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【経理への転職】未経験はしんどい?採用されるコツと実際の仕事内容を解説

経理転職

「経理はしんどいからやめたほうがいい」
この評判は、未経験で経理への転職を考えている人なら一度は耳にしたことがあるだろう。一般論としては、どんな仕事もしんどい部分はある。未経験の職場なら、慣れるまではなおさらだ。

経理職だけが特別しんどいのかと言えば、実際はそうではない。未経験でも転職を成功させることは十分に可能である。今回は経理未経験での転職にフォーカスし、経理の仕事内容や経理の特徴、未経験者でも転職が可能な理由について解説する。転職を成功させるためのポイントも紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてほしい。

目次

経理とは会社をお金の面から支える仕事

経理とは、簿記や会計の知識を使って会社のお金の出し入れを家計簿(帳簿)につけたり、決算に必要な資料を作成したりする会社経営に欠かすことのできない仕事である。

具体的な仕事内容を以下に解説する。

経理の仕事内容

経理の仕事を期間で区切ると、「日ごと」「月ごと(月次決算)」「年ごと(年次決算)」に分けられる。会社のお金は毎日、仕入れや支払いで出たり入ったりするので逐一記録・管理しなければならない。売上代金や経費の支払い・各種請求書や支払い伝票の作成・原価計算などは基本的に毎日行う。

1カ月間のお金の流れをまとめて振り返り、次月以降のお金の使い方を決めていく作業が月次決算。そして1年の会社の経済活動を総括し、その1年間で最終的に会社の利益や損失・資産や借金がどうなったのかを整理するのが年次決算だ。

年次決算は日本では多くの会社が年度末(3月末)に行うため、経理職の繁忙期も年度末〜納税申告期限の5月の間であることが一般的である。

転職先としての経理の特徴

転職先としての経理職の特徴は以下の4つ。

求人数が安定している
会社経営には必要不可欠な仕事である経理は、会社の数だけ需要があり、景気の良し悪しにも左右されにくい。そのため求人数も安定した数が見込める。

長く働き続けられる
経理は一度身に付けると生涯活かせるスキルであるため、定年まで長く働き続けられる。高齢でも現役で活躍するベテラン経理職員は多い。

他の事務職と比べて給料が高い
簿記の専門知識が必要な経理は、他の一般事務職より給料が高めな傾向がある。 実務経験を積んで担当する業務が増えれば昇給もしやすい。

他の業界でも通用するスキル
経理はどの会社においても必要であるとともに、基本的な業務は共通しているため、キャリアチェンジする際にもそのスキルは活かせる。いわゆる「ポータブルスキル」のひとつと言ってよい。

では経理に向いている人の特徴はどのようなものなのだろうか。次節で解説する。

経理に向いている人とは

経理未経験でも、適正があれば転職しやすい。経理向きの人の特徴は以下の4つ。

数字に几帳面な人
経理は日々、お金という数字の流れを記録・管理する仕事である。たとえ1円でも計算のずれを許しては業務に差し支えるため、きっちり正確に数字を扱う几帳面さが求められる。

簿記が好きな人
独特なロジックを使う簿記は好き嫌いが分かれやすいスキルでもある。簿記の知識が必須である経理職は、簿記が好きな人にとっては最適な仕事といえるだろう。

パソコン作業が得意な人
経理の業務はパソコン主体で行われるため、Excelなどを使ったパソコン作業が好きな人・得意な人には向いている。

コミュニケーション力がある人
経理の仕事はパソコンに数字を入力するだけではなく、在庫管理や仕入・売上のやりとりで他の部署と連携したり、取引先と交渉したりすることも度々ある。スムーズにコミュニケーションが取れる人は重宝されるだろう。

向いていない人は経理に転職するとしんどい可能性も

上記の4つの特徴が当てはまらない人は、仮に経理に転職できたとしても業務に慣れにくく「しんどい」と感じる可能性がある。あくまで可能性の問題なので「やめとけ」とまでは言えないが、本当にやりたい仕事なのか、今一度再考してみることを勧めたい。

未経験で経理職に転職するのは簡単ではないが十分に可能

未経験でも経理職に転職できる理由と、経験が無ければ難しいと言われる理由について解説する。

経理未経験でも転職できる理由

  • 業務に必要な資格があれば採用される可能性がある
    経理業務は簿記の知識とパソコン操作が欠かせないため、それらの資格を取得していれば未経験でも「適正あり」と判断され採用選考時に有利になる。

  • 「未経験者歓迎」「経験不問」の求人がある
    入社後の社員教育に注力している会社なら、資格や経験以外の採用基準を設けている場合がある。経験を問わない会社を選び、未経験者でも、成長意欲や人柄の良さなど他の面でアピールできれば採用されやすくなる。

    ベンチャー企業など発展途上の会社の場合、経理を含む間接部門の拡充が後回しにされる傾向がある。また「一緒に成長していく意欲」を経験よりも重視することが多いため、ベンチャー企業の求人動向は日頃からチェックしておきたい。

経理未経験への転職はしんどい・やめたほうがいいと言われる理由

  • 転職希望者に経理経験者が多い
    経理の実務能力はさまざまな業種に活かせるポータブルスキルである。また比較的年齢が高くても活躍できる職種でもある。このため他の職種に比べて人気が高く、競争相手も経験豊富なベテランが多くなる点において未経験者は不利と言える。

  • 簿記2級が募集条件の求人が多い
    「経験不問」でも、簿記の知識があることを条件とする会社は多い。その条件は一般的には「簿記2級以上」である。経験がない上に、簿記3級以下もしくは無資格の人が転職するためには困難な道のりが予想される。

未経験で経理職に転職するためのポイント

経理未経験者でも転職しやすくなるポイントを3つ紹介する。

経理の求人が増える時期に狙いを絞る

経理職は繁忙期(決算の時期)の数カ月前の1〜2月に求人が増える。日本は年度終わりの3月末に年次決算が集中し、税務申告で忙殺される5月〜6月までが決算の時期=繁忙期となるためだ。求人数が多いほど自分の求める条件に合う会社も多くなるので、可能なら1〜2月を狙って応募することを勧める。なお採用決定は4月とする場合が多い。

「未経験者可」の求人に優先的に応募する

求人の募集要項に「未経験者歓迎」「経験不問」を掲げる会社をピックアップして、その中から自分の希望に合う会社を選んで応募する。その際は、応募書類や面接で経験以外にアピールできるポイント(成長意欲やコミュニケーション力・人柄の良さ・柔軟さ)を伝えることに力を注ぐようにしたい。

専門知識・スキルを修得する

経理の実務で必要な専門知識・スキルをあらかじめ修得しておけば、未経験でも適正や意欲をアピールできる。知識・スキルを証明するには、以下の資格を取得するのが効果的な方法だ。

  • 商業簿記
    取得難易度順に1〜4級がある。このうち3級と4級は基礎的な内容が主で取得難易度も高くないため、履歴書に記載してもあまり評価は得られない場合が多い。取得していてもあえて応募書類に書かない人もいるが、経理職を希望するなら漏れなく記載しておこう。

    2級以上は取得難易度は高く採用選考時には高く評価される。また「工業簿記」の知識も証明できることから求人の選択肢が増えるメリットがある。

  • MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
    経理の実務で使うExcel・Word・パワーポイントの習熟度を証明する国際規格。一般レベル(アソシエイト・スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)の2種類があり、実務能力を証明するのなら一般レベルでも十分評価されるだろう。

    なお経理の実務で使用頻度が高いのはExcelである。Excelのスキルを重点的に磨くことを勧めたい。

経理未経験で転職するためには資格の取得と応募先企業の選定が重要

経理職は未経験でも転職できるが、簿記やパソコンが苦手な人は仕事に慣れるまで苦労する(しんどい)ことは覚悟しておく必要がある。「未経験者可」の会社なら、入社後の研修が期待できるので成長意欲がある人にはおすすめだ。

転職しやすくするために、簿記・パソコンの専門資格を取得するという方法もある。難易度は高いものの、簿記2級以上を取っていれば未経験のハンデを補う強力なアピールポイントになるだろう。

また、自力での転職に行き詰ったときは、専門家からのサポートが受けられる「転職サービス」を活用してみるのもよい。希望する職種に特化したサービスもある。自分のニーズにマッチしたサービスを選べば、より効率的に転職活動が進められるはずだ。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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