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【例文あり】転職時の志望動機の書き方

いくつかの志望動機

転職活動において、転職先から最初に提出を求められるのが「エントリーシート(ES)」である。さらに、ESに加え履歴書や職務経歴書などのほか、その企業独自の書類の提出を求められる場合がある。このとき「志望動機」の記載を求められることが一般的だ。

なお、志望動機はESのみならず、採用面接時においても必ずと言っていいほど聞かれる質問である。ESの段階で内容を整理をしておき、面接で質問された場合にもしっかりと答えられるように準備をしておこう。

今回は転職時の志望動機の書き方について解説する。あわせて例文も掲載しているので、執筆の一助となれば幸いである。

目次

志望動機が必要な理由

転職をするための採用フローの中で必ず一度は志望動機を答えることになるだろう。採用担当者はその質疑応答の中で、転職希望者が自社に入りたい理由と熱い思いをチェックする。

一般的に転職者の採用フローは、人事・現場社員・役員からの選考を受け、転職してほしいという総意が得られた場合に成立する。企業に所属する人の管理を行い、企業の価値を最大化するようなチームを作ることこそが人事の主目的である。

熱い思いが欠如し仕事の輪を乱すような人間は仕事の進捗に支障をきたす。このため現場で働く社員は入社をさせたくないと考える。

経営側に立つ役員も、上記のような熱い思いのない人間や協調性を欠く人間を雇ってすぐに辞められた場合、採用の際に投入した資金や労力が水泡に帰すためやはり入社させたくない。

以上の理由で採用フローに携わる人事・現場社員・役員、どの立場からの視点で見ても熱い思いというのは重要なアピールポイントになっている。逆に言えば、しっかりとした動機が浮かばないのであれば、自分が本当に行きたい転職先は、その企業ではないと言えよう。

志望動機に記載すべき2つの内容

以下に志望動機に記載すべき内容を2点解説する。解説したポイントを参考に、自らの熱い思いを企業にアピールすることを念頭に置きつつ執筆してほしい。

転職をしたい理由

最初に記載すべき点が「転職をしたい理由」である。もしそれが「今の職場がブラックすぎる」「同僚と価値観が合わない」といった今の仕事に対するネガティヴな理由であるならばあえて書く必要はない。ネガティヴな姿勢は転職には禁忌である。少しでもネガティヴに受け取られる可能性のある理由はとことん排除せねばならない。

自分がアピールすべきことはその企業に入社したいという前向きな熱い思いであり、そのポジティヴな姿勢こそアピールすべきだからだ。とはいえポジティヴな回答でも、場合によっては真逆に受け取られかねない回答もある。

例えば「現職で営業職をしていたため御社で営業をしたい」といった回答は企業にあまり良いイメージを与えない。なぜならこの回答は同業他社の営業職でも叶えられる願望だからだ。

転職したい理由で熱い思いを伝えるためには、同業他社ではなく“御社でなければならない”という明確な理由を伝えるべきである。企業理念への共感・サービスや商品の良さ・事業内容など、その企業に魅力を感じたポイントを具体的に主張し、その企業でなければならない理由を伝えることこそが肝要なのだ。

さらに、企業の沿革や売上・商品が持つ独自の強みなど、入念にリサーチしなければ得られないニッチな知識を話すことで、その企業についてよく調べていると評価され採用担当者に熱い思いを訴えかけることができる。その企業にしかない魅力を熱い思いを込めて自分の言葉でアピールすれば、採用担当者の胸を打つことは想像に難くない。必ず良い結果に繋がるだろう。

自分は何ができるかを記載する

次に「自分が何ができるか」を志望動機として記載する。内容としては、これまでの現職での経験や、学生時代に何を学んでいたかを記載すると良いだろう。また、その体験は具体的かつ実績が分かるように記載をするとなお良い。

例えば「現職で営業をしており、そこで培った高いコミュニケーション能力を活かして御社の戦力になりたい」と書いたとしても、コミュニケーション能力が高いとなぜ言えるのか・本当に能力が高いのか、具体的な根拠が欠けていれば採用担当者に理解してもらえないだろう。

「クライアントに寄り添いコミュニケーションを密に交わす中で、最もクライアントのためになる商品を提案して営業するのが得意である」「現職の同期30名の中で一番の成績を収めた実務能力を活かし、御社の営業として貢献したい」このように具体的な根拠を交えて書けば、なぜ能力が高く、どのくらい高いかが伝わりやすい。

自分に何ができるかを書く上では、目指す企業の理念や業務に沿った内容であるかを意識すると良いだろう。営業経験を話すにしても、目指す企業がエンジニア職であればその経験は活かしづらい。採用担当者も候補者が活躍できるイメージに繋がらないだろう。

ありがちなミスとしては「人と話すことが好きなため御社で営業をしたい」と自身のスキルではなく自分が好きなことを記載してしまうことだ。採用担当者は、転職後に自社でどのくらい成果を出せるかを重視する。このため志望動機においては自分が好きなものではなく、自分が持つスキルで目指す企業に貢献できることを具体的に主張するのが望ましい。

志望動機の例文

これまで解説してきた内容をまとめて取り入れた一文を以下に例として掲載する。前提条件は「転職希望者の現職が営業・転職先も営業職」である。

「私は現職で営業をしています。現職ではクライアントの立場に立つことを第一として、商品の押し売りはせず、クライアントとコミュニケーションを取る中で得た情報からクライアントに最も良い商品を提案しておりました。その結果、クライアントからの信頼を勝ち取り同期社員100名の中で最も良い成績を上げています。現職で磨いたコミュニケーション能力を活かし御社に貢献したいです。また、御社の企業理念である『クライアント第一のサービスを』という部分に大変共感しました。私が営業をしていて最も大切にしている部分と御社の理念が一致しており、御社を志望しております。」

自分における現職での経験や目指す企業が違っていても、抑えるべきポイントは同じため抑えるべきポイントは同じだろう。志望動機を書く際の参考にしてほしい。

志望動機で熱い思いを伝えよう

志望動機は採用フローの中で必ず回答することになるだろう。ここで面接官に良い印象を与えられるかどうかで他の候補者との差がつくといえる。自己分析や業界への知識を深めて、目指す企業への熱い思いをアピールするようにしたい。

もし自分1人で検討するのが不安な場合には、転職エージェントなども活用しつつ、意見を聞いてみるのもよいだろう。しっかりとした志望動機を持ち転職活動に臨むことで転職の成功確率も上がるはずだ。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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