会社の平均寿命は23年と言われており、国民総転職時代に突入した。定年まで同じ会社で働き続けるのはむしろ稀で、キャリアに合わせて環境・会社を変化させるほうが一般的になりつつある。
しかし、一度も転職活動をしたことがないという人のほうが多数ではないだろうか。なかには、転職活動の進め方やどんな業界・業種を選ぶべきか悩んでいる人もいるだろう。
本記事では、これからの転職におすすめな業界や利用すべき転職サイト、おすすめな転職時期をまとめた。転職活動を始めようと悩んでいる人は、ぜひ本記事を最後まで見てほしい。
転職におすすめな業界・職種5選
転職を希望するビジネスパーソンに特におすすめしたい業界・職種は、以下の5つだ。
- インターネット広告業界
- IT業界
- 介護業界
- 運送業界
- 営業職
上記の5つはいずれも未経験からでもチャレンジしやすく、市場規模も拡大している。市場価値を高めていきたいなら、まずはこれらの業界・職種から検討してみよう。
インターネット広告業界
インターネット広告業界は、市場規模が伸び続けている業界のひとつだ。2019年にはインターネット広告費がテレビ広告を超え、今後も市場の拡大が見込まれている。
インターネット回線のスピードが格段に向上し、スマホを使うのが当たり前となった状況を踏まえると、今後もインターネット広告の勢いはとどまりそうにないだろう。
インターネット広告業界はWebマーケティングと親和性が高く、スキルを一度身につければあらゆる企業において役に立つ。汎用性の高さという意味でも、インターネット広告業界はおすすめしたい業界のひとつだ。
IT業界
インターネット回線やIT技術の進歩はめざましく、IT業界、特にエンジニアは慢性的な人手不足となっている。
小学校にプログラミング教育が義務化されたように、国を挙げて人材の創出に力を入れており、IT業界は未経験でも転職できるチャンスが広がっている。
これからニーズがなくなるとは考えにくく、むしろ需要は高まる一方だろう。もちろん、未経験からの挑戦は年収ダウンの可能性があるものの、身につけられるスキルでいくらでも挽回可能だ。
20代の若年層で、市場価値の高い人材としてスキルを磨きたい人は、IT業界にチャレンジするとよいだろう。
介護業界
介護業界は、慢性的な高齢化が進む国内において需要が高まり続ける業界だ。
未経験からでも比較的転職しやすい業界で、専門資格は入社してから学習・取得しても問題ない。深刻な人手不足に陥っており、積極的な採用活動が行われているから、狙い目な業界の一つだろう。
いわゆる介護施設の職員に限らず、介護用品・器具などを扱うメーカーへの転職も考えられ、いずれも一定の需要があり続けるから検討する価値は十分あるだろう。
運送業界
運送業界は、ネットショップでの買い物が一般的になったことや、コロナウイルス蔓延の影響も重なり、市場規模は拡大している。
一度普及したオンラインの買い物体験は、利便性の高さから需要は保たれ続けると考えるのが妥当である。
現に、運輸会社においては物流の拠点を増やしたり、新サービスを提供したりしており、積極的に採用活動している企業が増えている。
運転免許は最低限必要であるものの、特殊なスキルは必要ない。他業界からの転職も比較的しやすいだろう。
営業職
営業職は、あらゆる会社において必要不可欠だ。会社に直接的な売上をもたらす職種として、優秀な営業パーソンを欲する企業は多数存在する。
営業職はポテンシャル採用されるケースも多く、あなたの人柄やコミュニケーション能力次第で転職は十分可能だ。
ビジネスパーソンとしての基礎力やビジネスマナーを身につければ、未経験でも採用の確率は高まるだろう。
転職に有利・おすすめな資格はこの6つのどれか【事務・金融関係】
「転職活動には資格があると有利」と言われるが、前提として、あなたが描くキャリアにとって必要な場合に限られる。
どのようなキャリアを描くにしても、以下で紹介する資格なら取得して損しないし、汎用性は高いはずだ。
- 簿記2級
- FP技能士
- 証券アナリスト
- 中小企業診断士
- 社会保険労務士
- 宅地建物取引士
ほかにも、行政書士やTOEICも、学習・取得する価値があるだろう。
詳しくは「転職で本当に役立つおすすめ資格6選【金融機関関係者向け】」にまとめた。転職を有利に進めたい人は、キャリアプランを踏まえて資格の取得も検討しよう。
転職希望者全員が利用すべきサイト3選
転職を希望するビジネスパーソンは、以下の3サイトに登録すれば問題ない。
- リクルートエージェント
- doda
- ビズリーチ
リクルートエージェント
「リクルートエージェント」は求人数が約30万件の業界トップレベルを誇る、国内最大手の転職エージェントだ。
求人の年齢層も広く、非公開求人も膨大に用意されている。登録しないとすべての求人にアクセスできないから、あらゆる可能性を探るためにも、まずはリクルートエージェントに登録しておこう。
アドバイザーによる履歴書などの添削や面接対策など、トータルでサポートを受けながら安心して転職活動に望めるはずだ。
doda
「doda」は、リクルートエージェントほどの求人数はないものの、サポート力の高さに定評のあるアドバイザーが多数在籍している点が特徴的な転職エージェントだ。
求人数は10万件以上あり、求人の質が高いことで知られている。エージェントサービスに限らず、転職サイトとしても利用可能だから、自分のペースで転職活動を進めたい人にもピッタリだ。
それぞれに合わせた求人の提案から実践的な面接対策に至るまで、アドバイザーに対する高評価の口コミが多数寄せられている。
アドバイザーとの相性を比較するためにも、リクルートエージェントとdodaの双方に登録し、後悔のない転職活動を進めよう。
ビズリーチ
「ビズリーチ」は年収アップを狙いたい人におすすめな、ハイクラス求人を多数扱う転職サイトだ。ビズリーチ最大の特徴は、企業やエージェントからスカウトが届く点である。
経歴を登録するだけでスカウトされる可能性があり、登録すれば基本的に待つだけでよい。
「リクルートエージェントとdodaをメインで使いつつ、ビズリーチにも登録してスカウトの機会を伺う」という使い方が、最も効率よく転職活動を進められるスタイルだ。
求人数は8万件ほどで、数としては十分だろう。キャリアアップを積極的に狙っていきたいビジネスパーソンは、ビズリーチにぜひ登録しよう。
転職におすすめな時期とおすすめしない時期
中途採用自体は年中行われているものの、求人の量は時期によって差がある。
中でも、2〜3月または8〜9月は転職しやすくておすすめな時期だ。一方、転職を避けたほうが無難な時期は、4〜6月または10〜12月だ。
転職活動は2〜3月または8〜9月がおすすめな理由
一年の中で2〜3月または8〜9月が転職におすすめな理由は、企業の上期・下期を迎える直前だからだ。
社内の体制を整えるため、積極的に人材を募集しているのがこの時期である。新規採用では不足する人材を急きょ採用するなどのケースもあるため、求人の種類も豊富だ。
しかし、求人の種類や数が多いゆえにライバルも多い。自己分析や企業研究を重ね、自身を効果的に売り込めるよう前もって準備しておこう。
4〜6月または10〜12月の転職活動はおすすめしない
一方、4〜6月または10〜12月は採用がひと段落した時期である上、あなた自身の環境の変化や仕事の繁忙期に差し掛かり、転職活動の時間がとれない可能性がある。
企業によっては次年度の新卒採用で慌ただしい時期とバッティングする可能性もあり、求人をあまり出していないケースも想定される。
当然ながら、これらの時期にも求人は一定数あるし、掘り出し物のような高待遇の求人も見つかるだろう。転職を考えているなら、いつでも動けるようにキャリアの棚卸しなどは済ませておくとよいだろう。
ライフステージに応じた転職でキャリアアップを実現
人生100年時代において、一度の会社で働き続けることはおそらくないだろう。働き方は、キャリアやライフステージに応じて柔軟に変化させるのが一般的になっていくはずだ。
まだ転職活動をしたことがない人は、この機会に転職サイトに登録することから始めてみよう。転職活動自体はノーリスクだし、客観的な市場価値を判断する機会にもなる。
思いがけない高待遇や、市場価値を高く評価してくれる企業があれば、その時に転職を検討すればよい。
本記事を参考に、後悔のない転職の第一歩を踏み出してみよう。