前から希望していた転職先から内定を受け取ったら、誰もが一安心することだろう。しかしさまざまな手続きが必要になるので、気を引き締めて行動する必要がある。
全職場で受け取る、また返却するアイテムが多数ある。また転職先の人事へ渡す書類も多いので、安心を得るために必要書類に関して説明したいと思う。
前の職場へ返す書類について
「社員証」「入館証」「IDカード」など、証明に関する書類が発行される会社もある。これらはすべて身分証明書であり、デスクの中や自宅に放置したままにしておくことは避けなければならない。常識を問われないようにすべてまとめておき、一度に返却してしまおう。
また名刺は、勤務先や部署、また連絡先などを相手に伝えるためのアイテムだ。転職する際には不要となるため、自宅などに置きっぱなしにする人もいることだろう。しかし、名刺は前の職場の経費で製作したものなので、必ず身分証明書と一緒に返却するようにしたい。
勤務が長いほど、取引先の社員から多数の名刺を受け取る機会も多いことだろう。受け取った名刺について、どのように処分すべきか悩んでしまう人もいる。コレクションとして自分で保管しておいても問題はないが、受け取った名刺についても、会社へ渡してしまうと安心だろう。
病気になった時に使用する健康保険証は、速やかに返却することを覚えておこう。所属していた健康保険組合は、退職日の翌日に脱退するため使用不可となる。また扶養家族のいる人は、扶養家族分の保険証も戻しておこう。
仕事のために作成した資料の中で、守秘義務があるものについては注意が必要だ。まずは、SDカードなど記録媒体に保存してしまおう。そして、資料と記録媒体を一緒に返却するといい。
資料は社内だけではなく、自宅に置いていないだろうか。デスクの中だけではなく、自宅に資料を置いていないか調べてみる必要がある。資料はすべて一つにまとめ、会社へ渡してしまうといい。
これらの資料を転職先へ持ち出す、また流用することはトラブルの原因となるので注意したい。懲戒処分や解雇となってしまう可能性もあるので、転職先へ前の職場に関する資料を安易に持って行かないようにしよう。
このように、様々な書類を前の職場へ戻さなければならないことがわかっただろう。転職に向けてやることが沢山あるので、資料を自宅などに置いたままにする可能性もある。しかしすっきりとした気分で転職するためにも、適切な方法で処理することが大切だ。
名刺だけではなく、ペンなど文房具も経費で購入したものだ。文具についても、名刺と一緒に戻しておくようにしたい。
前の職場から受け取る書類について
転職する際に、前の職場から様々な書類を受け取る。中には転職先に渡す必要があるアイテムもあるので、どんな書類を受け取るのか事前に把握しておく必要がある。
離職票は、失業給付を受給する場合に必須の書類だ。雇用保険にどのくらいの期間加入していたのか、また退職の理由などが記載されている。
退職してすぐに入社するケースでは、離職票は必要ではないと思うかもしれない。転職先でこの書類が必要となる可能性もあるので、転職前に受け取っているか確認しておこう。
一般に退職日から2週間程度のうちに、手元に届くと言われている。退職日までに会社で渡してほしい、誰もがそう思うだろう。離職票には退職日までの給料を記載するため、退職日に受け取ることができないのだ。
厚生年金への加入時に、必要書類として年金手帳がある。もしも会社に預けている場合には、必ず受け取っておこう。
探しても見つからない場合には、年金事務所で再交付を受けると良い。自治体によっては年金事務所ではなく、役所で受け取るところもあるので注意が必要だ。いずれの場所へ行けばいいのかわからない場合には、役所か年金事務所に問い合わせてみよう。
雇用保険に加入している場合には、雇用保険被保険者証を手元に置いておく必要がある。入社後に、人事からこの書類の提出を求められることだろう。一般に、正社員や契約社員であれば雇用保険に加入していると思って良いだろう。
転職先で年末調整を行う際に、源泉徴収票が必要となる。退職して1ヶ月以内で交付されるので、なかなか送付されないという場合には、前の職場に連絡をしてみよう。
転職先が求める書類について
給料の振込先を伝えるために、給与振込先届出書が必要となる。被扶養者がいる人については、「健康保険被扶養者異動届」「扶養控除等申告書」も必要となる。
会社によっては、雇用契約書の作成を求めるところもある。これは労働契約の内容を明らかにするための書類である。すべての会社で必要とされるわけではないが、求められたら、余計なトラブルが起きる前に作成してしまおう。
入社承諾書の書類について、作成するように求める会社もある。入社承諾書とは、転職先への入社を承諾する旨を伝える書類のことだ。もしも必要だと告げられたら、すぐに準備をしよう。
「卒業証明書」「資格証明書」「免許証」などは身の回りに置いているだろうか。履歴書に記載した内容に虚偽がないかどうか、卒業証明書などでチェックする会社も実はある。必要なときのために、紛失していないかどうかチェックしてみよう。
書類を早めに渡さなければ、ルーズな人間だと思われてしまうことだろう。社会人としてのマナーを問われて恥ずかしい思いをすることがないように、できる限り早めに行動することを心がけよう。
用意するアイテムが多いと感じる場合には、必要と思われるアイテムについてネットなどで調べてメモしておくことをおすすめする。一つでも足りないと、正式に受理されないこともあり、再度集めなければならなくなるので注意しよう。
わからないことは転職エージェントを頼ろう
書類の返却や受け取りなど、転職に向けて必要な作業は沢山あるものだ。スピーディーに行動するためにも、必要書類に関する情報をネットなどで早めに確認しておきたい。
重要な書類なので、ミスなく受け取りたいと思う人も多いことだろう。転職エージェントなど転職のプロからのサポートを受ければ、書類に関する詳細についても丁寧に教えてくれるので安心だと言える。