CGPパートナーズ株式会社-代表取締役 野上大輔氏 「銀行出身者ならではの総合的なコンサルティングサービスを提供する」
CGPパートナーズはIFA事業者には珍しい、銀行出身者を中核メンバーとしています。資産運用に片寄らない、総合的なコンサルティングサービスを提供することを強みとして、所属するIFAは全員、正社員という特徴を持っています。
その特徴、強みをいかしてどのようなサービスを提供していくのかについて、代表取締役の野上大輔氏に伺いました。
これまでのキャリアをお聞かせください。
2004年にみずほ証券の前身であるみずほインベスターズ証券に入社して個人のお客様相手に営業を担当しました。その後、縁があってシティバンク銀行に移り、10年勤務しました。
途中、個人金融部門が三井住友フィナンシャルグループに営業譲渡された関係でSMBC信託銀行に社名が変わった後も在籍していたのですが、2018年10月に会社を立ち上げて、2019年4月に金融仲介業の登録を行い、5月から正式にIFAとして事業をスタートさせました。
なぜIFAになろうと思ったのですか。
今から5年くらい前ですが、当時の同僚がIFAとして独立した時、初めてこういう業態があることを知りました。話を聞いてとても興味が湧きましたね。
IFAは金融商品仲介業ですから、メインは株式や債券、投資信託などの金融商品についてのアドバイスになりますが、外部連携によって不動産業者や税理士、弁護士などと一緒に、お客様にとって最善と思われるサービスを構築できます。お客様のために枠組みを超えたスペシャリストとチームになって仕事ができるところに魅力を感じました。
CGPパートナーズ株式会社の社名の由来を教えてください。
CGPはChoice of Global Pleasureを略したものです。私たちが外資系銀行出身者ということもあるのだと思うのですが、お付き合いしているお客様は仕事や旅行で頻繁に海外に行かれています。 そういう方は資産運用についても外貨ベースが当たり前ですから、私たちが世界中の投資機会を見つけ、お客様と一緒に最適な組み合わせを考えて、ともに喜びを得たいという願いを、CGPという略称に込めました。
またパートナーズについては、私たちがお客様の人生のパートナーであり続けたいということに加え、社内においても社員の間に上下関係はなく、あくまでも一緒に働くパートナーであり続けたいという想いも込めています。
事業の特徴、強みについて教えてください。
前職は証券会社というIFAが多いなかで、銀行出身者がメンバーの中核になっているIFA会社は、珍しいのではないでしょうか。みずほ総研の調べによると、銀行出身のIFAは全体の3.5%しかいません。ここが他社と比べて圧倒的に違うところです。あとは金融資産1億円以上の富裕層をターゲットにしているのが特徴です。
銀行出身者のIFAはどういう点に強みがあるのでしょうか。
銀行出身者は資産運用だけでなく、融資や相続対策、事業承継など幅広くお客様の資産管理業務に関わる経験を持っていることに加え、攻めるよりも守ることに重点を置いたご提案ができることです。 証券会社はお客様の資産をどれだけ増やせたかという点に評価の軸足を置いてしまいがちです。
もちろん誰でもお金を増やしたいという気持ちはありますが、私たちがご提案を差し上げている富裕層の場合、どちらかというと今持っている資産を守りたいという意識が強いので、そこに寄り添った総合的なコンサルティングという点に、強みを発揮できるのではないかと思います。
さまざまなキャリアの選択肢があるなかで、IFAを選んだ理由は何ですか。
お客様と長期的なお付き合いをするならプライベートバンクでも出来るのですが、あえてIFAを選んだのは、お客様にご提案を差し上げる際に制約がなく、自由に行える点に魅力を感じたからです。
もし特定の金融機関に所属している状態でお客様に何かご提案をする場合、どうしても自分が所属している金融機関のプロダクトを販売しなければなりません。
でも、IFAなら金融商品だけでなく、外部のプロフェッショナルと連携すれば不動産に絡んだご提案もできます。お客様のニーズに即したサービスをご提供できるのが、IFAの一番の魅力だと思います。
ご自身がIFAになる前にIFAに対して抱いていたイメージと、ご自身がIFAとして活動を始めてから感じたイメージの間にギャップはありましたか。
事前に描いていたイメージは特にありませんでした。ただ、実際に中に入って思ったのは、案外、IFAでありながら、歩合外務員のような方がいらっしゃるのだなということです。そこは人それぞれのスタイルがあるとは思うのですが、それでは株屋と言われた昔の証券マンと大きく変わらないように思います。
IFAはお客様の人生に寄り添う仕事などと言われていますが、実際にはそんなものなのかという疑問は抱きました。 ですから弊社の場合、業務委託契約で歩合制のIFAはおらず、全員、正社員採用にしています。
IFA業界は今後どうなると思いますか。
大きくなるでしょうし、認知度も上がっていくと思います。世間の認知度はまだ低いままですが、少なくとも金融機関で働いている人の間では、IFAの認知度がかなり高まってきました。これまで銀行や証券会社という枠組みの中で働いていた人が、よりクリエイティブに働ける場として、IFAを積極的に選んでいくようになるでしょう。
ただ、気になるのはIFA事業者の数が非常に多いことです。恐らく、800から900はあるでしょう。IFAのビジネスは、ある程度、規模があって初めて経営が安定しますし、お客様への手数料も下げていくことが可能になり、双方にとってメリットがあります。今後はIFA事業者の統廃合も進んでいくのではないでしょうか。
どのようなIFAと働きたいと思いますか。
弊社の社員は長期的にお客様に喜んでいただけるサービスを提供したいと常に考えています。ですから運用提案だけでなく、とにかく目の前のお客様に喜んでいただけることは何かを常に考えているような人と働きたいと思います。