「久々の面接。リクルートスーツで良いのかな」
「来週の面接。いつものスーツで行けばよいのかな。」
と迷っている方。
面接で大事なのは、受け答えの内容。そうは思いつつもやはり服装も気になるもの。しっかり身支度をしておけば、言葉にも力が入るし、自信をもった立ち振る舞いができる。
今回の記事では、転職面接に向けたスーツスタイルについてお伝えする。面接ファッションで大切なこと、基本のスーツスタイルとカジュアルなスタイル、冬のコートや夏のクールビズで気をつけることなども紹介。清潔感、サイズ感、全身のバランスを大切にして、面接官から好印象の評価を獲得できるよう準備してこう。
面接ファッションで大切にしたいポイント
清潔感
面接で最も大切なのは、清潔感が感じられるかどうかだろう。求職者を見て面接官は取引先や既存のお客様に好印象を与えられる人物かどうかをイメージする。
社内においても、既存メンバーと一緒に仕事をしている様子をイメージする。不潔なイメージであれば関わる人とうまくコミュニケーションがとれないだろうから採用される可能性は低くなる。
具体的には以下の点を中心に確認していただきたい。
- スーツにシワが入っていないだろうか
- ほつれ、破け、ボタンがとれかかってはいないだろうか
- フケが肩に乗っていないだろうか
- ワイシャツにはアイロンがかかっているだろうか
- 靴はかかとがすり減っていない&汚れていないだろうか
- くたびれたベルトを使っていないだろうか
サイズ感
次に大事なのはサイズがあったモノを身に着けているかどうかだ。小さすぎたり大きすぎたりするスーツは、「仕事に真剣でない」「身だしなみに気を遣っていない」という印象を与え、面接官にマイナスの印象を与える可能性がある。
自分の体格に合ったスーツで好印象を与えるようにしよう。太めでルーズなシルエットではなく、細身で適度にスリムなシルエットをつくるようにしよう。フットワークが軽く、業務に積極的な印象を与えられるからだ。
オーダーメードのスーツが一番良いが、吊るしのスーツでも「お直し」で各段にフィット感は向上する。自分の身体にあうサイズのスーツは、見栄えがよいだけでなく、何よりも自分自身が一番着心地が良い。快適な状態で集中して面接に臨もう。
全身のバランス
面接ファッションで大切にしたいポイントの最後は「全身のバランス」である。せっかくバリっとしたスーツに身を包んだとしても、ピクニックに行くようなバッグを抱えているようでは全体としてチグハグな印象を与えてしまう。
面接官に好印象を与えるには、保守的なセンスに寄せた統一感のある身だしなみを心がけたい。尖ったセンスを披露したり、一点豪華主義である必要はない。
番人受けするであろう服装を全身にまとうことで、仕事に対する強い意志と、自分の意見をきちんと伝えようとする姿勢を示せる。
基本のスーツスタイルとカジュアルなスタイル
基本のスーツスタイル
色はネイビーかダークグレー(チャコールグレー)をおすすめしたい。黒はリクルートスーツでは定番になっているが、「喪」や「フォーマル」を連想するとのことで、年配者の中には「ビジネスには不適切」と認識している人もいる。ネイビーやダークグレーであればそうした不安とは無縁だ。
無地が無難であるが、細いストライプなどでも問題ない。一方でチェック柄などはカジュアルな印象を与えるので避けた方がよいだろう。
ワイシャツは白無地が原則。アイロンは必須だ。ボタンホールのかがりの糸が白以外の糸を使われていたり、高さを強調した台襟などデザイン性が高いワイシャツは適していない。また、ボタンダウンも本来はカジュアルな装いと言われている。面接の席には着用しないようにしたい。
意外に目立つのが靴下と時計。靴下は黒又は紺で、ある程度の長さがあるものをチョイスしよう。座った時に脛が見えるような短い靴下は厳禁だ。
またスーツの袖から見える時計が、ゴツゴツしたイメージのスポーツウォッチなのはアンマッチだ。また、遠目から見ても高価な時計は面接官の印象を悪くする可能性もある。
カジュアルなスタイル
「カジュアルな服装でお越しください」「私服でいらしてください」といわれた場合はどのようなスタイルが好ましいのだろうか。
まずはジャケットとパンツの組み合わせをベースにコーディネ―トを考えたい。シャツの裾は原則ボトムインでキチンと感を演出したい。カジュアルとはいえども、ジーンズやスニーカーは避けたい。
よくある質問として「カジュアルなスタイルと言われたにも関わらず、スーツで行くのはよくないことなのか?」がある。この場合はスーツで面談に臨んでも問題ないケースが大半だ。
アパレルなどで、私服のセンスを確認したい意図の場合は別だろうがカジュアルスタイルに迷う場合はスーツスタイルで臨んだ方が簡便なのかもしれない。
暑い夏、寒い冬の面接ファッション
冬のコートで気をつけることは何?
気を付けることの筆頭はコートを脱ぐタイミングだ。コートは建物に入ったらすぐ脱ぎ、裏表にして軽く畳む。裏表にするのは外の誇りを室内に落とさないようにする配慮からだ。コートを着たまま、受付をするような事のないようにしよう。
なお、スーツの上着るコートは、ウール素材のPコートやステンカラーコート、又はトレンチコートだ。ダウンジャケットやダッフルコートはカジュアル過ぎてスーツとは合わないので注意したい。
また、ジャケットの裾がコートの裾から出ないコートを選ぶようにしよう。
夏のクールビズで気を付けることは何?
面接は夏であってオーソドックスなスーツスタイルが原則だ。先方から「クールビズでお越しください」「ノーネクタイで構いません」と言われた場合のみ、夏対応の着こなしで臨むことになる。
とはいえ、汗だくの状態で面接の席につくのは清潔感に欠けるし、かえって室内の空調温度を下げるなどの気遣いを先方にさせてしまう。
機能性あるインナーを使ったり、予定時刻より早めに到着し、近隣で涼みながら時間調整をしてから訪問するなどの対応をとるのがよいだろう。
先方の期待値どおりの身支度で面談には臨もう
面接時のスーツスタイルは、センスの良さは不要だ。面接官を驚かせないようなスタイルで、好感度が上がればよい。極論すると、身なりがよいからと言って採用されることはないが、不潔な装いが理由で不合格になることはある。
つまり先方の期待値から外れていなければ良いのだ。清潔感、サイズ感、統一感をテーマにコーディネ―トを考えて欲しい。迷った時は、「面接官よりカジュアルな装いであってはいけない」を基準に考えてみてはいかがだろうか。
事前の身支度で自信を持って面接に臨んでいただきたい。