いよいよ、転職活動を始めることに決定した。気持ちの面では準備万端かもしれないが、具体的に何をどのように進めていったら良いのか、戸惑う人も多いのではないだろうか。ここでは、転職することを決めてから、実際に入社するまでの期間について紹介したい。
転職活動を始める前に自分の気持ちを整理する
現在仕事をしながら、新しい職場を探している方も少なくないと思う。仕事から離れて転職活動を行うよりも、可能な限り仕事をしながら職探しをしたほうがいろいろと不安を取り除けるからだ。
仕事を変えたいと思ったら、今すぐにでも転職と考える方も多いが、ここは一度立ち止まって、丁寧に自分の気持ちと向き合うことが大切だ。具体的には、なぜ自分は転職をしたいと思っているのか明確にすることと、今後どんな会社でどういった仕事をしていきたいと思っているのかということである。
事前にこういったことをしておくことには、いろいろなメリットがある。一つは、今後の転職活動の方針がはっきりすることだ。営業の仕事がしたいなら、当然であるが営業職で探し、製造関係の仕事がしたいならその業界で探すはずだ。
また、何か専門的な知識や資格を取得して、これまでとまったく異なる分野で再出発がしたいと思っている場合もあるだろう。反対に、この業種や仕事は絶対に避けたいと明確にして、苦手分野や、不得意な作業を知ることも、職選びにとっては重要なことになる。
転職する場合、必ずこういった自分に対する理解をしっかりと把握しておくことをおすすめする。これは、転職を成功させるために必須だからである。もちろん、働いて収入を得ていくため、収入面や雇用条件なども自分のイメージと合っているか気になるところだ。
このように、あらゆる角度から自分を見つめ直したら、次は特に譲れない条件を書き出してみよう。本当は、すべての願いを叶えられる職場への転職が理想だが、それはなかなか難しいことが多いため、自分にとって大切なポイントに優先順位をつけてみてほしい。
これができたら、さっそく次のステップだ。
あなたは、どんな業種への転職を目指しているのだろうか。目指す業種によって、状況は大きく異なっている。ニーズがある場合は、スムーズに転職できるかもしれないが、ニーズがあまりなかったり狭き門であったりすれば、転職までにある程度時間がかかることも予想されるため、そのあたりも踏まえて慎重に検討することが必要になってくる。
ニーズがある業種であれば、さっそく転職活動に移っても良いだろう。しかし、ほとんどニーズがない場合は、転職そのものを先延ばしにしてみることも考えてみたい。いずれにしても、できるだけ情報を集めて検討してみよう。
資格が必要な場合について
医療関係などで働く場合、資格が必須になることも多いため、資格学校へ通ったり、通信講座が必要になることも考えられるだろう。ほかにも、資格を必要とする仕事はたくさんあるので、まずはそちらの情報集めを行なって準備を進めていこう。
学校で学ぶ場合、それなりの費用もかかってくるので金銭的な準備も必要になる。例えば、看護師になる場合、専門学校と短大と大学の3つの学校があるが、費用が一番安いのは専門学校である。学校にもよるが、3年間の通学で数十万円~120万円くらい必要になる。
また、社会人から理学療法士を目指すこともできる。働いて収入を得ながら、専門学校の夜間部に通う方法もあるので、長い道のりにはなるが考えてみるのも良い。
子供が好きなら、保育士を目指してみてはいかがだろうか。保育士になるためには国家資格が必須になる。勉強して保育士試験を受け、合格すれば保育士になれる。
このように、転職をきっかけに資格を取って再出発するのもおすすめである。学ぶことも多く費用もかかるといったデメリットもあるが、真剣に向き合える覚悟があるなら先に資格取得を目指してみるのも良いだろう。
資格によっては、夜間部に通って学べるものもあるし、通信教育で勉強できるものもある。情熱があれば、きっと資格が取れることだろう。
入りたい会社が見つかったら?
自分の気持ちを理解し、自分の得意不得意を知り今後の方針が決まったら、さっそく転職したい企業探しを始めてみよう。見つかったら、書類作成に入る。もし、入りたい会社が複数ある場合は、一度にまとめて履歴書を作成しておくと効率が良い。
ただし、同じ文言を並べた履歴書を大量に作成するのはよろしくない。ある程度内容が同じであっても、応募する会社によって作成内容が変わってくるため、そのあたりを理解してから用意することをおすすめする。希望する会社によって、魅力的に感じられるような内容を作成して応募しよう。
特に志望動機については、業種によって伝えたい内容が変わることが予想される。また、履歴書に添付する写真の準備も必要だ。写真については、気軽に利用できる証明写真ボックスを使用するのではなく、なるべく写真館で撮ることをおすすめする。プロに転職用の履歴書に使用すると伝えれば、細心の注意を払って撮影してくれる。印象が良くなるようなきれいな写真を撮って挑もう。
履歴書も大切だが、面接対策も忘れずにしておこう。ネットを検索して調べれば、どんなことを聞かれるのかイメージができるようになり、可能であれば予行練習もしておこう。練習をしておけば、本番の際に面接官からの質問への回答をスムーズにできるようになる。
まとめ
転職活動をするその前に、じっくりと自分と向き合って本音を書き出してみることをおすすめする。新しい職場に望むこと、やりたい仕事はもちろん、どういう理由から転職しようとしているのか、もう一度考えてみてほしい。
また、得意なことだけでなく苦手なこともはっきりさせておけば、今後の転職活動を行う際の会社選びの参考になるだろう。なかには、やりたい仕事のために資格が必要になることもある。社会人から学べる学校や方法もいろいろあるので、前向きに考えてみよう。
転職を成功させるために、念入りな準備と市場調査などの情報集めに力を入れながら進めていこう。