株式会社FPパートナーズ 坂上直樹氏 TOPインタビュー
今回IFAとしてご活躍をされている株式会社FPパートナーズ様の坂上様にお話を聞きました。
会社の歴史や特徴
これまでの経歴を教えてください。
1994年に大学を卒業した後に、小売流通チェーンの会社に入社しました。しかし、その会社が1996年に倒産をしました。その後、通信関係の会社に入社をしましたが合わず、今後どうするかということを悩んだ結果、人材派遣会社のテンプスタッフに転職をし、営業職に就きました。
大きな転機が訪れたのはテンプスタッフに勤めて3年経った頃です。
外資系金融機関がプライベートバンクや資産運用業務を拡大していることを知りました。そのころFPの資格も取得しました。
当時、多くの金融機関が求人を出しており、今後の資産運用業務の成長性と自分自身の生涯のキャリアとして実力を身に着けたいとの思いから、転職を決意しました。
その後、野村證券のFA社員になり金融のキャリアがスタートしました。 また、2011年には日興証券(現SMBC日興証券)IFAの個人事業主になり、2014年にFPパートナーズ株式会社を設立しました。
IFAになった経緯を教えてください。
野村証券に入社して8年目の時に、リーマンショックを経験しました。そして、その時にお客様の資産は大きく値下がりしました。
それでもノルマはあったのですが自分の納得した商品や売買タイミングで提案することが出来ず、疑問を抱きました。そのような経験より、金融機関から独立した立場でより良い提案が可能なIFAに魅力を感じ、IFAになることを決意をしました。
社名「FPパートナーズ」の由来を教えてください。
私たちはファイナンシャル・プランナーとしてお客様の一生涯に寄り添うパートナーとなることを目指しています。その想いから「FPパートナーズ」と名前をつけました。
経営方針・ビジョンを教えてください。
会社の経営方針は顧客の資産を守り、顧客の利益を第一とすることです。
お客様に分かりやすくする為シンプルなものにしています。
会社のビジョンは日本の投資家の皆様に最適なサービスをご提供することです。
実際に、各金融機関がホームページに顧客本意の業務運営に関する原則を掲載していますが、金融界全体で見てみると本当に顧客志向で営業をしている会社はまだまだ少ないように感じます。
現在、日本の個人金融資産1000兆円以上がまだ現預金のままになっています。低成長、低インフレが続いていた・株式投資は元金が保証されていないなど、様々な理由があると思いますが、金融機関の姿勢も大きな理由の一つではないかと思います。
ですので、独立した立場でお客様のご意向に添った商品を提案していきたいと思います。
具体的にお客様の層を教えてください。
弊社全体として、世帯数で約120世帯、口座数で200口座を担当させていただいています。また、年齢では20歳〜80歳と幅広いお客様からご相談いただいています。
主に、証券に関するご相談は私が担当し、保険と不動産に関することは共同経営のメンバーが担当しています。二人体制で担当させていただくことで、お客様に最適なご提案ができる体制を整えています。
具体的にどんな提案をされていますか?
基本的に、お客様のリスク許容度などをお聞きしてからその後、ご意向に添った提案をします。
現在特に多くご相談いただくのは、50歳〜60歳のお客様です。そのようなお客様には、中長期で期待が持てそうな投資信託を保有していただいています。
預かり資産は約30億円ほどありますが、そのうちの20億円は投資信託です。残りは待機資金や株式でお預かりさせていただいております。投資信託の中でも、債券で運用する安定型のものから株式メインの投資信託など、お客様の資産や年齢・リスク許容度に合わせてご提案しています。
どのように開拓をされていますか?
基本的に、紹介がメインです。当社の共同経営者が保険業を兼業しているので、そこのお客様を紹介して頂いたり、昔から繋がりのある税理士さんから紹介を頂いたりしています。
IFA業界について
現在のIFAの状況についてどのように考えていますか?
保険代理店などの異業種から参加することも増えてきておりますが、ただその一方で、弊害も出てきていると感じています。知識が乏しいままお客様に提案を行い、後々トラブルになるような事例もあり、IFAの品質を下げてしまうことを危惧しています。
日本全体でみるとIFAが増えた方が良いとは思いますが、正しい知識をもったIFAであることが必須条件だと思います。証券アナリストなどの資格を取る事も一つだと思います。
投資対象やリスクとリターンをきちんと説明できるような商品を提案し、お客様に納得をしていただくことが一番必要だと思います。
最後にIFAの将来性についてどのように考えていますか?
大いなる可能性を秘めていると思います。いろんな業種からチャレンジ出来ますし、大きな縛りがないので自分自身の能力を試してみたい人に良い業種だと思います。また保険業など兼業もする人も増えてきて、様々な雇用形態が増えて行くと考えています。
政府も新 NISAなど投資を後押しをするような動きなので、今後も投資をする人が増えIFA市場の規模も成長していくと思います。
将来的にはIFAがイギリスやアメリカのように認知をされ、必要不可欠な職業になって欲しいと思います。
そのために私自身も一流の資産運用アドバイザーを目指していき、成長していきたいです。