IFA転職

IFAへの転職① 〜IFAとはなにか?〜

2021.02.17.Wed 就職・転職・独立

「IFAで活躍している証券マンが増えている」という話を聞いて、自分もIFAを目指そうと思っている方は結構いらっしゃるでしょう。

でも、関心を持つ人が増える一方で、IFAが何者なのかわからないという声もよく聞きます。そこでまず「IFAとはなにか」について、簡単にお話ししたいと思います。

日本のIFA人口は約4000人

IFAがIndependent Financial Adviserの略であることくらいは、恐らくこのサイトにアクセスしてきた方ならご存じかと思います。日本語だと「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と訳されるため、個人事業主として独立しているファイナンシャルアドバイザーというイメージが強いかと思いますが、これには若干の誤解があります。

 

ここで用いられている「Independent」は「独立した個人事業主」ではなく、「特定の金融機関に所属していない」資産運用の専門家という意味です。

IFAとして活動する方法

IFAとして活動するためには、大きくは2つの方法があります。法人に所属する方法と、個人で開業する方法です。


まずひとつは、金融商品仲介業者として金融庁に登録しているIFAファーム(IFA法人)に所属する方法です。この場合、IFAファーム(IFA法人)と業務委託契約を結んで営業活動をする方法と、IFA法人の正社員として営業活動する方法があります。このうち前者は個人事業主扱いなので、収入は完全出来高制になります。後者は正社員としての基本給があり、インセンティブや賞与も別途あることが多いです。


もうひとつは個人としてIFA法人を開業する方法です。この場合は金融商品取引業者である証券会社と業務委託契約を結び、かつ金融庁に金融商品仲介業者として登録する必要があります。しかし、現在は個人として金融商品仲介業を開業する方法は主流ではありません。


現状、金融庁に登録されている金融商品仲介業者はおよそ900あり、このうちおよそ600がIFA法人、およそ300が個人の金融仲介業者であり、全体のIFA人口は約4000人です。ちなみに、IFAは2004年1月から金融商品取引法が改正・施工されたことによって誕生しました。当時のIFA人口はおよそ500人でしたから、この16年間で8倍になりました。


そして今後もIFA人口は増え続けるでしょう。私たちは「良質な」独立系アドバイザーを増やすことに寄与し、2025年にはIFA人口を1万人規模にしたいと考えています。日本のIFA業界はそれだけのポテンシャルを持ち合わせているのです。


これから大きく伸びるIFA

日本のIFA業界がどの程度のポテンシャルを持っているのかを、具体的な数字を挙げて考えてみたいと思います。

現在、日本の証券市場の預かり資産は総額321兆円と言われています。これを業態別に見ると、総合証券会社が282.5兆円で全体の88%を占めています。次いでネット証券が35.3兆円で11%です。そしてIFAが2兆円で、わずか0.6%でしかありません。

また証券外務員の人口ですが、全体が7万7800人で、このうち総合証券会社に属している人が7万3910人ですから、圧倒的に証券会社の看板を背負って営業している外務員が大半です。逆に、IFAとして活動している人は3890人ですから、その比率はわずか5%です。

では諸外国はどうでしょう。

個人向け投資販売におけるIFAの比率を比較すると、英国が最も高くて80%、米国は60%を占めており、圧倒的にIFAを介した証券取引が中心ですが、日本の普及率はわずか5%です。

現状、日本のIFAは預かり資産や外務員人口から見て、非常に小さな存在ではありますが、逆に考えれば、それだけ伸び代が大きいとも考えられます。

実際、IFA経由の取引実績は近年、大きく伸びています。

たとえば楽天証券のIFAビジネスの状況を見ると、IFA経由の顧客口座数は、2020年6月末時点で4万5034口座となり、前年同期比で31.5%増。IFA経由の顧客預かり資産残高も、2020年6月末時点で5408億円となり、前年同期比で33.1%の増加となっています。

また、あかつき証券のIFA預かり資産も急増しており、2020年3月時点のそれは、2019年3月と比較して163%増となりました。

このように、日本の証券ビジネスにおいてIFAの存在感が強まっている理由のひとつは、この15年間でIFAの質が大きく変わったことが挙げられます。

日本にIFAが登場した2004年当時は、どちらかというと定年間近となった証券会社の営業担当者のセカンドキャリアという色彩が濃かったのですが、今のIFAは30代の若手を中心に、顧客と長期的な関係を築きながら資産形成、資産保全の役に立ちたいと考えてIFAを目指す人が増えています。特に2017年以降、大手証券会社を中心にして、若手でトップセールスだった人たちがIFAに転身したことから、この傾向が一段と強まりました。

IFA人口の増加が日本の証券市場を健全化する

金融庁が2019年8月に最終報告を行った「リスク性金融商品販売にかかる顧客意識調査について」のなかで、「メインで利用している金融機関の窓口・販売担当者について、あなたは友人や知人にどの程度薦めますか」という質問項目について、次のような結果が出ました。

それは「薦めたい」が6%、「どちらでもない」が32%だったのに対し、「友人知人に薦めたくない」が62%と圧倒的に多数を占めたのです。この数字を見る限りにおいて多くの投資家層は、証券会社など付き合っている金融機関に対して満足していないことが伺われます。

では、何に対して満足していないのでしょうか。これについては、「顧客本位ではなく、業績重視の提案が多い」、「販売担当者の商品知識や説明力が不足している」、「販売担当者の接客態度」、「販売担当者から購入後のフォローがない」、「勧誘がしつこい・勧誘の電話が多い・強引な勧誘」という項目が挙げられました。

この調査結果から見えてくるのは、今の金融機関は顧客本位ではない、プロダクトプッシュ型の営業を行っており、かつ商品知識に関する営業担当者のレベルが低いということです。

昔から日本の金融機関、とりわけ証券会社はプロダクトプッシュ型の営業を行ってきました。明らかに投資家が損するに決まっているような投資案件でも、半ば強引に販売してきたのです。

そこには日本の総合証券会社が抱えている構造的な問題が存在しています。

企業などが株式や債券を発行して資金調達する場合、証券会社はそれを引き受ける一方、引き受けた株式や債券を投資家に販売して、発行体である企業などの円滑な資金調達を手伝います。

これが証券会社の金融機能であるわけですが、この構造がある限り、発行体である企業などと投資家の間には利益相反が生じます。

つまり発行体に有利な条件で株式や債券を発行させれば、その株式や債券を購入する投資家は不利益を被りますし、投資家に有利な条件で株式や債券を発行すれば、発行体は不利益を被ることになるのです。発行体と投資家の双方にとって有利な条件は絶対に成立しません。

証券会社がプロダクトプッシュ型の営業から抜け出せないのは、企業の資金調達を成功させてより大きな引受手数料を得るには、たとえ投資家にとって不利な条件の投資案件だったとしても、引き受けた株式や債券を投資家に買ってもらわなければならないからです。結果、真に投資家の資産形成に資するような提案は出来ず、ひたすら「お願いセールス」に終始することになります。

逆に、証券外務員の大半がIFAに転じれば、前述した利益相反は生じにくくなります。IFAは100%自分のお客様である投資家のために仕事をするので、投資家のためにならない、発行体にばかり有利な条件のファイナンスは通用しなくなります。IFA人口の増加は、日本の証券市場の健全化につながっていくのではないかと考えられます

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