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証券会社出身者のキャリアパスとは|転職先やキャリアプランを紹介

証券会社からのキャリアパスを考えるとき、どのような道が思い浮かぶだろうか。「金融業界はつぶしが利かない」といわれることが多いが、証券会社で培われるスキルは多くの業界で活用できるものばかりである。そこで今回は、証券会社出身者が持っているスキルから考えられるキャリアパスについて解説していこう。

目次

証券会社で培われるスキル

証券会社での勤務経験を通じて身につくスキルは、他の業界でも十分応用が利くものばかりだ。ここでは、主に4つのスキルについて取り上げよう。

営業力

証券会社で身につくスキルは、何といっても「営業力」である。証券会社のように「無形商材」を扱う業界は、まさに営業力が成績に大きな影響を与える。顧客の信頼を獲得し、「この人がお勧めしてくれる商品なら買ってみてもいい」と思ってもらえる社員でなければ、証券会社での仕事は務まらないだろう。証券会社で培った営業力は、金融業界以外に進んだ場合でも大いに役立つスキルである。

コミュニケーションスキル

証券会社での営業活動は、コミュニケーションスキルも大いに鍛えられる。顧客が元本保証のない金融商品を購入してくれるのは、もちろん金融市場への期待感もあるが、営業担当者への信頼度の高さも大きな要因のひとつだ。

顧客との面談を重ねるなかで、何度もヒアリングを行い、その顧客のニーズに合致する商品を提案するのは、コミュニケーションスキルがなければできないことだろう。

歴代の担当顧客の中には気難しい顧客や、こまやかな気遣いが求められる顧客もいたかもしれない。そうした経験を積み重ねている証券会社員は、どの業界へ行っても円滑に仕事を進められるスキルを持っているといえるだろう。

目標達成への責任感、実行力

証券会社での仕事は、常に営業ノルマや目標数字との闘いである。半期ごとに与えられる目標を確実にクリアしていくためには、数字に対する責任感や目標達成のための実行力が必要不可欠だ。

「目標を達成するためには月次で〇%の進捗が必要」と、目標をこまかくスケジュールに落とし込んで管理することは、証券会社の職員であれば誰しも当然に行っていることだろう。

そのように目標や数字を正確に管理する能力は、他の業界でも求められることであり、証券会社で培った責任感の高さや行動力は十分に活かすことが可能である。

金融市場や金融商品に関する知識

金融商品を取り扱う上で培った金融に関する知識は、絶対に無駄になることのない貴重なものである。たとえ、金融業界以外に転職をしたとしても、お金と切り離された仕事はないだろう。証券会社で培った金融商品に関する知識や、税務・財務に関する知識は多くの人が備えているものではないため、どの業界でも必ず役立つ場面が訪れるといえる。

証券会社からのキャリアパス

証券会社で培ったスキルは、どのような職種で活かすことができるのだろうか。ここからは、証券会社からのキャリアパスについて考えてみよう。

①    投資銀行

証券会社での経験活かすキャリアパスとして、投資銀行への転職が挙げられる。企業の資金調達のサポートを行うIBDや、金融市場に関する知識をそのまま業務へ活かせるマーケット部門など、職種もさまざまだ。企業の財務分析や市場のアナリスト業務など、より専門性が高い業務経験がある場合は、即戦力として高く評価されることも珍しくない。

②    コンサルティング業界

証券会社から異業種へのキャリアパスとして、コンサルティング業界を選択する人も多い。一見証券会社とは無関係のように思えるコンサルティング業務だが、実際には証券会社で培った営業経験や案件組成力が活かされる場面が多くある。

コンサルティング業務では顧客の潜在ニーズを引き出す力も求められるため、顧客一人一人に見合ったマネープランを提案してきた経験が役に立つことも多いだろう。

③    投資ファンド業界

証券会社での経験を通じて金融市場への理解を深めるなかで、「もっと実践的に金融市場へ関わりたい」「実際の運用業務に携わりたい」との思いが芽生える人もいるだろう。投資家から集めた資金を運用して利益を出す投資ファンド業界は、そのようなキャリア形成を考える人のひとつに選択肢になる。

投資先の財務分析力や正確な投資判断力などが求められるため、決して簡単なハードルではないが、年収アップが見込める可能性が高いなどキャリアパスとしては魅力的な業界といえる。

④    M&A仲介会社

後継者不在や経営者の高齢化などの理由によって企業のM&Aが増えている現在、M&A仲介会社への転職を検討する人も多い。証券会社の中にはM&Aアドバイザリー部門を設けているところもあるため、そのような業務経験がある場合はM&A仲介会社でも即戦力として評価されるだろう。

また、M&A仲介では売り手・買い手それぞれのニーズを正確に把握し、双方を取り持つ折衝力も求められる。証券会社の法人営業では、顧客のニーズを拾いつつ着地点を提案する力も磨かれるため、異業種のM&A業界でもそうしたスキルは十分活かされるといえる。

⑤    不動産業界

証券会社で磨かれた営業力は、不動産業界でも高く評価される。証券業界と同じように高い営業力が求められる不動産営業では、証券会社で培った目標管理能力や向上心が役立つ場面が多くあるだろう。

また、営業職だけでなく不動産投資や不動産証券化など「不動産金融業界」を目指す道もある。今や不動産投資は株式や債券への投資と並ぶほど一般化しており、業界そのものの成長性にも大きな期待が持てるといえる。

⑥    IFA

証券会社からのキャリアパスとして、近年増加しているのがIFAである。IFAとは「独立系アドバイザー」とも呼ばれ、特定の金融機関に属することなく顧客へ金融商品の提案を行う業種だ。

証券会社と違って営業ノルマがないため、真に顧客のニーズに寄り添った提案を行えることが大きな魅力である。「証券営業にはやりがいを感じているけど、ノルマをこなすことに限界を感じている」という人は、ぜひIFAを検討してみてはどうだろうか。

証券会社で培ったスキルは幅広い業界で活用できる

時には過酷とも呼ばれる証券会社業界での業務経験は、実は多くのスキルを与えてくれるものである。証券会社で培った営業力やコミュニケーションスキル、専門知識は、どの業界に行っても十分に活用できるものだ。

証券会社からのキャリアパスに悩んでいる人は、この記事で紹介した転職先をぜひ参考にしいてほしい。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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