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IFAになるには資格は必要?証券外務員資格とその他関連資格について解説

この記事で解決できるお悩み
  • 証券外務員資格の概要
  • IFAとして持っておくといい資格

近年、IFAは人気や知名度が上昇してきており、IFAという働き方に興味を持ち始めている方も多いだろう。IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーと呼ばれ、高い金融知識でお客様の資産運用のアドバイスや金融商品(株式や投資信託、生命保険等)の売買の仲介を行う。

日本証券業協会が発表している統計によると、本年6月末時点でのIFAとしての外務員登録者数は5,558名で、昨年比約17.3%上昇している。

しかし、IFAになるためには、

  • どのような資格が必須なのか? 
  • 証券外務員資格を持っていればいいのか?
  • そもそも証券外務員資格とは何か?

など不安に感じている方が多いだろう。

そこで本稿では、上記の悩みについてIFAになるための必須資格とその他保有しておくと良い資格に分けて、どうすればIFAとして外務員活動が行うことができるか解説していく。

弊社は金融未経験者から内資系・外資系証券会社に勤めている金融営業経験者まで過去150名以上の転職支援実績を持っており、多くのケースを見てきた。

IFAとして活動を行うためにはどういった資格が必要になるのだろうか。今回はIFAに必要な資格・試験の概要について解説していく。

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目次

証券外務員の資格取得とIFA登録

証券外務員の資格取得とIFA登録

IFAとしての業務を行うにあたって必須ともいえる資格が証券外務員資格だ。IFAの主な業務は金融商品の仲介だが、株式、債券、投資信託などの金融商品の仲介を行うためには、証券外務員資格試験に合格し、日本証券業協会の協会員となっている団体を通じて外務員登録をする必要がある。

一方で、IFA法人に勤務していたとしても、金融商品の仲介業を行わない場合は、証券外務員の登録は必要ない。

その理由は、多くのIFA法人が、証券外務員資格が必要な金融商品仲介業(株式、債券、投資信託の仲介)を担う以外に、生命保険の販売、不動産仲介、M&Aなどの多岐にわたるサービスを提供しているからだ。

まず、初めにそもそも証券外務員資格とはどういう資格なのかを解説していく。

証券外務員資格とは

証券外務員資格とは、国内において金融商品を取り扱うための証券外務員資格試験に合格した人に与えられる資格だ。

証券外務員資格は一種外務員資格二種外務員資格に分かれている。一種外務員資格は二種外務員資格と比べて、取り扱える金融商品の幅が広がり、その分難易度も上がる。詳しくは後述の「証券外務員資格試験の概要」で説明する。

証券外務員登録が必須

証券外務員資格保有者が実務上、金融商品の取り扱いまたは仲介をするものとして金融庁に登録することを証券外務員登録という。資格を持っているだけでは、証券外務員として活動をすることはできない。そのため、IFAとして活動していくにはこの証券外務員登録が必須となる。

登録手続きは、所属のIFA法人から、代表の証券会社を経由して金融庁の委託を受けた日本証券業協会へ届出を出すことによって行う。

証券外務員の登録をせずに金融商品の仲介業を行った場合はもちろん、金融商品の勧誘、募集行為を行った場合でも、金融商品取引法の違反となり、懲役もしくは罰金の対象になるので注意が必要だ。

例えば、所属予定IFA法人の代表証券会社がSBI証券の場合、当該証券会社を通じて外務員登録を行うことになる。過去、在籍金融機関にて金融商品仲介業における処罰を受け営業停止になったことがある方は代表証券会社のコンプライアンス体制に則って登録の可否が決まるということも抑えておく必要がある。

 転職時の外務員差し替え方法は?

法令違反等での資格取り消しがない限り、資格自体は有効だ。既に証券会社や銀行で資格を取得済みの場合は、転職後も資格を活用できる。また、退職した場合や他の協会員へ転職した場合でも資格は有効

ただし、在籍金融機関と所属IFA法人の2社同時並行での登録は不可能となっているため、在籍金融機関における外務員登録が解除された後に、所属IFA法人でも登録が可能となる。

各金融機関によって外務員登録の解除がいつになるかは異なるが退職した月の月末〜翌月末が一般的だ。

また、実際の業務に際しては、勤務先を通じて外務員登録を行い180日以内に資格更新研修を受講する必要があるので注意が必要だ。

証券外務員資格試験の概要

証券外務員資格試験の概要

前述通り、一種外務員資格は二種外務員資格と比較して、取り扱い可能な金融商品の幅が広範囲に渡るので、資格試験の内容の難易度がやや上がる。では各試験でどのような違いがあるのだろうか。具体的に証券外務員試験の概要の違いを見ていく。

試験の概要

一種外務員資格と二種外務員資格の試験範囲は同じで以下の表のようになっている。

また、日本証券業協会によると試験内容としては、一種外務員資格は「①試験内容についての実務的、専門的知識②コンプライアンスに関する基本的かつ重要な事項」となっており、二種外務員資格は「①試験内容についての基礎的知識②コンプライアンスに関する基本的かつ重要な事項」となっている。

参考:外務員資格試験制度 | 日本証券業協会 (jsda.or.jp)

つまり、一種外務員資格は二種外務員資格に必要な知識に加えて、実務的・専門的知識が必要だ。

法令・諸規則商品業務関連科目
・金融商品取引法及び関係法令
・金融商品の勧誘
・販売に関係する法律
・協会定款
・諸規則
・取引所定款
・諸規則
・株式業務
・債券業務
・投資信託及び投資法人に関する業務
・付随業務
・デリバティブ取引
・証券市場の基礎知識
・株式会社法概論
・経済
・金融
・財政の常識
・財務諸表と企業分析
・証券税制
・セールス業務

外務員資格の種類

一種外務員資格

スクロールできます
取り扱い可能商品二種外務員の取り扱い範囲に加えて、株式の信用より引きや仕組み債などのデリバティブ金融商品
など、より複雑な金融商品の仲介が可能。
受験資格年齢、学歴、経歴関係なくどなたでも受験可能。
試験時間2時間40分
問題数・配点合計100問(〇×方式70問、五肢選択方式30問)
440点満点(〇×方式の問題は1問2点、五肢選択方式の問題は1問10点)
合格基準440点満点の7割(308点)以上の得点

受験者と合格者

2020年度2021年度
受験者4,594名4,690名
合格者3,425名3,365名
合格率74,6%71.7%

目安の勉強時間

二種を取ったあとで2~3週間かけて50~70時間

二種外務員資格

スクロールできます
取り扱い可能商品基本的な金融商品(公社債・投資信託の取引、株式の現物取引等)の仲介が可能。
(信用取引やデリバティブなどリスクの高い商品は取り扱うことができない。)
受験資格年齢、学歴、経歴関係なくどなたでも受験可能
試験時間2時間
問題数・配点合計70問(〇×方式50問、五肢選択方式20問)
〇×方式の問題は1問2点、五肢選択方式の問題は1問10点
合格基準300点満点の7割(210点)以上で合格

受験者と合格者

2020年度2021年度
受験者2,7252,846
合格者1,8782,006
合格率68.9%70.5%

目安の勉強時間

金融機関で働いている人の場合3日から1週間
金融知識のない人の場50~80時間

資格取得をして登録をすればIFAとして活躍できるか

資格取得をして登録をすればIFAとして活躍できるか

証券外務員資格を取得して、登録をしていればIFAとして活躍できるのかと疑問に思っている方もいると思う。

結論から言うと、IFAとして活躍をしていくには証券外務員資格の取得、登録だけでは不十分だ。

上記でも説明した通り、IFA法人は証券外務員資格が必要な金融商品仲介業を担う以外に、証券会社では取り扱えない生命保険の販売、不動産仲介、M&Aなどの多岐にわたるサービスを提供している。

また、お客様の資産管理を行うにあたり税金やバランスシート、ライフプランシュミレーションなど資格取得だけでは賄えない知識と経験が必要になる。

そのため、仮に金融商品の仲介のみならず保険や不動産の提案・販売・仲介をする際は「生命保険募集人資格」「宅地建物取引士資格」が必要になるため自身がお客様に提供したいサービスに応じて資格取得を推奨する。

では何の資格を持っていればIFAとしてお客様に満足していただけるか?

もちろん、資格取得をしたからと言って必ずお客様に満足していただけるということではないが、

「生命保険募集人資格」「ファイナンシャルプランナー」の二つは資格取得または知識の取得を推奨する。なぜなら日本では保険に加入している人が多いことや政府の政策として「資産倍増計画」「貯蓄から投資」など投資への機運が高まりライフプランにおける家計の収支に関心が高まっているからだ。

それぞれの資格については、下記の通りである。

生命保険募集人資格

多くのIFA法人が生命保険の代理店としての募集業務を行っている。

この生命保険募集人資格は生命保険の販売業務を行うために必須な資格だ。

生命保険には定額保険と変額保険があり、一般過程試験だけでは定額法顕を販売できない。変額保険の販売には変額保険販売資格試験に合格する必要がある。

さらにこの変額保険販売資格試験の受験のためには、一般過程試験に合格し、生命保険募集人として登録されたのちに、専門過程試験に合格しなければならない。

つまり、定額保険と変額保険の両方を販売していくために、「一般過程試験」「専門過程試験」「変額保険販売資格試験」の3つの試験に合格する必要がある。

また、この資格は転職時や退職時、法令違反で罰則を受けた場合に資格が失効する。そのため、すでに他社で取得と登録が済んでいたとしても、IFAとして保険の募集人登録をする場合は、再度試験の合格と登録が必要だ。

金融機関で既に生命保険募集人資格を取得している場合、退職から2年以内の転職であれば「専門課程」「応用課程」「生命保険大学課程」については引継ぎが可能だ。ただし外務員資格と同様に、新たに所属するIFA法人から生命保険募集人登録の届出を行う必要があるため注意してほしい。

・ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとは一般的には、日本FP協会のFP技能士試験、もしくは一般社団法人 金融財政事情研究会のFP技能検定に合格した人のことを指す。

ファイナンシャルプランニングの業務は資格や経験がなくても実施が可能だが、この資格を取得することで幅広い知識を身に着けることにつながり、業務にも活用できる。ぜひ取得して欲しい。

上記の2つの資格以外にも証券アナリストや宅地建物取引士、簿記などIFAとして保有しておいた方が良い資格はいくつかある。

自分が何をお客様に提供するかを考え、どの資格を取るべきかをしっかり見極める必要があるだろう。

以上のことから、最低限IFAになるためには「証券外務員資格」の取得と登録が必須だが、お客様が満足するサービスを提供するためにはその他の資格取得や知識が必要となる。

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IFAになる際に、基本的にはどこかの法人に所属する形を取ることになる。

しかし、「どのような資格を持っていればいいのか?」、「今持っている資格だけで十分なのか?」等、
不安の声も多い。

IFAへの転職に悩んでいる方は、ぜひIFA特化型の転職エージェント「アドバイザーナビ」に相談してみて欲しい。
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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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