近年、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の注目度が高まっている。従来の証券会社と比べても独自の強みがあり、今後さらに存在感を増していくことが予想される職業だ。
注目されるIFAの特徴を理解し、転職のチャンスを逃さないようにしておきたい。
この記事では、IFAが注目される背景やIFAの強み、転職について解説する。
IFAが注目される理由・背景
IFAという働き方が注目を集めている背景としては、主に以下の2点が挙げられる。
- 資産運用への意識が高まっている
- 金融サービスが転換してきている
1つ目は、日本で資産運用に対する意識が高まってきているという点だ。日本では長らく投資が浸透せず、貯金や保険に資金を投じる人が多かった。投資をするのは富裕層が中心であり、国が政策で「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げるほど投資が浸透しなかったのだ。
しかし、近年では「老後2,000万円問題」などをきっかけに、資産運用をしなければならないと感じる人が増加傾向にある。少子高齢化が進み、公的年金等の制度を維持するのが難しいという問題が表面化しており、自分で資産を準備する必要に迫られた形だ。そうしたなかで、資産運用に特化してアドバイスを行うIFAが注目を集めている。
2つ目は、金融サービスが多様化して転換期を迎えているという点だ。従来、投資をするためには対面型の証券会社に口座を開き、電話や店頭で発注する必要があった。
しかし近年は金融サービスが多様化し、スマートフォンからでも気軽に投資できるネット証券などが増加した。そのため、証券会社で担当者を通じて金融取引を行う必要性がなくなってしまったのだ。
もちろん、金融のプロである担当者が商品を選んで紹介してくれるという点は、対面型証券会社の強みとして残っている。
しかし、証券会社では自社商品の販売やノルマを優先させるケースが多く、顧客目線でのメリットが薄れてきている。このように金融サービスが多様化し、大手証券会社の立場が弱まったことで独自の強みを持つIFAが注目を浴びるようになってきたのである。
IFAの強み
IFAは、従来の証券会社にはない強みを持っていることが特徴だ。
独自の強みとしては以下の3点が挙げられる。
- 中立な目線で運用をサポートできる
- 長期的な関係を築ける
- 豊富な商品ラインナップから最適なプランを提案できる
1つ目は、中立な目線で顧客の資産運用をサポートできるという点だ。証券会社の場合、引き受けた株式や自社グループの投資信託のノルマに追われ、良いと思っていない商品を顧客に紹介するケースは少なくない。「顧客の資産を増やすこと」ではなく、「手数料を稼ぐこと」が目的になってしまう可能性があるのだ。
一方のIFAは金融機関と業務提携を行うものの、販売方針などを指示されることがないため、経営の独立性を保っている。自社の利益や販売ノルマなどに左右されにくく、中立な立場から顧客の運用をサポートできるという強みを持っている。「顧客の資産を増やすこと」に集中できるのは、証券会社と比べて大きなメリットと言えるだろう。
2つ目は、顧客と長期的な関係を築けるという点だ。IFAは基本的に転勤という制度がないため、顧客との関係性が途切れにくいという特徴がある。数年で転勤してしまう証券会社の総合職と比べると、より長期的な目線で運用をサポートできる。
例えば、顧客が高齢の場合は資産の運用だけでなく、相続・贈与などの資産承継問題についてのサポートも重要となる。数年で転勤してしまう証券会社の担当者よりも、転勤をせずにサポートできるIFAの方が信頼を勝ち取りやすいだろう。長期的な関係のなかであらゆる悩みやニーズに対応できる点がIFAの強みである。
3つ目は、豊富な商品ラインナップから最適な商品を顧客に提案できるという点だ。IFAは金融機関と業務提携を行うことで提携先の商品を取り扱えるようになるが、その提携先は1社に限定されるわけではない。複数の金融機関と業務提携を行えるため、さまざまな金融商品を取り扱えるという点がIFAの大きな強みである。特に投資信託などは、証券会社によって取り扱いがないケースも多く見られる。
せっかく条件が良くて顧客の運用にぴったりな商品があっても、自社で取り扱いがないことで提案できないのは非常にもったいない。複数の証券会社と業務提携をしているIFAの場合は取り扱える商品の幅が広がるため、証券会社よりも顧客のニーズに適した商品を提案しやすいと言えるだろう。
注目が集まっている今はIFA転職のチャンス
IFAに注目が集まり、需要が高まっている今は、転職するチャンスと言えるだろう。金融機関からの転職先を探しているのであれば、IFAを視野に入れながら転職活動をしていくことをおすすめする。業務委託契約型のIFAの場合は完全歩合制の報酬体系であることが多いため、成果次第では証券会社よりも高い年収を期待できる。
さらに、中立な目線で長期的にサポートができ、豊富な商品から最適なプランを提案できるため、やりがいも感じられるだろう。収入アップを目指していたり、やりがいを求めていたりするのであれば、IFAへの転職も検討してみてはいかがだろうか。IFAに転職する場合、企業のホームページから応募したり、求人サイト・転職サイトを利用したりする方法がある。
さまざまなIFA求人広告を比較し、自分の希望に合った条件で働けるIFA法人をじっくりと時間をかけて探そう。
また、IFAに特化した転職エージェントサービスも存在している。転職活動のサポートを受けられるだけでなく、非公開の優良求人を紹介してくれるケースもあるため、転職時にはぜひ利用したいサービスだ。
IFAに絞って転職活動を進めるのであれば、IFAに特化した転職エージェントサービスである「IFA転職」の利用も視野に入れておこう。
まとめ
資産運用への意識の高まりや金融サービスの多様化などを背景に、IFAへの注目が集まっている。
中立な目線で長期的な関係を築くことができ、複数の提携先の商品を提案できるという独自の強みを持っているため、今後はよりIFAの需要は高まっていくだろう。
また、IFAへの注目度が高まっている今こそ転職のチャンスと言える。
おわりに

IFAになる際に、基本的にはどこかの法人に所属する形を取ることになる。
しかし、全国には約650社ものIFA法人があり、情報を取ることや比較することが難しい。
また、
「どのぐらい収益があれば生活が安定するのか?」
「皆どのようなビジネスをしているのか?」
等、IFAになること自体に対する不安の声も多い。
IFAへの転職に悩んでいる方は、ぜひIFA特化型の転職エージェント「アドバイザーナビ」に相談してみて欲しい。
外資系プライベートバンカー、大手・中堅証券会社のリテール、銀行の資産運用担当者(FA・FP)の方まで多数の支援実績があり、業界のことを非常に熟知している。
また、弊社のメンバーは大手証券出身者であるため実務に関しても非常に詳しい。まずは情報収集をしたいといったカジュアルな形からでも無料で面談ができるので、お気軽に相談してみてほしい。
最近は異動時期や賞与の時期が近いということもあり、毎日多くのご相談をいただいている。
現在、弊社代表も現場に出て転職エージェントとして面談をしているが、面談予約枠に限りがあるので早めの申し込みをおすすめする。
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