希望通りの転職を叶えるために、効果的な履歴書の作成は欠かせない。転職の最初のステップは書類選考だ。
この段階で採用担当者の目に留まり、「この人に会ってみたい」と思わせる履歴書は、その後の面接へのプロセスの橋渡しとなる。
本記事では、転職履歴書のフォーマットの選び方や効果的な履歴書の作成方法について解説していく。転職活動中の人や、これから転職活動を開始する人はぜひ参考にしていただきたい。
履歴書には種類がある
既成で販売されている履歴書には5種類あり、それぞれ用途が異なる。
- 一般用
- JIS規格
- 転職者用
- 新卒用
- パート・アルバイト用
一般用
一般的に広く利用されているのが一般用の履歴書だ。
転職回数が少ない人には一般用が適しており、自己PRの欄が広いので効果的に使用することができる。
JIS規格
自己PR欄よりも学歴や職歴を記入する部分が多いタイプだ。
社会人としての経歴が長い人にはおすすめで、効果的に職務経歴や実績をアピールすることができる。
転職者用
転職回数が多い人に適しているのが転職者用の履歴書である。
退職理由が記載できるので、転職回数が多い人が不利にならないように活用することができる。
新卒用
新卒の人が学生時代にしていたサークル活動や経験を通して企業にPRすることができる。
パート・アルバイト用
パート・アルバイト用に勤務希望日や勤務可能時間が記載される欄が多く設けられている履歴書だ。
効果的で美しい転職履歴書の書き方
企業の採用担当者の印象に残りやすい履歴書とは、以下のような特徴がある。
- 整然とまとめられている
- 読みやすい
- 短く簡潔に説明されている
このように、短文で箇条書きのようにまとめると頭にすんなり入りやすく、記憶に残りやすい履歴書になるのだ。
数字はすべて英数半角
- 日付や学歴、職歴の年度はすべて西暦で記入
- 英数半角を使用
- 履歴書の日付は作成日ではなく提出日
証明書写真はビジネス用に
- 男性・女性とも服装はビジネススーツかジャケット着用
- 男性はネクタイ着用
- 前髪が額全体と目までかからないよう注意
連絡先
- 電話番号は携帯電話だけでも可能
- メールアドレスも必ず記載する
学歴
- 高校から最終学歴までをすべて記入。
- 学校名は省略せずに記載
- 大学や大学院は学部・学科、専攻、研究科も記載
職歴
・入退社だけを記載
例:〇〇株式会社 入社
〇〇株式会社 退社
△△株式会社 入社
現在に至る
以上
・転籍や出向がある場合
例: △△株式会社 入社
◇◇株式会社 転籍(出向)
◇◇株式会社 退職(△△株式会社に帰任)
免許・資格
資格や免許に関する名称は正式名称を記載する。
TOEIC・英検は、スコアも記載しましょう。TOEICは記載の方法が試験によって異なりますので注意しましょう。
例:「TOEIC公開テスト ○点取得」と記載
学校や企業を対象としたTOEICの場合「TOEIC IPテスト」記載
ただし、TOEIC IPテストでスコアを取得しても認定証は交付されません。
求人案件にTOEICのスコアが必須になっている場合には確認が必要です。
英検の場合
例:「実用英語技能検定 ○級合格」と記載
英検の正式名称は、「実用英語技能検定」です。取得年月は合格証明書の発行日になります。証明書の右下に記載してある年月日です。
志望動機
一般的にこの欄は100~200文字程度にまとめると良いだろう。
次のポイントをまとめると採用担当者に伝わりやすくなる。
- 応募した企業を選んだ理由
- 自分が応募企業で活かせる経験やスキル
- 自分が入社後に実現したいこと
志望動機と自己PRを記入する欄がある履歴書の場合は、それぞれに分けて書くのがよいだろう。
人事担当者が会いたくなる履歴書の書き方
企業の人事採用者は1件の求人案件に対して毎日数十通から100通以上の応募書類に目を通している。
その中で、面接をしてみたいと思う内容は履歴書から「本気で転職したい」意思が感じ取れる履歴書だ。さらに、企業が求めているものを理解したうえでアピールしている履歴書も効果的である。
企業が面接したくなる履歴書の書き方のポイント
- 応募企業の業務のことを理解している
- 自分のスキルと募集職種がなぜ合致しているのか記載されている
- 自分がその企業でどのようなことができるのかを明確に記載している
なぜその企業に応募したのか志望動機が明確に記載されている
整然と記載された履歴書の内容とともに、なぜ応募したのか志望動機は採用者にとって非常に重要なことである。志望動機の構成は次のようにして記入すると明確であり、採用者にも入社後にどのように貢献してもらえるのかをイメージしやすくなる。
- 書き出し:その企業に応募した理由。なぜ、その企業に興味を持ち、選んだのか。自分の職務経歴やキャリアに対するビジョンなど。
- 活かせる経験:自分が入社後に活かせる経験や持っているスキル。どのような実績があるのか、具体例など。
- 締めくくり:入社後のキャリアパスや貢献して実現したいことなど。
採用担当者に好印象な応募動機は
企業の採用担当者の印象に残る応募動機ですが、応募企業独自の共感する特徴や魅力を書くことだ。
そのためには、企業のことを調べて把握し、自分の言葉で企業の採用担当者に伝えることが大切である。
どのようなことを調べるべきか
- 企業理念
- 事業戦略
- 企業が提供しているサービス
- 企業が扱っている商品
これらについて調べることは、その企業について深く理解する必要があり、「なぜ他社ではなく、その企業に応募したのか」を簡潔に述べることが大切である。
応募企業の共感できる点や他にはない魅力の書き方
企業の採用担当者に伝えるために、以下のようなポイントを使うと良いだろう。
その企業の独自の強みと差別化できる点
- 業界内のポジショニング
- 経営基盤
- セールスポイントや特徴
その企業の経営理念や企業精神
- 社会に対して、企業としてどのように貢献しているか
- 事業計画に対する取り組み
その企業のサービスや魅力
- 商品開発のエピソードなど
- その企業の商品やサービスについて業界でのポジショニング
履歴書を作成するときの注意点
転職履歴書のフォーマットはインターネットからもダウンロードすることができますが、以下の点について注意しましょう。
- 担当した業務内容だけが長文で記載されている
- 自己PRが長すぎる
- 履歴書の写真がスナップ写真
転職履歴書のフォーマットは適切なものを効果的な内容で
転職履歴書は、数種類のフォーマットの中から転職用に適したフォーマットを使用し、各項目について企業に対する自分のプレゼンテーションだと思って作成すると良いだろう。
本記事を参考にし、効果的な内容の履歴書で転職を成功させてほしい。