「どんな人がIFAになっているんだろう。」「IFAは自分に向いているのかなぁ。」IFAへの転身を考えたことがあるなら一度は疑問に思うことだろう。
今回は、業界初のIFA専門エージェントである当社が実施したデータと経験を活用して、どういったバックボーンの人がIFAになっているのか。どういった人物がIFAに求められているのかを説明する。
この記事を読むことで、IFA転職のリアルと求められる人物像とを理解できるようになるだろう。
証券会社出身が多く活躍するIFA
IFAの74%は証券会社出身
当社が2022年に実施したアンケートによれば、IFAの前職は74%が証券会社勤務。保険、銀行出身者がそれぞれ14%、4%とつづき、金融系で92%を占めた。
全体の47%が大手証券会社出身だった。大手証券会社は、待遇や知名度から人材を集めやすく、相対的に育成環境やインフラが充実している。そのため、知識・経験の獲得機会が多く、IFAとして活躍する素質を自然と得ているものと考えられる。
一方、不動産・税理士など金融以外の業種から転身したIFAもいる。金融以外のバックボーンを持つIFAは、「他のIFAとの差別化」の面で大きなアドバンテージがあると考えられる。
IFAの前職
IFAが前職で従事していた業務内容
資産運用アドバイス業務が全体の75%と大半を占めた。
アドバイザー業務経験者がその業務を追求するためにIFAへ転身すると考えられる。
IFAが前職で従事していた業務内容
IFAに求められる8つの人物像
一般的にIFAに求められる人物像・スキルは次の5つといわれている。
しかし、上記はIFAのFA(Financial Advisor)に寄った内容である。そこで、本稿では、I(Independent)寄りの人物像を3点付け加えて8つの人物像とする。
- 貪欲に学ぶ人
- GIVEする人
- 情報を発信する人
本稿では、上記6~8の人物像がどのようにIFAにフィットするのか。なぜこの人物像がIFAに求められているのかを説明する。
ご自身と照らし合わせて考えていただきたい。

貪欲に学ぶ人
IFAに求められる人物像の1点目は「貪欲に学ぶ人」だ。なぜなら、所属する金融機関がなくなると、商品勉強会や制度変更の説明会もなくなる。
たとえば、証券会社では、頻繁に新商品が採用され、毎回導入勉強会が開催されている。しかしIFAになれば、自分で決めない限り、新商品もなければ導入勉強会もない。
お客さまに最高のアドバイスを提供できるよう、自分をブラッシュアップさせ続けよう。
IFAに求められる人物像の1点目は「貪欲に学ぶ人」だ。
GIVEする人
IFAに求められる人物像の2点目は「GIVEする人」。自分の経験やネットワークを他者に与える人物のことだ。
なぜなら、お客様が求めているのは有価証券や保険の知識とは限らない。時には税務や不動産の知識や有資格者が必要なケースもある。
お客様のニーズに合う専門家を紹介できれば、専門家からもお客さまからも信頼を得られる。同じ地域で営業経験を重ねるIFAは、近隣の専門家情報にも詳しくなる。
しかし、読者の中には「専門家を紹介する場面なんて、それほど多くない」「これからIFAになるのだから、そのような人材データベースはまだ持ち合わせていない。」と言う方もいるだろう。
心配は不要だ。通常のお客さまとのコミュニケーションの中でも情報やノウハウはGIVE できる。
たとえば、高齢の両親と共に外食するお店を探しているお客様に、車椅子やベビーカーでもゆったりできる食事処のご主人を紹介はできないだろうか。里帰り出産を受け入れるご両親に評判のよい産婦人科を紹介できないだろうか。GIVEを重ねて信頼関係を確かなものにしていこう。
独立当初は、決まった給料がなくなったことの反動から売上重視になりがちだ。思考が「どうしたら売上が最大化するのか」にフォーカスされ、他者からTAKE(=してもらう)する行為ばかりをする人物も散見される。
独立直後の焦りに翻弄されずしっかり「GIVEする人」がIFAに求められる人物だ。
情報を発信する人
IFAに求められる人物像の3点目は「情報を発信する人」だ。街角に立つ掲示板から個人ブログ、各種SNS、フリーぺーパーなど昨今はさまざまな発信媒体がある。
なぜ情報発信がIFAに必要なのだろうか。なぜならIFAは常にお客様を増やすことが大切だからだ。ご紹介による増加がなければ、転居や死亡により、お客さまは減っていく。
自分を必要とするお客さまに知っていただき、お問い合わせをいただくには、情報発信が大切だ。人は少しでも知っている(=情報量が多い)方を選択する傾向がある。
たとえば初めて訪れた土地を歩いていることを想像してほしい。屋号が暖簾に書いてあるだけで、外から店内の様子が見えないラーメン屋と、おすすめメニューや値段が看板に掲示されていて、外から店内の様子がわかるラーメン屋があった場合、あなたはどちらの店に入るだろうか。おそらく多くの人が、後者のラーメン屋を選ぶだろう。理由は後者の方が、メニューや値段、店の雰囲気など情報が多いからである。
IFA選びでも同様だ。資産運用に関する情報や、考え方、主なIFAの略歴、などの発信を続けることで、ニーズのあるお客様の目に留まる可能性が高まる。
また情報発信をするためには、良質なインプットが必要である。貪欲に学んだ内容を情報発信を通じて他者にGIVEすることをおすすめする。
「情報を発信する人」はIFAに求められる人物像である。
IFA専門エージェントのハナシを聞いてみよう
IFAへの転職が少しでも気になるのであればIFAに特化しキャリアアドバイザーの話しを聞いてみては、いかがだろうか。最新のIFA業界の動向や、過去の事例紹介など特化型アドバイザーだからこその密度濃い話が聞けるはずだ。
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