MENU

【金融からの転職】銀行員の転職は難しい?転職するポイントとおすすめの転職先を解説

金融会社のビル

金融業界の代表格「銀行員」。一般的には年収が高く、社会からの信用も高い安定感のある職業のイメージがある。だが銀行に勤めていても様々な不満・不安から転職を考えている人も多い。
とはいえ「銀行員は特殊な業務のため転職先から『使えない』と思われるのではないか」「銀行から転職するのは難しいのでは…」とネガティブにとらえる人がいるのも事実だ。

だが実際は、銀行員のスキルは転職市場では評価が高く、転職には有利な職業といえる。今回は、銀行員が転職するためのポイントを解説する。おすすめの転職先も紹介しているので、転職を成功させたい銀行勤めの人はぜひ最後まで読んで参考にしてほしい。

目次

銀行員が転職を考える理由と転職に有利な点

銀行員が転職を考える代表的な理由と、転職市場で高く評価される理由をそれぞれ解説する。

銀行員が転職を考える理由5選

ノルマが多い
他の多くの業種と同じく銀行員にも多数のノルマが課せられる。具体的には、金融商品(投資信託や保険)の販売手数料・各種ローンの申し込み件数などだ。また、ノルマは営業職だけではなく窓口の一般職にも課せられることが多い。

資格の取得など勉強することが多すぎる
入行から数年間は特に多くの資格取得を求められる。必須資格とされる「銀行業務検定」のほか「証券外務員」や「(生命・損害)保険募集人」は金融商品を扱うために欠かせない。FPや日商簿記など、自主的に取得している人も多い。仕事終わりや休日に勉強を強いられることは苦痛だろう。

社風が堅苦しい
銀行は制度や人間関係が古風な職場である。「年功序列」で勤続年数が重視される・コンプライアンスの徹底の圧力・出身校にこだわる「学閥」の存在や「体育会系」の厳しい上下関係…。若い人ほど息苦しさを覚えるのではないだろうか。

飲み会や休日ゴルフなどでプライベート時間を削られる
仕事終わりや休日のゴルフなどで行員間の結束を図るという風潮がある。会社以外での「付き合い」を嫌う人にはストレスでしかないだろう。

IT化の波・コロナの影響で将来性に不安がある
ネットバンクの台頭やAIの実用化に加え、「アフターコロナ」で利用者の減少が予想される。実際、すでにメガバンクは大幅な人員削減に乗り出している。将来に不安を覚えるのも無理はないといえる。

他にも大手の銀行なら「全国・海外など遠方への転勤がある」ことも転職したい理由のひとつに挙げられるだろう。

銀行員が転職で有利な点

  • お金に関するスキルや知識がある
    多くの銀行員は、お金に関する基本的な事務処理能力・各種の金融商品や資産運用の知識・FPや簿記の取得資格など、他業種でも求められるスキルや知識をすでに身に付けている。数字の扱いに長けていると判断され、企業の管理部門や経理部門からは好評価を得られやすい。

  • 個人・法人への営業の経験がある
    個人への金融商品・資産運用の提案力や、法人営業の経験は強力なアピールポイントとなる。特に法人営業での経営者との折衝経験は転職市場で高く評価される。

  • 高いコンプライアンス意識がある
    銀行員は業務の性質上、常にコンプライアンスと向き合わなければならない。コンプライアンス面の整備や意識が追いついていないベンチャーやスタートアップ企業には魅力的な人材である。

  • メンタルの強さ
    体育会系の厳しい上下関係・仕事しながらの資格取得・ノルマの達成・異動や転勤の多さなど、銀行員には耐えなければならないストレスが多い。逆に言えば、それらのストレスに耐えられる強いメンタルの持ち主でもある。メンタルの強さは転職活動においても活かせる上、企業からも評価されるポイントの1つだ。

銀行員が転職に成功するためのポイント

銀行員が転職に成功するために押さえておきたいポイントを3ステップに分けて解説する。

  1. 自己分析で自分の強みと弱みを知る
    まずは自己分析で自分の「強み」「弱み」、そして転職する目的をはっきりさせよう。特に、未経験分野への転職がしたい人にはおすすめだ。ここで大切なのは、「強み」以上に「弱み」を洗い出すこと。「弱み」=自分の苦手なことが求められる仕事を除外すれば、転職先で起こるミスマッチの多くを避けられる。

    オンラインで利用できる自己分析ツールのほか、自分の周りにいる他業種の知り合いや先輩から話を聞いたり「転職サービス」で専門家からアドバイスをもらったりする方法がある。

    また「なぜ転職したいのか」を明確にすることも大切だ。給料をあげたい・ライフワークバランスを改善したい・ノルマに追われたくないなど、目的が分かれば転職したい仕事を絞りやすくなる。

  2. 転職先の会社をリサーチする
    次に、自己分析で出た結果に合う会社をリサーチする。経営状況や将来性・給与や福利厚生・転勤の有無・自分の苦手な業務が含まれていないかなど、入社後のミスマッチを防ぐためにもできる限りの情報を精査しよう。リサーチには、IR情報や会社四季報をチェックしたり、会社説明会や転職フェアに参加したりする方法がある。

  3. 応募書類の作成・面接対策をする
    リサーチの結果、応募する会社が決まったら応募書類の効果的な書き方と面接対策のフェーズだ。銀行勤めで得た経験やスキル・取得した資格・関わった仕事や成果に加え、志望動機や入社にかける意欲をアピールすることが大切である。

    法人への融資営業の経験者なら、具体的な折衝経験を伝えると効果的。経営者に直接アプローチした経験を高く評価する会社は多いからだ。

    窓口・個人営業の経験者なら、顧客の持つ悩みや願望を解決するために行った提案や過程をプレゼンする。勤務先で自分がどのようなポジションで、どのような業務に貢献しているのかをアピールするのもよい。

    共通して意識したい点は、なるべく具体的な数字を使って説明することである。「短期間で多くの成果を上げました」よりも「〇〇円の売上を〇日間で達成しました」と言う方が伝わりやすい。

銀行員におすすめの転職先と資格

銀行員の転職先におすすめの職種を以下に5つ紹介する。

銀行以外の金融機関

銀行から転職するなら、銀行員のスキルや経験をそのまま活かしやすい点で銀行以外の金融機関がまずはおすすめだ。例えば、以下の3業種である

証券業
株式や投資信託などの金融商品を顧客に仲介したり、金融商品を運用したりする仕事。資産運用や金融商品の扱いに慣れている銀行員はアジャストしやすいだろう。証券会社に所属するほか、独立して資産運用のアドバイスを行う「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」といった道もある。

保険業
生命・損害保険を個人または法人の顧客向けに提案し、契約のサポートを行う。保険の知識がある銀行員なら馴染みのある仕事である。保険会社に入社して自社の保険商品を売る方法と、保険代理店に勤務して複数社の保険商品を売る方法がある。前者は電話・外回りによる営業がメインで、後者は基本的に店舗で来店客に商品の提案を行うのが特徴だ。

M&A業
企業が合併・買収を行う際、対象企業の選定〜交渉〜契約までをサポートする仕事である。銀行員が持つ財務のスキルが必要なため、これまでの経験を活かせる。法人営業の経験があれば更に有利だ。一般的に給与は歩合給が占めるウエイトが高く、成績次第で収入に差が生じやすい点は注意しておきたい。

公務員

公務員試験に合格することが前提だが、銀行員から公務員に転身する人は少なくない。各省庁とその関連機関で働く国家公務員と、都道府県・市区町村で働く地方公務員の2つがある。どちらも国や自治体が消失しない限りは無くならないという点で安定性は非常に高い。ノルマが無いのも魅力だ。

IT企業

成長途上の企業や、人材が不足している企業が多い。未経験で転職するなら専門のスキルや資格(SE・プログラマー・Webデザインなど)があると有利。金融系の顧客相手のサービスを持つ会社なら、銀行員の知識やスキルは魅力だろう。経理部門の整備が追いついていないスタートアップ企業なども狙い目である。

不動産業

土地や建物の売買・賃貸・管理・開発を行う。住宅ローンなどで不動産方面の知識がある銀行員には比較的親和性のある仕事といえる。外回りや飛び込み営業の経験がある人は有利だ。

金融特化型の転職サービスもおすすめ

転職時に評価される強みを持つ銀行員は、決して転職が難しい職業ではない。もし同じ金融業界に進みたい人は、金融に特化した転職サービスの利用を検討するのもいいだろう。例えば証券業界なら、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)を専門にサポートを行うサービスがある。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

目次