【保険会社からの転職】スキルを活かせる業界とは？

保険会社は、実力主義の風潮が強く高収入を狙いやすいことから、就職先・転職先としても人気の業界だ。しかし、「ノルマのプレッシャーが辛い」、「専門スキルが身につきにくい」といった理由から転職を考える人もいる。

保険会社からの転職には、どのような選択肢があるのだろうか。本記事では、保険会社での経験を活かせる転職先や、転職で役立つ資格について解説していく。

保険会社での経験を活かせる転職先

保険会社は「マネジメントが経験できない」、「スキルアップが難しい」といったイメージから、「転職は難しいのでは」と考える人も多いかもしれない。しかし、保険会社からの転職先には業界内外にさまざまな選択肢がある。

ひとつずつ詳しく紹介していこう。

保険ショップ

保険会社からの転職先として、保険ショップが挙げられる。保険ショップとは、複数の保険会社の商品を取り扱う来店型の店舗である。

業務内容としては、来店した顧客の保険の見直しや加入の相談などであるため、保険会社での業務とほとんど変わりない。大きく違うのは「個人に対するノルマがない」という点だ。

保険ショップでは、店舗ごとに目標が与えられるものの、その目標が個人に振り分けられることは少ない。基本的には「来店した顧客の保険の相談にのる」という形であるため、常に新規顧客を発掘しなければならない保険会社とは営業スタイルが大きく異なる。

「保険会社での経験を活かしたい」、「引き続き保険業界に関わりたい」という人は保険ショップへの転職を検討してみよう。

金融業界

保険会社からの転職は、金融業界内でキャリアチェンジを図る選択肢もある。

たとえば、銀行のリテール営業では保険商品の提案・販売業務を取り扱っているため、これまでの経験を活かした転職が期待できる。従来、金融業界では新卒の一括採用が通例であったが、最近では業界出身者のキャリア採用も積極的に行っている。

そのため、保険会社での経験を活かして専門職として転職することも十分可能だ。

また、金融業界内で転職する場合は、これまで取得した資格が無駄にならない点も大きい。通常、生命保険募集人資格は転職と同時に失効してしまうが、2年以内の転職であれば資格を継続できる。

転職後に再度資格を受験する必要がないため、スムーズに業務に取り掛かれるだろう。

ファイナンシャルプランナー

保険会社からの転職先として、ファイナンシャルプランナーが挙げられる。ファイナンシャルプランナーは顧客のライフプランに寄り添いながら、資産形成のフォローを行う職種だ。

保険会社での業務と共通点も多いが、大きく異なるのが「金融商品の販売を行わない」という点である。ファイナンシャルプランナーが手掛けるのは相談業務のみとなっており、具体的な個別商品の提案・販売は行わない。

「保険会社での仕事にやりがいは感じるけど、ノルマのプレッシャーに疲れた」、「生涯を通じて顧客と関係を築いていきたい」という人は、ファイナンシャルプランナーへの転職が向いているといえる。

IFA

近年では、金融業界内の転職先としてIFAを選択する人が増加している。IFAは「Independent Financial Advisor」の略で、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる職種である。

IFAは特定の金融機関に所属せずに、金融商品の提案・販売を手掛けることが特徴だ。業務内容は保険会社とほぼ変わりないが、「営業ノルマを課されない」という点が大きく異なる。IFAは金融機関に所属する職員ではないため、個人に営業ノルマが与えられることがない。

そのため、真に顧客のニーズに寄り添いながら、商品を提案することが可能だ。

現在、IFA法人は全国各地で増加傾向にあり、その特色もさまざまである。「証券業務に強みを持っているIFA法人」や「若年層の顧客を中心に抱えるIFA法人」など法人によって特徴がある。

保険会社での経験を活かすためには、保険商品の取り扱いに力を入れているIFA法人を選ぶとよいだろう。

異業種の営業職

保険会社で得た経験やスキルは、異業種の営業職でも活用できる。

「保険会社はスキルが身につかない」といわれることが多いが、営業スキルや顧客との折衝能力は他の業界でも十分通用するものだ。保険会社で営業職を経験した人であれば、その経験を高く買われるだろう。

特に、保険商品のような無形商材を取り扱う業界は、保険会社で培った営業力を発揮しやすい。「引き続き営業職に就きたい」、「異業種にチャレンジしてみたい」という人は、IT・ソフト業界や人材業界、教育サービス業界などの営業職を検討してみよう。

保険会社からの転職で役に立つ資格

保険会社ではさまざまな資格を取得するが、次の資格は転職活動でも活用できる。

• ファイナンシャル・プランニング技能士
• 生命保険募集人資格
• 年金アドバイザー・相続アドバイザー

それぞれどのような業界への転職で活用できるのか、くわしく紹介していこう。

ファイナンシャル・プランニング技能士

ファイナンシャル・プランニング技能士は、金融業界内での転職はもちろん異業種への転職でも役に立つ資格だ。

たとえば、ファイナンシャル・プランニング技能試験では不動産に関する知識も習得するため、不動産業界への転職でも重宝される。ファイナンシャル・プランニング技能士は国家資格で認知度も高いため、ぜひ転職活動でも積極的に活用しよう。

生命保険募集人資格

引き続き保険商品の販売に携わる場合は、生命保険募集人資格が活用できる。

本来、生命保険募集人資格は退職と同時に失効してしまうが、2年以内の転職であれば資格を引き継ぐことが可能だ。「保険会社→銀行」、「保険会社→IFA」など、金融業界内で転職する場合は、そのまま資格を活用できるメリットがある。

なお、継続できるのは専門課程と応用課程の資格となっている。

年金アドバイザー・相続アドバイザー

銀行業務検定の一種である「年金アドバイザー」や「相続アドバイザー」は、金融業界内の転職で役に立つ。

年金や相続に関する情報は、顧客のニーズも大きい。顧客と長期のライフプランを考えるうえで欠かせない知識であるため、銀行や証券会社、ファイナンシャルプランナー、IFAなどさまざまな業種で活かしやすい資格だ。

もし取得していない場合は、転職活動と並行して取得しておくことがおすすめである。試験日程は、どちらも3級が年2回、2級が年1回となっている。

年金アドバイザーと相続アドバイザーの試験は同日に開催され、ダブル受験も可能である。計画的に学習に取り組んで合格を目指そう。

保険会社からの転職にはエージェントの利用がおすすめ

保険会社から転職をする際は、エージェントを活用することもおすすめだ。エージェントでは、自分に合った求人情報を紹介してもらえることに加えて、自己分析やキャリアプラン形成のサポートも受けられる。

「保険会社の経験をどうやって転職に活かしたらいいのだろう」と悩んでいる人は、プロの手を借りながら転職活動に取り組もう。

これまでの経験を活かして転職活動を成功させよう

保険会社からの転職先には、「保険ショップ」や「金融業界」、「異業種の営業職」などさまざまな選択肢がある。近年ではIFAへの転職も増えており、ノルマのない営業スタイルが大きな魅力だ。

また、転職活動に取り組む際は、エージェントによるサポートを受けることも検討しよう。エージェントでは企業とのやり取りも代行してくれるため、忙しい保険会社での業務と並行しながら転職活動を進められる。非公開の求人情報を紹介してくれることもあるため、より多くの情報を収集するためにもぜひ積極的に活用したい。

本サイト「IFA転職」では、金融業界における転職活動をサポートしております。保険会社からの転職をお考えの方は、どうぞお気軽に下記フォームよりご相談ください。