転職活動期間中は、意外なほどに「写真」を撮影する機会が多い。なぜなら履歴書やエントリーシートなどに、自分の写真を添付する必要があるからだ。履歴書の写真は、確かに本人であると同定するために必要なものであるし、写真によってその人の真面目さや職場とのマッチ度を計るという目的もある。
現在では「容姿による選考を助長する」という考え方から、あえて写真なしの履歴書・エントリーシートを出させる会社もあるが、基本的には「必要になるもの」だと考えておいた方がよさそうだ。
それでは、履歴書やエントリーシートに貼る写真はどのようなものが望ましいのだろうか?
ここでは、
- 履歴書やエントリーシートに貼る写真の基本知識
- どのような服装が望ましいのか
- 髪型やメイクはどうすればいいのか
について解説していく。
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履歴書に貼る写真の基本を押さえよう
まず、「履歴書やエントリーシートに貼る写真の基本」について解説していこう。
一般的な履歴書などの写真サイズは、横3センチ×縦4センチである。そのため、撮影時はこのサイズに設定しなければならない。
また履歴書やエントリーシートに貼る写真は、「過去3か月以内のものに限る」とされているため、この点にも注意が必要だ。人の顔は意外と変わりやすいため、過去半年以上経過したものだと相手から突っ込まれる可能性もある。
撮影は、正面から行う。顔全体が写るようにする必要があるため、前髪が目にかかった写真や、斜め方向を見ている写真などはNGとされている。また、当然のことではあるが、帽子やサングラスは着けてはならない。
表情は、「歯が見えない程度に口角を上げた写真」が望ましい。背景は、白あるいは灰色、もしくは青色を選ぶ。服装に関しては詳しくは後述するが、基本的には男女ともにビジネススーツを選ぶのが一番無難である。
撮影が終わった後は写真を切り離し、裏面に自分の名前を書いてから履歴書やエントリーシートに貼るようにする。万が一写真が剥がれ落ちたとしても、だれのものかが分かるようにするためだ。
なお現在はスマホなどでも撮影できるようになっているが、いわゆる「証明写真撮影ボックス」で撮影した方が無難だろう。証明写真を撮影するためのボックスは、大きめのスーパーやコンビニの前などに置かれていることが多い。料金は700円程度だ。
「少しでも印象を良くしたい」と考えるのであれば、写真館での撮影をおすすめする。この場合、費用は2000円~3000円程度が相場だ。
リクルートスーツはOK? NG?
ここからは、「証明写真を撮るときの服装」に関して見ていこう。
20代での転職活動の場合は、リクルートスーツを着用していくかたちで問題ない。特に20代前半の場合はほぼ新卒と同じ扱いがされるため、このようなスーツでもまったく問題ないだろう。20代後半の場合はインナーなどに工夫ができればなおよいが、リクルートスーツを着ること自体は問題ない。
30代以降でも、「リクルートスーツ=即失格!」とまではいえない。しかし30代以降の転職活動の場合は、ビジネススーツを選ぶ方が無難である。なぜならリクルートスーツは、「若手が着るもの」の印象が強いため、頼りない印象を与えてしまいがちだからだ。現在はビジネススーツも価格帯が広く、それほど多くのお金を出さなくても購入できるようになっているから、1着購入しておこう。
ビジネススーツの場合は、男女ともに、灰色や濃い青色、紺色などが無難だろう。男性の場合はネクタイをつけることになるが、ネクタイは派手すぎないデザイン・色のものを選びたい。しかし落ち込みすぎた色のものを選ぶと印象が暗くなってしまうので、この点には注意が必要だ。
インナーの色は、白色がもっとも安心で汎用性が高い。ただ、薄い水色などのものを選んでもそれほど問題にはならない。
なお転職活動のときに着る服もそうだが、履歴書やエントリーシートに貼る写真を撮るときの服装も、業界によってその許容範囲や望ましいスタイルが多少異なってくる。上記で解説した内容はどの業界でも使えるものだが、余裕があれば、「自分の入る業界」「自分の入る会社」のカラーに合わせた服装を模索するのもよいだろう。
髪型やメイクにも気を配ろう
履歴書やエントリーシートの写真を撮る場合は、髪型やメイクにも気を配りたい。
髪の毛の色は、男女ともに黒色が基本である。ただし女性の場合は、男性の場合に比べて染髪が許容されやすい傾向にある。そのため、「派手すぎない色であれば、少し茶色がかっていてもOK」と判断されることはある。
髪の長さについても見ていこう。男性の場合は短髪が望ましい。女性の場合は、髪の毛が長ければくくることをおすすめする。またすでに述べたが、前髪は目にかからないようにスタイリングするのが基本だ。こうすることで同定してもらいやすくなるし、清潔感を与えられるというメリットがある。
女性の場合は、メイクもすることになる。基本的には、「悪目立ちしすぎないメイク」が求められる。ラメ・パールの入った化粧品や、派手すぎる色の化粧品は避けるのが原則だ。ブラウン~ベージュ系の色でまとめると失敗がない。口紅は、唇の色と馴染むものを選ぶのが基本だが、赤すぎるものは避けた方がよいだろう。
なおメイクは、特に「入りたい業界」の影響を受けやすいものだ。華やかさが求められる業界ならば積極的に明るい色を使った方が良い、とされることもある。そのため、一度は「自分の行きたい業界にふさわしいメイク」を調べてみることをお勧めする。
履歴書の写真の服装が伝えるものとは
履歴書やエントリーシートに貼る写真は、「容姿」以外にも多くのものを相手に伝える。たとえば、「この人はうちの会社とカラーが合うか」「誠実そうな人間であるかどうか」「社会人としての一般的な知識があるかどうか」などの判断基準になりえるわけである。
そのため履歴書やエントリーシートに貼る写真は、角度やサイズ、撮影期日などの基本的なルールを守って撮影する必要があることはもちろん、「その年齢・その業界・その会社にあった服装やメイク」で撮影する必要もある。
なお、「あまりにも久しぶりすぎて、どんな風に撮ったらいいか分からない……」「撮影はしてみたが、これでよいか分からない」という場合は、キャリアコンサルタントに相談してほしい。彼らは、履歴書作りのサポートを行うことにも長けているからである。
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