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IFAについて徹底解説!金融業界に風穴を空けるのか?

2020.07.31.Fri 基礎知識

日本国内におけるIFAの登録者数は、2019年12月時点で約 4,100名となっています。日本におけるIFAの数は年々増加しており、証券会社や銀行、保険会社からIFAに転身する人が増えています。

金融業界、特に資産運用業界におけるIFAの立ち位置と将来性を分析していきます。

IFAとは?

IFAは、Independent Financial Advisor(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の略称で、既存の金融機関には属さずに中立的な立場から顧客に資産運用アドバイスを行い、また金融商品の売買仲介を行う者のことです。

資産運用の本場である米国、欧州、香港、シンガポールでは個人の資産運用のパートナーといえばIFAが中心となっており、一定以上の資産を持つ層にとっては必須の相談相手と言われていますが、日本国内ではまだまだ馴染みの薄い業態です。

IFAは富裕層ビジネスと資産形成層ビジネス

IFAは金融商品仲介業の登録ライセンスを持ち、具体的な資産運用のアドバイスを基に、株式や投資信託、債券などの金融商品の取引仲介を行っています。

こういった金融商品でまとまった資産運用を行うのは富裕層が多いため、IFA業界は富裕層ビジネスと言われることがあります。

一方で、多くのIFA法人が保険会社と業務委託契約を締結し、保険商品の販売も行っています。こちらは、20代や30代の資産形成層の顧客が多く、少額からの積み立て商品などが中心です。

また、最近では個人型確定拠出年金やNiSAなども認知度が上がり、取り組む若者が増えています。

金額が小さいため、あまり大きな市場には感じないかもしれませんが、実は、この資産形成層ビジネスの市場も富裕層ビジネスに匹敵する市場規模を有しています。

IFAの業界規模(富裕層ビジネス)

フランスの大手コンサルティング会社キャップジェミニの調査によると、日本の富裕層は2018年末時点で300万人以上に到達しています。

実際に、1,700兆円の日本国内の家計の金融資産の内、富裕層、超富裕層の金融資産は300-500兆円と言われています。

資産運用ビジネスの市場規模

国内の金融資産の内、資産運用に回されている残高がどの程度かを把握するために、大手証券会社各社の預かり資産残高を見てみると、上位10社で300兆円を超えています。

銀行や信託銀行で投資信託などを保有する人も多く、実際の金融商品の市場規模はかなり大きいと言えるでしょう。

証券会社の顧客預かり資産(2020年3月末)

  1. (連)野村ホールディングス(野村證券)・・・104.0兆円
  2. (連)大和証券グループ本社 ・・・59.8兆円
  3. (連)SMBC日興証券・・・54.8兆円
  4. みずほ証券・・・42.3兆円
  5. 三菱UFJモルガン・スタンレー証券・・・36.5兆円
  6. (連)SBI証券(SBIハイブリッド預金含む)・・・12.9兆円
  7. 楽天証券(2019年12月期)・・・6.9兆円
  8. 東海東京証券(提携・合弁含む)・・・5.7兆円
  9. (連)楽天証券・・・4.8兆円
  10. マネックス証券・・・3.8兆円

IFAの資産運用業界の立ち位置は?

楽天証券によると、IFA経由の預かり資産残高は2019年9月末時点で4366億円と順調に成長しています。

その他、SBI証券やエース証券などはIFA経由での預かり資産残高を公表していませんが、IFAの顧客の預かり資産総額で1兆円以上と推測できるでしょう。

現時点で国内の登録IFA数は約4,100人ですので、一人平均1億円の残高を預かっていることになります。

一方で、2016年時点での米国のIFA経由の預かり資産は18兆ドル(約2,000兆円)となっており、日本とは大きな差があることが分かります。

日本におけるIFAはまだこれから伸びる業界と言えるでしょう。

また、2020年1月には、IFA業界団体、ファイナンシャル・アドバイザー協会が本格稼働を始めました。国内での認知度拡大とともに、成長が期待できます。

IFAの業界規模(資産形成層ビジネス)

T&Dホールディングスの調査によると、2017年時点での日本国内の個人保険の保有契約高は852兆円で、保有契約件数は1億7300万件となっています。

平均すると、日本人が保有する保険商品の1件当たりの残高は約500万円程度という計算になります。

毎月の積立額が少額でも、何十年も積み立てた結果大きな金額になるということです。

生命保険業界の市場規模

実は、日本は世界でも米国に次いで第二位の生命保険の市場規模があり、2016年の日本の生命保険の収入保険料は世界全体の13.5%に当たる約3,540億ドル(1ドル=108.47円換算で約38兆円)を占めています。

IFAの保険代理業の立ち位置は?

生命保険文化センターの2018年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、保険加入者が直近に加入した生命保険(かんぽ生命を除く)のうち、保険代理店経由での契約は17.8%と2003年度の同様の調査結果7%と比較して、大幅に伸びています。

一方で、日本生命、第一生命、プルデンシャル生命などに代表される、生命保険会社の営業職員からの契約は、2003年度の72%から、2018年度には53.7%への大きく減少しています。

これは、「保険の窓口」や「保険見直し本舗」などの来店型の保険代理店が増えたことや、IFAやFPが所属する保険代理店での契約件数が伸びていることが背景にあります。

また、契約者のニーズが多様化し、乗り入れ型の保険代理店、つまり、様々な保険会社の商品を取り扱っている保険代理店に人気が集まっていることも一因です。

いろいろな保険商品を比較して、自分に合った保険商品を探したい、という希望が多くなっています。

これまで保険代理店からの保険加入はマイナーな選択で、生命保険会社の営業職員からの契約があたりまえでしたが、特に若年層の間では考え方が変わりつつあります。

むしろ、ニーズが多様化している現代においては、IFAのように様々な資産運用の選択肢からライフプランニングを総合的にアドバイスしてくれる存在が求められています。

IFAの成長性に注目が集まる

富裕層ビジネスと資産形成層ビジネスの観点からIFAの業界立ち位置を見てきましたが、その成長性から、様々な業界から注目されています。

銀行、証券会社、生命保険会社がIFAへ資本参加しているだけではなく、異業種からの参入も増えてきています。

実際に、金融庁の公表している「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」の金融商品取引業者等を見てみると、

KDDIやNTTドコモなど大手通信会社 / チャットアプリ最大手のLINE出版社 / メディアとして多くの読者を抱える幻冬舎 / Youtuberマネジメント大手UUUM株式会社 / クレジットカード大手のエポスカード

など、多くのユーザーを抱える事業会社が参入しているのが分かります。

今後は日本においても、米国、英国、香港、シンガポールに代表される資産運用先進国のようにIFAが個人の資産運用のパートナーとなる日が近いようです。

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