転職活動において履歴書は必須だが、なかでも証明写真は唯一の視覚情報で、面接官・採用担当に与える印象を大きく左右する。文字情報だけでは分からない雰囲気や性格などを証明写真で判断したくなるのは、逆の立場に立てば理解できるだろう。
証明写真は撮り方を誤ると印象が悪くなりかねないし、コツを押さえておけば仕上がりはかなりよくなる。
そこで本記事では、転職活動の証明写真に関するマナーや、きれいに仕上げるコツをまとめた。撮影方法別のメリットデメリットも解説しているから、これから転職活動する人は必ず最後まで読んでおこう。
証明写真の基本ルール(サイズ・背景など)9選

履歴書に貼り付ける証明写真には、一定のルールが存在する。以下で紹介する9つのルールは必ず押さえておこう。
- サイズは縦40mm×横30mm
- 撮影時期は提出日から3ヶ月以内で
- 証明写真の裏に名前と撮影日を記載
- 帽子やアクセサリーは外す・印象の強い眼鏡はNG
- 正面から目線有りで撮影する
- 背景は白・青・グレーのいずれか
- スナップ写真・プリクラなどはNG
- 撮影スタジオの利用が最もおすすめ
- 歯が見えないくらいの微笑みを意識
なお、髪型は清潔感を優先し、服装はジャケット・シャツの着用が当然である。
証明写真を撮影する際、背景の色に迷うかもしれない。撮影スタジオならプロに任せつつ、背景色を確認して撮影に望もう。スピード写真機や自撮りで望む場合は、白・青・グレーのどれかが一般的だ。自宅で撮影する際は、白色の壁紙を背景にするのが無難だろう。
【男女別】履歴書写真の服装マナーときれいに仕上げるコツ4選

証明写真を撮影するにあたって、服装は最も注意したい項目だ。どれだけ撮影環境が整っていたとしても、服装がイマイチでは証明写真もきれいに仕上がらない。
以下でまとめた男女別の証明写真の服装マナーときれいに仕上げるコツを参考に、デキる印象の証明写真を撮影しよう。
【男性編】証明写真を撮影するときのマナー
男性が証明写真を撮影する際、以下がポイントになるので押さえておこう。
- スーツの色はブラック・ダークグレー・ネイビーが基本
- ネクタイはシンプルなもので似合う色を
- シャツは白地で、第一ボタンまで閉める
- 髪の流れを整える程度のヘアセットを
上記に沿わないスタイルはNGなのだが、それ以外にも、以下の点には注意しよう。
- 印象の強い眼鏡(柄やフレームの太さ)
- スーツ以外を着用
- 躍動感のあるヘアスタイル
- ボタンダウンのシャツ
- ネクタイの歪み
証明写真の撮影ではあるが、気持ちとしては面接に望むのと同じと考えよう。面接時に着用する服装・着こなしや髪型を意識すれば、証明写真で致命的なミスをすることはないはずである。
【女性編】証明写真を撮影するときのマナー
女性が履歴書写真を撮影する際、以下のポイントを押さえよう。
- スーツの色は、ブラック・ネイビー・グレー・ベージュが基本
- インナーはカットソーでもよいが、胸元が開きすぎないように注意
- 過度なメイクは禁物で、ナチュラルさを意識
- 顔全体が見えるようなヘアスタイルに
前髪が目にかかったり、髪を無造作に下ろしたりしていると、だらしない印象になりかねないから注意しよう。ほかにも、体に角度をつけた(一方の肩を入れて斜めにした)体勢は、証明写真においては悪目立ちするからNGだ。
ネックレスやピアスなどのアクセサリー類も、証明写真には不要だから忘れずに外しておこう。
証明写真をきれいに仕上げるコツ4つ
服装を整えた上で、証明写真をきれいに仕上げるには、以下の4点を意識するとよいだろう。
- 猫背は厳禁、胸を張った堂々とした姿勢を
- 表情はリラックスして自然な笑顔で
- 膝の上に白いハンカチなどを置いて撮影
- カメラのレンズやガラスをきれいに拭く
背筋が曲がって肩が内側に入った姿勢では、だらしなく見えてしまう。撮影時は大きく息を吸うようにして胸を張ろう。だが、このままでは力みが入ってしまうため、肩の力は抜くようにすると綺麗な姿勢になるはずだ。
胸を張ると顎が上がる可能性もあるため、顎は少し手前に引き、レンズを真っ直ぐ見据える姿勢をとるのがポイントである。
撮影時はどうしても緊張してしまうため、表情筋が固くならないよう、意識的にほぐしておこう。こわばった表情の証明写真では、不機嫌な印象になりかねない。口角を少し上げて、自然体な笑顔を意識しよう。
スピード写真機で使えるテクニックだが、膝の上に反射板代わりの白いハンカチなどを置くと、顔色を明るく見せられる。また、撮影前にカメラレンズやガラスをきれいに拭き取っておくと、仕上がりも変わってくるだろう。眼鏡の汚れも綺麗にしておくべきだ。
撮影方法(撮影スタジオ・スピード写真機・自撮り)別のメリットとデメリット

証明写真を撮影する際、撮影スタジオ・スピード写真機・自撮りのいずれかを選択することになる。それぞれのメリットデメリットは以下のとおりだ。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
撮影スタジオ | ・プロの安心感で出来栄えは最良 ・データがもらえる ・簡単な修正も対応可能 | ・コストと時間がかかる |
スピード写真機 | ・かなり手軽で一定程度のクオリティを担保 | ・撮り直す度にコストがかかる |
自撮り | ・無料 ・最も手軽 | ・角度や光の調整が困難 ・写真写りはイマイチ ・手抜き感が出る |
どれも一長一短あるのは間違いないが、転職活動の場合、社会人経験を踏まえたビジネスマナーを備えていて当然だとみなされる。
そのため、自撮りで撮影するのは手抜きな印象が否めないし、履歴書に添付する証明写真の重要性を理解できていない。
スピード写真機も、機材によって仕上がりが異なるため注意が必要だ。先ほど紹介した写真映りがよくなるコツを押さえ、画角どおりに撮影するのがポイントである。
結局、撮影スタジオでプロに依頼するのが最も安心できる。仕上がりは間違いないし、撮影環境も申し分ない。多少のコストがかかったとしても、転職して年収が上がればスタジオ代など簡単にペイできる。
履歴書における唯一の視覚情報である証明写真こそ、強いこだわりを持って撮影すべきだ。
好印象な証明写真で履歴書を際立たせよう

転職活動における証明写真は、履歴書のなかで面接官に視覚情報を届ける唯一の存在だ。証明写真は、撮影環境に手を抜くとすぐにバレてしまうから注意しよう。
不機嫌でだらしない印象を与えてしまうのはあまりにもったいない。面接に望むのと同じ服装と髪型をして、撮影スタジオでプロに任せるのが、結果的に最もコスパのよい方法だ。
ビジネスパーソンとしてのマナーや基本を忠実に守れば、好印象な証明写真は必ず撮影できる。本記事を参考に、転職活動用のきれいな証明写真を撮影して履歴書を際立たせよう。