株式会社バリューアドバイザーズ-代表取締役社長 五十嵐修平氏
「全IFA正社員型による均一かつ質の高い金融コンサルティングをお客様に提供する」
株式会社バリューアドバイザーズは現在、8名のIFAを擁しており、個人事業主として契約するのではなく、全員が正社員であることが雇用の特徴です。
「金融で日本を元気にする」というビジョンを掲げた株式会社バリューアドバイザーズ代表取締役社長の五十嵐修平氏に、創業の想いやビジョンについて話を伺いました。
株式会社バリューアドバイザーズを設立した経緯から教えて下さい。
キャリアのスタートは証券会社で、小川町、月島や大島のお客様を担当していたのですが、とにかくお客様のためにならない商品をはめ込むような営業が嫌で退職しました。富裕層対応していた経験を買われて富裕層を対象にした不動産会社に転職しました。ここで働いている時にIFAの存在を知り、いろいろ調べてみると、なかなか画期的な仕組みであることが分かりました。
後日、偶然にも電車で証券会社時代のお客様に会ったのですが、話を聞くと、私の後を引き継いだ営業担当者によって滅茶苦茶な取引をされられていました。その時に自分がしっかりとお客様を守っていけないと感じました。このようなお客様が多くいる現状をどうすれば変えられるかのかを考えた時、自分でIFA会社を立ち上げようと決断しました。
株式会社バリューアドバイザーズの社名の由来を教えて下さい。
証券会社にいた時の反省を込めた名前です。証券会社の営業はお客様のアドバイザーというよりも、手数料を稼ぐための売り子に過ぎません。ですから、少しでもお客様にとって価値のある提案がしたいということで、この名前をつけました。
株式会社バリューアドバイザーズの強みは何ですか。
所属しているIFA全員が相続診断士の資格を取得しており、別ブランドで証券相続の専用窓口を設けているように、相続には力を入れています。 また特徴としてはIFA全員が正社員であることや、お客様にご提案差し上げる際にはゴールベースアプローチを徹底していること。
それからご提案前の話ですが、お客様のヒアリングを行った後、アドバイザーが勝手に自分の考えで提案するのではなく、お客様が置かれている状況などを一旦、会社に上げて、その状況を社として確認したうえで提案するようにしています。 アフターフォローも含めて、担当するIFAによってクオリティの差が生じないようにしているのが、弊社の特徴であり、強味でもあります。
今、最も力を入れている取組は何ですか。
証券相続の窓口事業ですね。相続でまとまった株券を相続するケースって結構あるのですが、相続人が株式投資を知らないと、そのまま売却してしまうことが往々にしてあります。
そういう方がいた時、税理士からの紹介を受けて、相続を受けた有価証券をどうすれば良いのかなどについてアドバイスさせていただいております。
IFAになる前にIFAに対して抱いていたイメージと、実際にIFAとして活動を始めてからのイメージには何かギャップのようなものはありましたか。
とにかく自由に出来るというイメージがありました。それで実際にIFAとして活動をしてみたところ、やはり自由ですし、情報はネットで調べられるし業務委託契約を結んでいる証券会社からもレポートが提供されますし、不便はありませんでした。とにかくお客様にノルマ商品を勧めなくても良いという点が非常に魅力的ですね。
ただ、どういう提案をするのがお客様にとって付加価値につながるのかという点は、やはり熟考するべき課題ですし、事業を始めた当初は明確なものがありませんでした。そして、毎年米国視察に行く中で、金融資産を大きく伸ばすアメリカ人を目の当たりにし、アドバイザーのコンサルティング手法を基に日本人にあったゴールベース提案を取り入れました。
IFAに求める人物像は何ですか。
最初に金銭勘定が入らないことが大事です。だから、IFAになれば儲かるという考え方の人はそもそも採用しません。誠実であり、常にお客様のことを第一に考えられること。
お客様からは資産運用だけでなく、保険や相続にも詳しいことが求められるので、とにかく圧倒的な勉強が必要になります。そのモチベーションを支えていくうえで成長意欲が強いことも大事な要素です。
ビジョンについて教えて下さい。
金融で日本を元気にすることです。経営理念は「価値のある金融コンサルティングの追求」で、3つのポイントがあります。それは、お客様の資産を自分や自分の家族の資産のように考えてアドバイスすること、お客様が運用目的に向かって着実に歩めている状態を作ること、金融業界の指針となる提案であることです。
これを1人でも多くの人に対して実践していくことで、1900兆円ある個人金融資産が年2%、3%で増えていけば、米国などと同じように日本の経済活力も盛り返していくと考えています。