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IFAの近代日本歴史と今後の展望

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「独立系アドバイザー」と呼ばれるIFA。近年金融業界で注目を集めている存在であるが、日本における歴史は新しいものだ。本記事では、日本でIFAが注目されるようになった背景や今後の展望について解説していく。

目次

日本でIFAが誕生した背景

日本でIFAが誕生したきっかけは、2004年の証券取引法改正である。この法改正で「証券仲介業」が解禁されたことにより、証券会社以外でも金融商品の売買を媒介できるようになった。

その後、2007年には金融商品取引法が改正され、顧客保護の観点がより重視されるようになったことから、中立的な立場で顧客にアドバイスを行うIFAへと注目が集まるようになったのである。

金融先進国であるイギリスでは、1960年代頃からIFAが活躍していたといわれているため、そうした国と比較すると、日本のIFAの歴史はまだ浅いものといえる。

近年のIFA業界の動向

証券仲介業が解禁されてからまだ20年にも満たない日本であるが、近年のIFA業界の成長は目覚ましいものがある。ここからは、近年のIFA業界の動向について見ていこう。

IFA人数とIFA法人数の推移

証券仲介業を営むためには、金融庁に「証券仲介業者」として届出を行う必要がある。日本証券業協会では、毎年6月と12月の年2回「金融商品仲介業者の登録外務員数」および法人数を公表している。以下の表は、直近5年の推移をまとめたものだ。

IFA人数(金融商品仲介業者の登録外務員数)IFA法人数(登録外務員を有する金融商品仲介業者数)
2021年12月末5,141628
2020年12月末4,264600
2019年12月末3,833584
2018年12月末3,455553
2017年12月末3,123567
引用:日本証券業協会「協会員の従業員数等」

IFA人数・IFA法人数どちらもおよそ右肩上がりに増加しており、金融業界において徐々に存在感を高めていることが分かる。欧米におけるIFA業界の規模と比較するとまだ少ない水準ではあるが、今後個人投資家の増加とともにIFAが増加していくことが期待される。

IFAの前職

ここで、現在IFAとして活躍している人の前職を確認しておこう。QUICK資産運用研究所の「IFA実態調査」によると、IFAへ転身する前の経歴は以下のような分布となっている。

順位経歴人数比率(%)
1証券会社8442.0
2保険代理店2512.5
3税務・会計事務所2010.0
4生命保険会社157.5
5ファイナンシャルプランナー157.5
6銀行73.5
7不動産会社73.5
8自営業・自由業52.5
9投資顧問業・投資信託業42.0
10信用金庫・信用組合・労働金庫等39.0
10その他一般事業会社31.5
10教育関係者31.5
10主婦31.5
10その他31.5
出所:QUICK資産運用研究所「IFA実態調査」

IFAの前職は、証券会社が42.0%となっており圧倒的に多い結果となった。その他保険代理店や生命保険会社、銀行など金融業界からの転職が多いことが分かる。

しかし、中には税務・会計事務所や不動産会社など異業種からの参入もみられる。これら税務や不動産に関する知識は、IFAの業務にも深い関わりがあるものであるため、IFAを兼業として選ぶ人も多いようだ。

IFAの収益源

IFAは、どのような業務を通じて収益を得ているのだろうか。QUICK資産運用研究所による「IFA実態調査」では、IFAの収益源に関する調査も行われた。以下の表は、その結果をまとめたものである。

IFAの収益源割合
1位証券の仲介手数料36.0%
2位生命保険販売業務14.5%
3位コンサルティング業務8.0%
4位預かり資産残高に応じた報酬8.0%
5位損害保険販売業務6.0%
出所:QUICK資産運用研究所「IFA実態調査」

IFAの収益源では、「証券の仲介手数料」つまり顧客の支払う取引手数料による収益が36.0%と最も多い結果となった。コンサルティング業務やフィー収入は8.0%に留まっており、IFAの収益は顧客の取引によって支えられている状況であることが分かる。

同調査では、IFAの経歴別による収益の違いについても調査が行われている。以下の表は証券会社出身のIFAの収益源についてまとめたものである。

IFAの収益源(証券会社出身者)割合
1位証券の仲介手数料60.7%
2位預かり資産残高に応じた報酬11.9%
3位コンサルティング業務6.0%
4位生命保険販売業務3.6%
出所:QUICK資産運用研究所「IFA実態調査」

証券会社出身のIFAとなると、さらに証券の仲介手数料に依存した収益構造であることが分かる。顧客の取引によって収益が大きく影響されるとなると、真に中立の立場でアドバイスを行うことは難しいのではないだろうか。

IFAが社会で広く浸透しているイギリスでは、2014年以降の新規契約で投信会社等からのコミッション収入の受取が禁止されるようになった。その代わりに投資アドバイスによるフィー収入が増加している。

画像引用:みずほ総合研究所株式会社「独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究」

イギリスでは、このように顧客の取引にIFAの収益が左右されない構造が確立されているため、真に顧客目線でのアドバイスが可能になっているといえる。

ただし、日本でも同様の動きが出てきている。その例が楽天証券の「管理口座コース」だ。2019年5月に開始された管理口座コースでは、顧客が支払う取引手数料を従来よりも安く、もしくは0円とする代わりに、顧客の預かり資産残高に応じた管理口座料がIFAへ還元される仕組みとなっている。

これにより、IFAは顧客が取引を行わなくても収益源を確保できるようになる。IFAが真に顧客目線でアドバイスを行うためには、こうした収益源が増加していくことが必須だろう。

まとめ

本記事では、日本におけるIFAの誕生の背景と今後の展望について解説してきた。金融先進国であるイギリスやアメリカと比較すると、日本のIFAの歴史はまだ浅いものである。

今や人生100年時代といわれるなかで、多くの人にとって資産運用は欠かせないものだ。今後NISA制度やiDeCo制度がさらに広がりを見せていくなかで、IFAの需要も比例して高まっていくだろう。

参考

みずほ総合研究所株式会社「独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究」

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