IFA転職

IFAの人数ってどのくらい?今後増えていくの?

2020.07.31.Fri 基礎知識

IFAはまだまだ知名度が低く、転職を検討するにも将来を不安に感じるという方もいらっしゃるでしょう。

ところで、実際のところ日本のIFAの人数はどのくらいで、今後どのように推移していくのでしょうか?

本記事では、日本のIFAの人口とこれまでの推移や日米英のIFAの違い、日本におけるIFAの今後の展望等解説していきます。

IFAの人数に関する推移

日本証券業協会のデータを元に金融商品仲介業者、証券会社の登録外務員数の推移を比較して見ていきたいと思います。

金融商品仲介業者の登録外務員数の推移

IFAである金融商品仲介業者の外務員数はこの10年間でおおよそ2倍に増えています。

2010年には2,300人程度だったIFAも、2019年末には4,000人を超えました。2014年から2017年頃は好景気に支えられ証券会社の外務員数が微増した一方、IFAは横ばいとなっていましたが、直近の2018年2019年は2年連続でIFAの当路者数は前年比9%増と伸びを見せています。

外務員の数と証券会社の従業員数の推移

一方、証券会社の外務員数はこの10年で横ばいで推移しています。

リーマン・ショック後の減少からアベノミクスで回復しましたが、その後は頭打ちとなっています。証券会社の従業員数は2008年末につけた最高人数の9.9万人を超えられていません。

繰り返しになりますが、過去10年間の金融商品仲介業者と証券会社との外務員数を比較すると、証券会社は横ばいであるのに対し、金融商品仲介業者は大きく伸びているのがわかります。

IFAビジネスは現在も続伸し続けており、2020年5月末には、IFA経由の預かり資産残高は主要な契約金融機関5社(SBI証券、楽天証券、PWM日本証券、エース証券、東海東京証券)の合計で1兆9885億円と、ほぼ2兆円規模となったと報道されました。

米英におけるIFAの人数

金融先進国である米国や英国では、日本のIFAのような独立系ファイナンシャルアドバイザーが個人リテール向けのウェルスマネジメントビジネスを牽引しています。

日本のIFAに当たる米国のIC、RIAは米国の個人金融資産の約3割のシェアを持ってますし、同じく英国はファイナンシャルアドバイザーの約8割はIFAで構成されています。

支援会社も大手があったりと環境も整っています。

米国のIFAの人数と現状

米国の独立系 FA(IFA)は、2017年に約 12.7 万人程登録されています。大手証券会社の外務員が約4.7万人であるのに対して、約2.7倍の人員規模を確立しています。

また、米国全体の個人金融資産のうち、独立FA経由は約4割、社員系FAも含めたアドバイザー経由では約7割を占めています。

FAが証券会社の外務員よりも優勢になった背景には、リーマン・ショック後に証券会社が富裕層ビジネスを強化し、リテールビジネスが縮小されたことが挙げられます。

その結果、小口顧客の証券会社離れが起きたことが影響しているようです。

米国の独立系 FA は、①登録外務員として個別金融商品の売買を扱う独立投資アドバイザ ー(IC: Independent Contractor)と、②投資顧問業として投資一任勘定等 を扱う RIA(Registered Investment Adviser)があります。両方を兼業しているFAも多いです。

ICとRIAは顧客からの手数料の受け取り方も異なり、ICが販売手数料を受け取るのに対し、RIAはアドバイスフィーを受け取ります。

英国のIFAの人数と現状

もう一つの金融先進国である英国では、IFA(Independent Fianancial Advisor)が伝統的に活躍してきた背景があり、IFAを含むファイナンシャルアドバイザーは2017年末に26,000人登録されており、そのうちの8割をIFAが占めています。

英国のIFAの手数料体系は2012年からRDR (Retail Distribution Review)が行われたことにより厳格化され、現在は顧客からのアドバイザリーフィーのみを受け取ることができます。

日本や米国と異なり、販売手数料や投資信託の信託報酬等は受け取ることができません。

顧客からの信頼を高めるため、インセンティブに左右される商品選定の可能性を排除し、独立性を保持したアドバイザリーを提供できるように整えました。

他方で、特定の金融機関に所属しその金融機関のプロダクトに限定して提案をするRFA(Restricted Financial Adisor)も存在します。

日本におけるIFAの現状と今後

IFAに対するニーズは今後高まる可能性が高い

日本は長年預金が主流でしたが、近年の貯蓄から投資への流れに加え、老後2,000万円問題や年金問題、マイナス金利も影響して投資商品での運用の必要性が高まってきています。

しかしながら、従来の金融機関では、勧められる商品はその金融機関の主力商品に偏りがちでした。そこで独立性・中立性を掲げるIFAは、顧客の希望でもあります。

同時に、IFAのように長く付き合えるパートナーのニーズも高まっています。

証券会社や銀行は担当者は異動を伴い数年で交代することがほとんどである一方、IFAは異動がなく長く付き合うことが可能です。顧客がIFAについてくるのです。

金融機関の衰退

終身雇用の維持は難しくなっており、年々、過去のような金融機関の安定も失われつつあります。金融機関に就職すれば生涯安泰という時代は残念ながら終焉を迎えました。

例えばメガバンクの大規模リストラはその象徴と言えるのではないでしょうか。また、金融機関の統廃合や人員削減も続いています。

2019年に野村證券は都市部支店を自社内で統廃合、地方支店は地銀へ統合させ、スリム化を進めました。

また、業界の競争激化で無理なノルマ設定が効かなくなってきていることも挙げられます。無理な契約を続けたかんぽ生命の不正販売事件は記憶に新しいと思います。

働き方の多様化

終身雇用の破綻が影響し、副業や兼業が増えてきました。企業側が推奨している事例も少なくありません。

金融機関でもみずほFGが先陣を切って副業解禁をリリースしています。

これは言い換えれば今後の社会は個人の稼ぐ力が求められるようになり、スキルを身につけるニーズが高まっているということでしょう。

まとめ

現在は母数が少ない日本のIFAですが、前述の金融仲介業者の外務員数の増加にも見られるように、参入市場は急速に拡大してきています。

今年は百貨店の高島屋が金融商品仲介業者に登録して独立系IFAとして参入しました。従来の金融機関に限らず、小売や他業界からの注目度も高いと言えます。

また、IFAを取り巻く環境も拡大しており、従来の証券や保険等の伝統的金融商品の提供だけでなく、フィンテック企業との連携も進んできています。

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