客様に契約してもらうことだけを考えて行動しました。その努力が実ったのが3年目だったと思います。

3年目の上期、社内の営業およそ3,000〜4,000人中、上位5人ほどが選ばれるMVPを、初めて受賞することができました。DMや電話をしまくって、アポが取れたらすぐに会いに行きました。その中で、偶然の出会いがいくつかあったので、「数打てば当たるかもしれない。やるしかない。」と思いました。それは良い意味での勘違いだったかもしれません。でも、当時そう思いこんで行動したからこそ、4年目、5年目と実績が伸びてきて、同期の中でもトップに近い位置まで行けたのだと思います。

6年目には大和証券の本店に異動し、引き継ぎのお客様との仕事と並行して、新規顧客の開拓を続けていました。口座開設件数すらも、圧倒的に新人よりも多い先輩でいることで、会社を明るくできるのではないかと思い、愚直に頑張りました。

そこでコロナ禍になり、家にいる時間が非常に長くなってきて、自分はこれでいいのか考える時間がとても多くなりました。今後世の中はどうなってしまうのだろうという不安はありましたが、自分は大和証券に骨を埋めるぞという決意は入社時から持っていました。
しかし、一度きりの人生だから外に飛び出して、自分で自分の責任を問う立場に身を置いてみたいという気持ちが自分の中で揺れていました。
最終的には、いっそ自分がマネージャーの立場になって、何が正しくて何が間違っているのか経験してみたいと思い、退職することにしました。

転職の際、アドバイザーナビを利用して良かったなと思われたことはありますか。

馬場氏あります。自分が何をしたくて辞めるのかという部分を突き詰めて、はっきりと言語化できるまでアドバイスを下さいました。また、「辞めるからにはこういう覚悟が必要で、こういうことを考えた方が良いですよ」ということまで一緒に考えてくださいました。
ですから、ただ単純に辞めさせれば良い、転職をさせれば良いという会社ではないというのは、最初から感じていました。転職させることが仕事ではなく、転職後のビジョンまで一緒に真剣に考えてくださったことに、非常に感謝しています。

会社を設立された経緯を教えてください。

馬場氏当初は自分が経営者になりたいとは考えていませんでした。ただ、IFAとして、大勢の経営者の方とお話しするのに、自分は経営を体験したことがないというのはどうなのかと感じていました。また、大和証券時代にたくさん良い経験をさせていただいたので、より良い経営者になって「大和証券の経験があったから今がある」と胸を張りたい。育ててもらった感謝を自分の成長で返したい。そう思うようになりました。大和証券時代に、様々な人と出会って、「君は経営をした方が良い。君が経営をするのだったら手伝うよ」など、色々な人から応援の言葉をいただいたおかげで、自分自身が代表である会社を設立する決意をしました。

IFA業界の今後の課題は、何だと思いますか。

馬場氏マーケット環境ですね。マーケットに対して非常に強気な考えをお持ちのお客様が多かった中で、今までの世界的な金融緩和からの縮小傾向が見られる今、業界としての真価を問われるタイミングだと思います。
また、業界の中での差別化も大きな課題です。会社として扱える商品やサービスは、ほぼどこも大差はありません。そこに対して最終的にはどうやってお客様に選んでもらえるのか、というところです。

ありがとうございました。