IFA転職

IFAへの転職② 〜IFAになるための要件〜

2021.02.20.Sat 就職・転職・独立

 「IFAになるにはどうすれば良いか?」という質問を多くいただくことがあります。IFAになること自体は、そう難しいことではありません。証券会社や銀行などの金融機関に勤めていて、証券外務員のライセンスを持っているなら、いつでもIFAとして活躍できます。でも、問題はIFAになり続けることです。現実問題としてIFAはどのくらい稼いでいるのかも含め、IFAのなり方、なり続け方について考えてみましょう。

【ポイント】

・IFAになるための法的な要件

・IFAになるための実務上必要なこと

・IFAの仕事に関して

IFAになるための要件

 IFAとして活動するためには、法的な要件としては日本証券業協会が実施している「外務員資格試験」を受けて、これに合格する必要があります。

 恐らく、このコンテンツを見て下さっている方の大半は今、もしくは以前、証券会社などの金融機関に在籍していたと思いますので、大半の人はすぐにでもIFAになれます。釈迦に説法なのでここで多くは申しませんが、金融機関に就職した人は大半がこの資格試験を受け、外務員としてのライセンスを保持しているはずだからです。

 しかし、まったく別の職種からIFAになろうという方は、どういう資格試験かご存じないと思いますので、簡単に説明させて下さい。

外務員資格試験とは、証券会社など金融機関の営業としてお客様に株式や債券、投資信託、あるいは先物取引やオプション取引などのデリバティブを販売するにあたって必要とされる資格です。この資格試験に通らない限り、金融機関の支店に配属されたとしても、営業活動を行うことは認められません。

なお、外務員資格は一種と二種に分かれています。株式や債券の現物、投資信託を販売するだけなら二種に合格すれば良いのですが、株式の信用取引や株価指数先物取引、オプション取引などのデリバティブ取引を含む、あらゆる証券取引を扱えるようになります。

また一種、二種ともに「正会員資格」と「特別会員資格」があります。特別会員資格は証券会社以外の金融機関で働いている人が対象になります。これに対して正会員資格は、証券会社で働いている人、もしくは一般の人でも受験できます。したがって、証券会社など金融機関で働いた経験のない人がIFAになるためには、まずこの外務員資格試験を受けて、正会員資格を取得する必要があります。

未経験の方は金融営業の経験を積むことが大切

外務員資格さえ取得すればIFAとして活動できるようになるわけですが、異業種からそのままIFAになることは、あまりお勧めしません。出来れば一度、金融機関に入って支店営業の経験を積んだ方が良いと思います。

理由はいくつかありますが、IFAに求められるスキルとして大きくは「金融知識」と「富裕層に対する対応能力」です。金融機関では富裕層の新規開拓、金融商品、事例のケーススタディなど多くを学ぶことができるのと同時に、「金融機関の看板」で営業できます。現場のIFAの方々からお話を聞くと、IFAとして活動していても、お客様がIFAをご存知ないケースも多く、知名度や看板の面で苦労するという話は多いです。

その「看板が無い」ということをカバーするには相応の知識やスキルが求められますが、ゼロベースからIFAになってしまうとスキルも看板もない状況で勝負する必要があり懸命な判断とは言えません。この様な面もあり、金融機関の看板を借りて営業し、スキルや経験を積むというのはひとつの方法ではないかと考えられます。

金融業界では従来、独立を視野に入れることや、独立という行為自体がタブーといった空気がありましたが、近年はこのような空気も薄れつつあるように感じており、今後人材の流動化も進んで来ると考えられます。

また、実際、IFAとして活躍している人たちのなかには、自分が証券会社など金融機関の営業時代に開拓したお客様を、IFAになってからも引き続き担当しているケースが少なくありません。しかし、大前提として、「独立しても付いてきて頂ける関係」、「選んで頂ける信頼」があってこそだと思います。

また、担当のお客様とお付き合いし続けるという点に関しては様々な議論や価値観があり、「育てて頂いた会社なので金融機関時代のお客様にはアクセスしない」という方もいますし、「転勤もノルマも無くお客様のためになるのでお客様に選んでもらう」という方などの意見や観点もあります。

社員IFAになるという道も

ようやくIFAとして活動できるようになったとしましょう。

しかし、一番は「IFAになることより、IFAとして活動し続けること」が難しいのです。通常、多くのIFAは外務員資格試験を受けてライセンスを取り、証券会社で数年間、営業として活動した後でようやくIFAとしてのスタートラインに立つわけですが、IFAでい続けるためには、相応の成果を上げていく必要があります。

IFAについては「時間が自由になる」、「本部からノルマを強要されずに済む」といったことがメリットとして強調されがちです。

一方で、ノルマや商品の縛りはないものの、成果給のケースも多く、全て自分で決断する必要があります。また、成果を上げなかったら、収入がゼロもしくはゼロに近くなるのは自明です。したがってIFAであり続けるためには、たとえ本部からノルマのプレッシャーが飛んで来なかったとしても、自発的に動く努力を重ねていく必要があるのです。

個人事業主としてのIFAは、自分が動かなければ収入が得られないという厳しさがある反面、お客様とのリレーションをしっかり保ち、信頼されて相応の資金を預けてもらえれば、それに応じた報酬が得られます。なかには年収ベースで数千万円、数億を稼ぎ出すIFAもいるくらいです。ただ、その報酬を得るためには、常日頃から研鑽と様々なプレッシャーと背中合わせになる覚悟が必要です。

一方で、一部ではありますが社員型IFAという選択肢もあります。これは個人事業主ではなく金融商品仲介業者の社員IFAになるという道です。社員IFAであれば、個人事業主のIFAに比べて報酬はやや低めになる傾向がある反面、社員としての身分が保証されます。つまり、基本給は一定額しっかりと出ると言った安心感があります。

IFAという仕事の満足度は高い

実際にIFAになった時、どのくらいの報酬が得られるのでしょうか。弊社が行ったアンケート調査の結果を見ると、IFAが1年間で稼いだ手数料は1000万円未満が最も多く5割近くを占めました。この手数料を金融商品仲介業者とIFAとで分けますが、その還元率は金融商品仲介業者によって異なります。還元率が50%で、年間の手数料が1000万円だとすると、IFA本人が受け取る年間の報酬は1000万円×50%=500万円になります。

ちなみに還元率は、ざっくりとした数字で恐縮ですが、30%程度~70%程度というようにかなりの幅があります。所属IFAの年齢が若く、広報やブランディングなどIFAに対する営業支援を手厚くしている金融商品仲介業者の場合、相対的に還元率は低めに設定されるケースが多いようです。

また、IFAになる前の仕事で得ていた年収に比べて、IFAになってからの収入が増えたのか、それとも減ったのかについては、同程度が4割を占めました。一方、半分程度と半分以下を合わせて3割なので、独立して収入が増えたという人の比率の方が低いわけですが、「IFAに転身してどうでしたか」という質問に対する答えは、「満足している」と「非常に満足している」を合わせて8割にもなり、かつ「後悔している」、「非常に後悔している」という回答はゼロという結果になりました。

つまり報酬は大きく増えていないものの、働く時間の自由さ、ノルマに追われることなくお客様ファーストで仕事ができるところに、IFAの魅力を感じている人が多いようです。

記事一覧に戻る

カテゴリから記事をさがすCATEGORY