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株式ポートフォリオ運用とは

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目次

ポートフォリオ運用とは

ポートフォリオ(Portfolio)とは、金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。株式に限らず投資においてはポートフォリオを組むことがほとんどです。なぜならばリスク分散することが可能だからです。

例えばトヨタ自動車1銘柄にすべての資産を投資したとしましょう。トヨタ自動車は日本最大の自動車会社であり素晴らしい会社です。しかし、世の中は何が起こるかわかりません。もしかしたら地球温暖化対策のためにガソリン自動車が世界で全面禁止されるかもしれません。自動車産業自体が好調でもトヨタで品質不正などの深刻な不祥事が生じるかもしれません。心配し過ぎでしょうか。自動車は生活に欠かせないし、トヨタ自動車みたいな優良企業がそんな不祥事を起こすわけがないと。でも200年前に移動手段として馬が廃れて自動車に取って代わられると想像した人がいるでしょうか。最近の例では2011年の東日本大震災や新型コロナウイルスの世界的流行を予想できた人がいるでしょうか。基本的に未来がどうなるかは予測不可能なのです。

一方で、トヨタ自動車に合わせて日本ハムの株に投資していたらどうでしょうか。トヨタ自動車に何らかの問題が発生しても、同じタイミングで食品メーカーである日本ハムに問題が発生する可能性は低いでしょう。ひょっとしたらハムブームが来て日本ハムの業績は絶好調になるかもしれません。トヨタ自動車だけに投資しているよりトヨタ自動車と日本ハムに合わせて投資した方が安心できますね。これがポートフォリオの基本的な考え方です。

一般的にポートフォリオを組んで保有銘柄を増やした方が資産全体の期待リターンに対するリスクは低下するとされています。投資におけるリスクとはリターンが変動幅(あるいはリターンが変動する可能性)を指します。期待リターンが同じであるならば、なるべくリスクの低い投資の方がよいと考えられます。100円で売っているくじ引きAとくじ引きBをイメージしてください。くじ引きAは100%の確率で105円当たります。くじ引きBは50%の確率120円、50%の確率で90円が当たります。皆さんはどちらのくじ引きを買いますか。どちらのくじ引きも当選金額の期待値は105円で等しくなります。

当選金額の期待値

くじ引きA: 105円×100% = 105円

くじ引きB: 120円×50% + 90円×50% 

     =  60円  +  45円

     = 105円

ここで合理的な投資家は当選金額の期待値が同じ105円なのであれば、10円損するかもしれないくじ引きBではなく確実に5円儲かるくじ引きAを選びます。

ここで注意が必要なのはポートフォリオを組む目的は期待リターンを高めることではなく、あくまでリスク分散を図ることであるということです。先ほどのくじ引きの例でいえば損する可能性はあってもより大きいリターンを得たいと考えるのであれば、くじ引きBを買うべきです。株式であれば20年前のアップル(AAPL)のような100倍になる銘柄にピンポイントで投資できれば1番です。しかし、それはほぼ不可能でしょう。天下のアップル(AAPL)ですら潰れかけた時期や株価が直前の高値から約1/5まで下がった時期があります。そういった時期でも会社を信じて財産の全てをかけて投資し続けることができるのはその会社の創業者くらいなのではないでしょうか。

インデックス(Index)

 私たちが最もよく目にする株式ポートフォリオは何でしょうか。それは日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)といった株式インデックスです。インデックスとは、市場の動きを示す指数のことです。インデックスの値動きを見れば、市場全体の状況を推測することができます。インデックスはあらかじめ定められたルールに応じて個別銘柄を保有したものとして算出されます。日経平均株価であれば日経新聞社が定めた日本市場の主要企業225銘柄の株価の平均値、TOPIXであれば東京証券取引所に上場している主要銘柄(注1)の浮動株時価総額(注2)を加重平均して算出した値といったようにルールが定められています。

 また株式インデックスは株式ポートフォリオを運用する際におけるベンチマーク(目安)とされます。

(注1)2022年3月末までは東証1部上場の全銘柄。2022年4月以降は市場区分と切り離して選定。
(注2)発行済み株式の内、自社株や創業者・親会社等の安定株主による保有分等を除いた株式市場に流通する可能性の高い株式のみを対象に算出した時価総額。

パッシブ運用

 株式インデックスと同じ構成割合で株式ポートフォリオを組む運用手法です。パッシブ運用のパフォーマンス(リスク・リターン)は基本的にベンチマークとなる株式インデックスに一致します(注3)。理論上では市場全体と同じ構成割合で投資する市場インデックスが最も効率的、すなわちリスクに対するリターンが最も高いとされています。TOPIXは日本の株式市場の市場インデックスの一つであるといえます。加えてパッシブ運用では対象となる株式インデックスに機械的に合わせてポートフォリオを構成するような運用ルールとなっているため、マクロ経済や個別銘柄の調査コストが掛からず運用に関するコストを小さくできるというメリットがあります。

(注3)運用報酬や銘柄入替・新規設定・解約時の取引コスト等の影響があるため、パッシブ運用とベンチマークとなる株式インデックスのパフォーマンスは完全に一致するわけではありません。

アクティブ運用

 ファンドマネージャーの判断によりポートフォリオで保有する銘柄を決定する運用手法です。その目的や手法も運用者によって様々です。株式インデックスをベンチマークとしつつ株式インデックスを上回るリターンを達成すること、株式インデックスよりもリスクを抑えること、あるいは株式インデックスを考慮せずに絶対リターンを獲得することなど様々な目的に応じた運用方法があります。メリットとしては投資家毎の目的に合わせたオーダーメイドの運用ができることです。一方、デメリットとしてはパッシブ運用に比べてファンドマネージャーへの報酬等のコストが高いこと、必ずしも目論見通りの運用成果が得られるとは限らないことが挙げられます。

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パッシブ運用とアクティブ運用のどちらを選ぶべきか

 個々の投資家の事情によって適した商品は異なるため、一概に決めつけることはできません。ただ近年の傾向として、投資対象を把握・管理することが容易である、多くのアクティブ運用がベンチマークであるインデックスにパフォーマンスの点で劣後しているといった理由から世界的にパッシブ運用の規模がアクティブ運用を上回って拡大しています。

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この記事を書いた人

IFA転職を運営し、IFA専門転職支援サービスを展開。創業から100名以上のIFAへの転職を支援。また、アドバイザーナビ経由でのIFAになった方の転職者のコミュニティ「Club IFA」も運営しており、IFA業界の転職市場に精通している。

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