転職活動するなら在職中に転職エージェントの活用を

日本の転職市場はここ10年で変化してきている。

終身雇用は終わりを迎え、同じ会社に居続けても給与は上がらず生活は豊かにならない。昇進をして給料が上がっても、税金も同じように上がるため手元の資金は増えていないように感じる。その上、責任が増し残業が増えるだけである。

このような状況を改善するには「転職(ジョブチェンジ)」がベターな選択肢といえる。転職率は2016年から2019年にかけて増加傾向にあったものの、2020年は減少に転じた。しかし、2021年は若年層を中心に新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻り、過去6年間で最も高くなった。

転職したい理由3選

ジョブチェンジして環境が変わったという人が年々増えてきている。

さらに年齢が若ければ若いほどジョブチェンジに有利な時代になっている。果たして人々は、どのような理由でジョブチェンジを考えているのだろうか。主な理由を見てみよう。

給与が低い・昇給が見込めない

給与・昇給に関する不安は最も大きな理由だろう。終身雇用の影響で40代・50代の層が多く、昇進したくても空席がない状態が続き未来が見えない。また「失われた30年」という言葉にある通り、日本は30年に渡り、給与が上がっていない。外国と比較しても日本の給与の伸びは世界最低水準だ。

昇進・キャリアアップが望めない

キャリアアップについては、日々の業務に追われ残業が減ることはなく自身のスキルアップの時間を持てないのが現実である。

ライフスタイルの変化

結婚を機にプライベートの時間を持ちたいという考えや、転勤を理由にジョブチェンジを考える人が増えている。

在職中に転職活動をするメリット・デメリット

ジョブチェンジしたい理由は様々だが、転職活動する時に心がけたいことがある。それは「在職中に行動を起こすべし」ということだ。2021年の転職者のうち在職中にジョブチェンジした割合は73.1％で、2020年より5.6ポイント増加した。

なぜ在職中に行動する人が増えてきたのか。その理由をメリットとデメリットを踏まえて以下にまとめてみる。

• 参考：マイナビ「転職動向調査2022年版」

メリット

• 収入の心配がない

ジョブチェンジに必要な期間は平均3ヶ月～6ヶ月かかると言われている。その間収入がないのは精神的にも辛くなる。現職を続けた状態ならその心配はない。

• 内定が出なくても焦らない

すぐに内定をもらえるとは限らない。
もらえたとしても、その時に現職を辞めて収入がない状態だと焦って希望の企業ではない所にジョブチェンジしてしまう恐れがある。
落ち着いて転職活動を進めるためにも現職を続けた状態が望ましい。

• ブランクがない

現職を辞めてすぐに転職先に移れるのでブランクなく始められるため、不安を抱かれることもない

デメリット

• 現職との両立で時間がない

希望の企業や採用条件に満足いかない場合、今の仕事を継続する必要があり現職を疎かに出来ない。そのため、残った時間で転職活動を行う必要がありスケジュールが思うように進まない恐れがある。

• 現職以外の限られた時間を転職活動に費やすため、体力的な負担が大きい

やはり「収入が途切れない」事の安心感から転職活動を落ち着いて出来る印象がある。
ここからはデメリットの部分において、少しでも負担を減らせるジョブチェンジの方法について説明する。

転職エージェントを活用しよう

転職エージェントとはジョブチェンジを専門にしている仲介業者である。転職エージェントは様々な場面で転職活動をサポートしてくれるだろう。

転職エージェントの主なサポート内容

希望の職種や条件を踏まえて転職先を探してくれる

希望条件に合いそうな候補先を複数見つけてくれるので、そこからあなたが興味ある企業へアプローチしてくれる。
その際、あなたの経歴をまとめた職務経歴書を添える必要があるが作り方もフォローしてくれるので安心だ。

転職候補先とのスケジュール調整

転職先の面接日程についても現職に影響しない日程に調整してくれるので、転職活動に集中出来るためストレスがない。

模擬面接をして面接対策をしてくれる

想定問答や面接マナー等を事前に対策してくれるので安心だ。

転職先と給与交渉してくれる

給与交渉や福利厚生など、自分ではしにくい質問も代わりにしてくれるため、わだかまりなく入社できる。その役割はスタートからゴールまで多岐にわたる。

提供するサポート内容は転職エージェントによって様々だ。そこで、どんな転職エージェントを選ぶかが重要になってくる。
最近は色んな転職エージェントが存在し差別化を図るため、それぞれ他社とは違う強みを持っていることが多い。

転職エージェントを選ぶポイント

1. エージェントの種類

転職エージェントには「総合エージェント」と「特化型エージェント」の2種類がある。
総合エージェントは、業界・職種関係なく大量の企業を扱うため求人数を大量に保有しているので多くの求人を紹介してもらえる可能性がある。
特化型エージェントは、限られた業界や職種を専門としたサポートを行っているのが特徴だ。

2. 求人件数

求人案件の数は、そのまま選択肢の多さに比例するので、案件数は多いに越したことはない。また、各転職エージェントは、そのエージェントでしか応募できない「独占求人」や、一般公開をしていない「非公開求人」を持ってることがある。

3. 顧客満足度

企業にとっても転職者にとってもお互いに満足いくジョブチェンジが成立したかは大事な判断基準だ。
転職先では「聞いていた話と違う」といった誤解が生じることもあるが、エージェントから事前に細かな説明を受けることで誤解も起きにくい。お互いが納得してジョブチェンジできるからこその顧客満足だろう。

転職エージェントを利用してみよう

今やジョブチェンジは当たり前の時代になっている。ジョブチェンジしないと給与も待遇も良くならない。環境を良くしたければジョブチェンジが1番の方法といえる。

転職活動は在職中に並行して行うことが金銭的・気持ち的にも安定していて望ましい。そして積極的に転職エージェントを活用しよう。転職活動の良きパートナーとして、さまざまな場面でサポートしてくれるはずだ。